在日ファンク @ 新代田フィーバー (28th Mar. '10)
新しい時代のファンクスタンダード
ジェイムズ・ブラウンを源流としたファンクを日本にありながら(在日)再認識しようというコンセプトの元、目下活動中の在日ファンク(以下、在日)。サケロックのトロンボーン担当の浜野謙太(以下、ハマケン)が率いるファンク・バンドがじわじわと盛り上がりをみせている。3年間の地道なライブ活動を経て、年明けには待望の1stアルバム、『在日ファンク』をリリース。レコ発記念として岡山、大阪、東京を行脚した。ファイナルの東京では、豪華3組のゲストが参戦した。
まずは、ジェントルなスーツ姿で身を固めた演奏陣が現われた。ノリのいい彼らの演奏をバックに、とてつもなくキレまくったダンスでハマケンが登場し、"罪悪感"を披露。会場を一気に沸かせた。人間味溢れる危うげな歌詞とファンキーな曲の数々に目も耳も釘づけ。シャウトしたり踊ったり、のびのびパフォーマンスする彼からは「某インスト・バンドのマスコット・キャラ」の殻を破ったかのような自由さが垣間みられる。演奏陣は比較的大人しめにも見えたが、トロンボーン久保田の気合いの入ったコーラスやホーン隊のそれぞれの見せ場であるソロ・パートは演奏の盛り上がりに拍車をかけた。
バンドにエンターテイメント性を感じることができたのはゲストとの共演だった。ユア・ソング・イズ・グッドよりサイトウジュンが。自身のナンバー、"あいつによろしく"を貴重にもファンク・ヴァージョンで盛り上げる。そして、思わず見とれてしまう可愛さで異彩を放つ一十三十一は、しっとりとアレンジされた代表曲、"粉雪のシュプール"を歌い上げた。ゲスト3組目はスチャダラパーからアニとボーズが"ライツカメラアクション"を披露。生ファンクにラップが気持ちよくのっていた。それぞれ個性の豊かなミュージシャンたちと在日の演奏は不思議と化学変化を起していた。自らのアジテートによって会場を繋げてゆくハマケン。今後も、様々なミュージシャンと絡むことがありなのではないかと勝手ながら想像してしまった。
アルバムの曲に加え新曲が2曲。「環八とファンクが繋がった」ことから作曲したという"環八ファンク"は気になる曲だ。最後はJBマナーのシャウトナンバー、"ダンボール肉まん"で幕を閉じた。気づけば会場は後ろまでびっしりと埋まっていた。2年前に下北沢で観た時とは格段に大きくなっているバンドの成長ぶりには目を見張るものだ。MCでは今後、国内外の様々なミュージシャンと共演するイベントやフェスへの出演、年内の新譜リリースなど気合いの入ったアナウンスもあった。是非是非彼らのサイトやマイスペースをチェックして、ライブに足を運んでみて欲しい。
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report by tammy and photos by funabashi
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在日ファンク ライヴスケジュール
10/04/11 @ 恵比寿 LIQUIDROOM
10/04/24 @ 六本木 Super Deluxe
10/04/28 @ 代官山 UNIT
10/05/15 @ 原宿 ASTRO HALL
10/05/30 @ 代官山 LOOP
詳細はこちらでご確認ください。
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