buttonトラヴィス @ 東京国際フォーラム (27th Feb. '09)

包容力のある世界観

Travis
 人柄が滲み出た温かいステージを繰り広げてくれたトラヴィス。会場を沸かせながらも、穏やかな気持ちにさせてくれるライヴであった。

 2008年のフジ・ロック・フェスティバルでの演奏が記憶に新しい彼ら。けれども、単独公演としては1998年に渋谷クラブ・クアトロで行われた初来日公演以来、約10年ぶりになるという。この2度目となる待望のジャパン・ツアーも、大阪と名古屋を巡り、ついに東京国際フォーラムで最終日を迎えた。

Travis 開演時間より15分押したところで場内が暗転。ステージ上に赤い光が差し込まれていくと、すぐに1曲目"チャイニーズ・ブルース"が響き始める。すると、一瞬にして客席が総立ち状態に。そして4曲目の悲恋を綴った"ライティング・トゥ・リーチ・ユー"で楽曲は動から静へシフト。といっても、激しさと静寂の間を行き交うサウンドで、自然と体が揺さぶられるよう。その音に重なり合うのは、ひとつひとつの言葉に思いを込めるように紡がれる繊細なメロディーだ。ずいぶんと彼らの世界観に浸ってしまったのではないだろうかと、そう感じるほど充実感で満たされていく。

 そして途中、演奏していた"フォーリング・ダウン"というタイトル通りに、ギターを置いたヴォーカル・ギターのフラン・ヒーリィがステージを離れフロアへ。オーディエンスと握手をしながらも、どんどん観客席の中に入り込んでいく。その光景に集まった皆も大笑いだ。また、観客を間近にし、囲まれたまま歌い上げていく姿に会場もヒートアップ。観ていているだけで、微笑ましい気持ちになれるパフォーマンスを届けてくれた。

Travis ライヴ中、幾度もホールからの声を求めていたヴォーカル・ギターのフラン・ヒーリィ。一体となって合唱し、観客からの呼びかけにも欠かさず応じていた。だからなのか、親近感を覚えることが多かったように思う。それだけ、深い包容力のあるロックバンドだということなのだろう。

 また、アンコール曲の"リング・アウト・ザ・ベル"では、ヴォーカル・ギターのフラン・ヒーリィがベースに。そして、コーラスも抜群であったベースのダギー・ペインがメイン・ボーカルを披露。その後、メンバー全員が肩を組みながらセンターに立ち、"フラワーズ・イン・ザ・ウィンドウ"を1本のアコギで生演奏。バラエティに富んだライヴを展開し、圧倒的なステージを見せてくれた。

 ラストナンバーには定番といえる"ワイ・ダズ・イット・オールウェイズ・レイン・オン・ミー? "を。雨だけでなく雪をも降り注いでいたこの日、激しい雨の中で演奏された野外ライヴの風景がよぎった人も多いのではないだろうか。会場では、傘をさしながら楽しむ観客も。それぞれが満面の笑みを浮かべながら、約1時間30分というステージが締めくくられた。

 バンドとの距離がまったく感じられない時間。こんな貴重な日はめったにないだろう。さらにMCで「近いうちに日本に戻ってくる」という言葉をくれた彼ら。何度でも待ち続けたいと、そう強く思う。
Travis




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