Guitar Panda @ Shinjuku Red Cloth (26th Mar. '10)
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『ロックンロールパンダーランド』の発売に伴い、東名阪を巡るギターパンダのバンドを伴ったツアーが決定した。今回取材に向かったのはその初日である東京公演の模様。ツアーを共に巡るベースとドラムのメンバーによって勢いのある熱い演奏が繰り広げられ、ゲスト鍵盤奏者として参加したエマーソン北村がその音に広がりをつけていく。『ロックンロールパンダーランド』からの曲を中心に、2時間にも及ぶ盛大なロックンロール・ショーが行われた。
「常連が笑ってくれない」。そんなことを笑ってぼやきながら、着ぐるみや衣装を用いたおなじみのパフォーマンスが行われていく。何度目にしてもつい笑ってしまうのは、合間に挟む巧みなMCによるものが大きいだろうか。ギターパンダの魅力を構成する要因のひとつに、このパフォーマンスがあることは間違いない。だが、今回この記事を通して最も伝えたいのは、それ以上の魅力としてその歌があるということだ。
なぜ歌に惹かれるようになったのか。その答はタイトに詰め込まれたライブ・スケジュールにあるように思う。数ヶ月先まで書き込まれたスケジュール欄には、拠点とする東京のみならず、北海道から九州まで地方の名前が数多く刻まれている。ひとつ北海道を例にとってみても、中心部である札幌以外に稚内や釧路など、数百キロも離れた土地まで細かく巡っているのだ。生活の重点を旅の中に置き、日々歌い続ける旅芸人としてのスタイルを徹底しているからこそ、その歌にも説得力があるのではないかと思う。余談になるが、筆者が無作為に訪れた旅先の飲み屋ではギターパンダのCDがかけられ、また別の地方ではギターパンダをメディアで取り上げてほしいという声を聞いたことがある。草の根で支持される様を目の当たりにすることで、改めてその歌に惹かれてしまうのだ。
最後になるが、この記事は少々真面目に書き過ぎたかという反省点もある。ここに記したことは「背景」に当たるもので、ギターパンダのショーの核にあるのはやはり「笑い」だと思うからだ。頭でっかちにならず、まずはギターパンダのライブを体験してもらいたい。パフォーマンスに腹をよじり、ロックンロールに身を踊らせ、コール&レスポンスに声を上げる。それが最もシンプルなギターパンダの楽しみ方であるはずだ。その上でこういった「背景」にも目を向けてもらえれば、また新たなギターパンダの魅力に触れられるのではないかと思っている。
comment and photos by funabashi
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ギターパンダ ライヴスケジュール
10/03/28 @ 梅田 ムジカジャポニカ
10/03/29 @ 名古屋 得三
10/04/02 @ 大井町 Groovers Paradise
10/04/03 @ 自由が丘 Mardi Gras
10/04/04 @ 下北沢 La Cana
10/04/08 @ 横浜 Thums Up
10/04/09 @ 今池 TINNY 7
10/04/16 @ 甲府 HARPER'S MILL
10/04/17 @ 飯山 ザイオン
10/04/23 @ 福岡 JUKE JOINT
10/04/24 @ 小倉 ASTRO LOUNGE
10/04/28 @ 熊本 SHOW UP
10/04/30 @ 鹿児島 T-BONE
……and more
詳細はこちらでご確認ください。
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2010
Guitar Panda : (26th Mar. @ Shinjuku Red Cloth)
Full Swing : (22nd Mar. @ Sangenjaya Grapefruit Moon)
Pe'z : (12th Mar. @ Yoyogi Zher the Zoo)
Uri Nakayama : (12th Mar. @ Tokyo Kinema Club)
cutman-booche : (7th Mar. @ Daikanyama Unit)
Jinny Oops! : (27th Feb. @ Koshigaya Easygoings)
Jinny Oops! : (31st Jan. @ Kichijoji Warp)
Full Swing : (24th Jan. @ Shimokitazawa 440)
2009
音楽酒場で唄と酒を:佐藤良成 (25th Dec. @ 下北沢ラ・カーニャ)
Shang Shang Typhoon : (19th Dec. @ Tokyo Kinema Club)
Nice Time Nice Live Nice Music : intro & overall photo view& overall view feat. Goodbye My Love, Humbert Humbert (21st Nov. @ Mukaishima Orchid Center)
Kenichi Hasegawa : (15th Nov. @ Sangenjaya Grapefruit Moon)
Human Beat Jumbo Band : (10th Nov. @ Shinjuku Loft)
Humbert Humbert : (7th Oct. @ Shibuya AX)
秋のスタート地点:ハンバート・ハンバート (11th Sep. @ 新宿タワーレコード)
Nice Time Nice Live Nice Music : intro & overall view feat. Ego-Wrappin', Kourin, Chocolat & Akito, Breath Mark, Double Famous, Cutman-Booche, Copa Salvo, Humbert Humbert, Osaka Monaurail (22nd Aug. @ Aoyama Eats and Meets Cay)
Interview : 現代フォークの新たな潮流 : 良元優作 (29th Jun.)
