1月31日の吉祥寺以来、約1ヶ月ぶりにジニー・オップスの取材へと向かった。大阪を拠点に活動しながらも、この1ヶ月で関東地方を訪れるのは3度目。1週間前には横浜を経由して仙台まで足を伸ばしていたというのだから、そのバイタリティーにはただただ驚くばかりだ。

　前回のレポートにも記したが、長年活動を共にしたホーン・セクションのメンバーふたりが、先月末のライブを最後にバンドを脱退している。その影響はやはり大きく、バンドからはきらびやかな音色、そしてオーディエンスを煽動するアジテーター的な役割が失われた。またいくつかの曲では音数的に物足りない感覚があるなど、バンドにとっても聴き手にとっても、その変化は決して小さなものではなかった。だが、バンドの変化がもたらしたものは、そうした悲観的な側面だけではない。上物が無くなったことにより、残った3人の歌や音はよりダイレクトにオーディエンスへと届けられる。前回のライブでは聴き取れなかった音が聴こえてくるなど、これまで以上にバンドの音に迫ることができた。トリオ編成になってからのライブはまだ7回目ということなので、彼女たちの音はこれからのツアーやリハーサルを通して大きく変化していくのではないだろうか。

　激動する環境に身を晒し続けたバンドも、翌日の千葉公演を終えた後にようやくひとときの休息を得ることになる。とはいえ、3月下旬からはSXSWを含むUSツアーがはじまり、帰国後は九州や四国でのライブが控えているというのだから、その休息は文字通り「ひととき」でしかないのだが……。休むことすら忘れて音を鳴らし続ける彼女たちの姿から、こちらもまだまだ目を離せそうにない。

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"Eat Your Brain"
(国内盤)

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