犬式 (a.k.a.Doggystyle) @ フジ・ロック・フェスティヴァル (31st Jul. '05)
ゲットーのディスコにて(復刻)
生身の血や肉を躍動させ燃焼していく、男臭いマッチョなファンクネスレゲエミュージック、言葉を挟む余地すら皆無なハードプレイに、じわじわとしみ込んでいくのは大量の血液こと三宅洋平のヴォーカル。思ったことはいわねばなるまい、それが人間だ。三宅は大地に這いつくばって地球上のすばらしきもの・愛と平和をリリックという念仏に刻み込んで、自然と融合せしめんと走り出す。神ではない、日本に生きるひとりの裸族が底辺で叫んでいるだけだ。だが、服を着て引きこもりとなってしまった大多数の日本人は、日頃抱いているフラストレーションをぐしゃぐしゃに固め、恥も外分も無くただがむしゃらに噛み付いている様を見て、圧倒されていた。
ナチュラルに生きようと俗世に身を任せたら、がんじがらめな社会に縛られて結局はサヴァイブすることとなった。思うこと、言うべきことが多々あった。だから三宅は叫ぶ。詩を書き込んだ紙を読み上げ、それをオーディエンスに向かって投げつける。落ちたところから波紋が広がれば、何かが変わる。
もがく犬式のリアルはゲットーから発せられる"Village Vanguard 讃歌"に表れ、最深部へと突き進む。「あと2分だけやらせてください!」この言葉を言わないと終わることが出来なかったのだろう、回転数をさらに増した主張は、女を悶えさせ、男をおっ立てていった。ステージ袖のスタッフをセキュリティにしてしまった堂々のライブは、アバロンのトリとしてふさわしいものだった。繰り広げた本人達は裸で戦っただけなのかもしれないが、オーディエンスを引き寄せては丸呑みするバンドはそういない。時代に噛み付く犬のスタイルですっぽんぽんなパーティーを繰り広げた犬式は、間違いなく最高のレベルを叩き付けていた。
|
犬式 aka Doggystyle ライヴスケジュール
09/4/4(土) 『SPRING LOVE =春風=』@代々木公園
09/4/25(木)『DOGGGYSTYLE』@吉祥寺Warp
|
うたは自由を目指す (09/03/08 @ Shibuya O-East) : review by taiki, photos by yusuke
photo report (09/03/08 @ Shibuya O-East) : photos by yusuke
言葉と行間の引力 (08/11/14 @ Liquidroom Ebisu) : review by taiki, photos by naoaki
photo report (08/09/14 @ Shinkiba Studio Coast) : photos by naoaki
nbsa+×÷? : 伝説の参加者となれ! (08/09/12 ) : preview by taiki
photo report (08/09/07 @ Sun Set Live 2008, Keya Beach, Itoshima) : photos by sam
photo report (07/08/31 @ Sun Set Live 2007, Keya Beach, Itoshima) : photos by hanasan
|
|
|