Wilko Johnson vs Sheena & The Rokkets @ Shibuya Quattro (23rd May '99)
だってロックンロールが好きなんだもん!
渋谷クアトロのキャパは何人ぐらいだったろうか? 会場は開演15分前ほどにはかなりの人で埋まっていて、わたし自身はこんなに沢山の人がいるクアトロ公演は初めてだった。みんなの期待が感じられる。開演時刻を少し過ぎてシーナ&ロケッツの登場を知らせるSEが流れ、鮎川氏を先頭にメンバー登場。あの、いつものあったかい口調で挨拶。会場からは大きな低い(声援)どよめきが... 客層はやや男性優位か。それにしても、お馴染みの黒のレスポールを抱えた鮎川氏はいつ見てもかっこいい。
2曲演奏したところでお待ちかねの、タンバリンを手にしたシーナの登場! 今日の衣装は薄いピンクのスパンコールのミニドレス、もちろん見えそで見えないマイクロミニ。黒いサングラスに左手には赤のリストバンドだ。ほんとうに華のある人、赤いリップステッィクは彼女のためにあるようだ。彼女が歌いながら鮎川氏を見るとき、本当に幸せそうな表情をする。“世界で一番イカしたあたしの男”なのだから。個人的な話で申し訳ないが、このカップルはわたしの憧れなのだ。
この日、会場いっぱいに“大好き”な気持が溢れていた。それは、オーディエンスの「シーナ&ロケッツが大好き」でもあり「ウィルコ・ジョンソンが大好き」でもあり、その気持がステージから音になって跳ね返ってくるような、そんな感じだった。
今日の観客はもうずっと彼らのファンだという人が多かったと思うが、ハードな曲もブルージーな曲も、曲名なんて知らなくてもみんなが楽しめる。直球勝負。「カッコイイッ!」の一言に尽きる。
さて、鮎川氏も尊敬するウィルコ・ジョンソンは4年ぶりの来日だそうだ。先頃 "Going Back Home" という新譜を発表しての今回のツアー。でも、会場には“渇望”なんて雰囲気はなくもっと余裕のある期待が感じられた。
少しのインターバルの後、ウィルコ・ジョンソン・バンドの登場だ。こちらも当然大きな拍手と歓声で迎えらる。その新作を聴いたとき、ややこぢんまりした印象だったのだが、ライヴではそんな印象はどこへやら、の炸裂マシンガンギター! あの動き、あの表情、あのギター! すばらしいカッティング。連日連夜の演奏をフィンガーピッキングでこなすなんて彼の手はどうなっているんだろう? またもや「カッコイイッ!」としか言い様がないわたし。
ベースのノーマン、ドラムのサルヴァトーレも負けていない。ウィルコにメンバー紹介され、ソロをきめる。ライヴ中盤、ベースが聴こえづらくなるというちょっとした機材のトラブルもあったが、そこは百戦錬磨の兵、ウィルコはさらりとかわす。忘れちゃ行けないDr.Feelgood 時代の曲ももちろん演奏、"Don't let your daddy know" ではギターを彼女に見立ててセクシーでウィット溢れる演出にファンは大喜び。
アンコールに2曲、さらなる歓声に応えて、ウィルコが粋なイントロダクションを交えて、シーナ&ロケッツの面々が登場。ライヴ最後の曲は、そう"Johnny Be Good"!もうオーディエンスの喜びようったら。それはそれは盛上がって、なんとボディサーフまでする始末。まさか"Johnny Be Good"でボディサーフがでるとは... 若いファンもちょっと年季の入ったファンもそれぞれにたっぷり楽しんだ2時間だった。
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report by mari and photos by hanasan
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だってロックンロールが好きなんだもん! : (99/05/23 @ Shibuay Quattro) : review by mari, photo by hanasan
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