NaLas(ナラズ) @ 新宿マーズ (31st May '10)
化学反応の予感
月曜の夜だからなのか、誰かのせいなのか、すっかり活気がなくなった新宿歌舞伎町を抜けて、新宿マーズのドアを開けたら、そこにはお客さんが集まり、DJがかける曲に合わせて踊っていた。ナラズが登場するまでDJタイムでスクリーンにはVJがさまざまな映像をコラージュしたものを映し出していた。
そして20時を少し過ぎる頃、バンドが現れる。彼らにとってマーズは慣れたライヴハウスである。まずドラマーのオオツ、次いでベース/リードヴォーカルヤマグチ、ギター/ヴォーカルのクボと、楽器を手にしてそれぞれのポジションにつき、ノンストップのロックンロール・タイムに入っていく。前回のライヴ・レポートで「演奏が絵になるバンドだなということだ」と書いたけど、今回撮影をお願いしたので、写真をみてもらえば、その一端をわかってもらえるかもしれない。
彼らの魅力は30分間止まらないロックンロールのなかでスタイリッシュな演奏をしていることで、モニタースピーカーに登って煽ったり、汗だくのアクション、そして水を飲む、MCをするなどの行為がすべて一連の流れでおこなわれているのだ。そのためにライヴ全体がひとつの作品になっているし、その最中にいかにテンションを切らさないようにするかという困難に挑戦しているのた。
この日感じたことは、もっともっと多くの人に観てもらったら新たな化学反応が起きるのではないかということだ。ステージ前で踊るお客さんにバンドも熱く呼応して、激しく演奏していた。ドラマー の着ていたシャツは時間が経つに連れて汗で色が変わっていくのがわかる。
おそらくナラズは、30分という時間を濃密に駆け抜ける日本で一番の、とはまだいえないけど、ロックンロールを武器に、それを目指し近づく努力と工夫がみられるバンドだと断言できる。成長するためには、多くの人たちの前に打って出てほしい、そこからまたマジックが生まれるんだということを予感させた。
|
report by nob and photos by terumi
|
mag files : NaLas
化学反応の予感 (10/05/31 @ Shinjuku Marz) : review by nob, photos by terumi
photo report (10/05/31 @ Shinjuku Marz) : photos by terumi
もっと図太さを (10/05/07 @ Shibuya Lush) : review by nob
積み上げられるスタイル (10/04/12 @ Shinjuku Marz) : review by nob
お前が楽しい以上に、俺はもっと楽しい (09/09/10 @ Shinjuku Marz & Loft) : review by nob
ノンストップのインパクト (09/08/27 @ Shibuya O Nest) : review by nob
|
|
|