天国へとつづく音 : Clammbon (12th Jul. @ Shinkiba Studio Coast)
cutman-booche : (11th Jul. @ Daikanyama Unit)
Goodbye My Love : (29th Jun. @ Shibuya Club Quattro)
Afrirampo : (29th Jun. @ Shibuya Club Quattro)
Rock on the Rock 2009 feat. Your Song Is Good,Shione Yukawa,Sakerock, Ikue Asazaki,Scoobie Do,Ego-Wrappin' And The Gossip Of Jaxx(16-17th May. @ Mikawa Bay Resort Linx Beach)
日本、東京、ハンバート : ハンバート・ハンバート (28th Mar. @ 渋谷O-WEST)
サウス・バイ・サウスウェスト:feat. ザ・リー・ボーイズ / アシャ / ザ・ルーラル・アルバータ・アドバンテージ / レイチェル・グッドリッチ / エイミー・ラヴィア / ヘイ・ネグリータ / ウォーリス・バード / モリアーティ/ (18th to 22nd Mar. @ オースティン, テキサス)
Inushiki : (22nd Feb. @ Gosetsu Jam )
Humbert Humbert : (21st Feb. @ Shibuya Duo )
2008
童話の世界に描かれた美しき物語 : ハンバート・ハンバート (7th Dec. @ 世田谷パブリックシアター)
昭和模様に染まった平成歌謡の宴 : 中山うり (5th Dec. @ 東京キネマ倶楽部)
再始動への決意と共に : 岸眞衣子(22nd Oct. @ 六本木スーパー・デラックス)
新人ロックバンドが駆けはじめる : グッバイマイラブ(15th Oct. @ 新宿紅布)
広がっていく、トリオの可能性 : カットマン・ブーチェ (8th Oct. @ 柏ドランカーズ・スタジアム)
緻密に計算されたド変態プレイ : 54-71 (2nd Oct. @ 渋谷O-Nest)
待ち焦がれた歌が、今ようやくこの場所で : ハンバート・ハンバート (28th Sept. @ 渋谷クアトロ)
活動再開の狼煙は京都から : ハンバート・ハンバート (6th Sept. @ 京都音楽博覧会2008)
魂の歌にやられた夜 : アシャ (5th Sept. @ 京都磔磔)
CD review : アシャ : アシャ (30th Aug. )
『共演…、競演…、狂宴!』 : パノラマ・スティール・ オーケストラ (28th Apr. @ 渋谷O-EAST)
『ただのポップ・ソングで終わらないワケ』 : 高鈴 (22nd Mar. @ 姫路マハ)
肩書きの枠を越えた歌を届ける : 一ノ宮頼子 (15th Mar. @ 竹ノ塚音楽倉庫)
旅に出たくなる理由がある : ハンバート・ハンバート (26th Jan. @ 博多百年蔵)
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