buttonシベリアン・ニュースペーパー
@ ヘップ・ホール (1st Feb. '09)

あくまでもシベリアン流で

Siberian Newspaper

  大阪、梅田。観覧車があるビルの8階にあるイベント・スペースがヘップ・ホール。テナントがターゲットとしているであろう年齢層(10代〜20代前半)より若干オトナな人たちにもってこいな音楽や芝居など、いつもユニークなものを発信している。

  そんなヘップ・ホールとシベリアン・ニュースペーパーが企画した2日間だけのライブ・イベント、その名も「四季」。クラシックの代表曲、ヴィヴァルディの『四季』をシベリアン・ニュースペーパーが独自の解釈で演奏してしまうというものだ。

Siberian Newspaper  結論から言えば、あくまでもシベリアン・ニュースペーパーらしい『四季』だった。誰が作ったどんな曲だろうと、ひとたび彼らの手にかかれば、それらは「彼らの音」になるということか。クラシックは演奏家や指揮者が違うだけで曲の印象も異なってくるものなのだろうから、どういった表現方法を取ったとしても正解があるというわけではないはずだ。

  ボサ・ノバ風だったり、サンバのリズムだったり、スイング・ジャズっぽかったり、早弾きメタルだったりと、クラシックらしからぬアレンジで春から冬までさまざまなジャンルの要素を取り入れながら、見事に聴かせきった。

  そもそもアコースティック・インストゥルメンタル・バンドであるとはいえ、ヴァイオリンにしても、ギターにしても、クラシックがベースになっている彼らなのだから、違和感なく聞こえてしまうのは当然だろう。そのせいか、いつものライブとは違って「これぞ本領発揮」と思わせるようなシーンも見られた。

  そんなイベント・ライブだったが、始まりは「前菜」と称してシベリアン・ニュースペーパのオリジナル曲の中から春夏秋冬をイメージした選曲。"Comical Salute"が春。"Parade"は新曲だろうか、夏だ。秋はクラシック・ギターとコントラバスだけの"Qualia"でしっとりと聴かせ、冬は激しく"Perpetuum Mobile"。ちなみに、1日目の「前菜」は配布されたプログラムによると、"Slovenian Morning"(春)、"Good Burnig O'silk"(夏)、"Pluto Lemom Sky"(秋)、"Miss Silence"(冬)だった模様。

Siberian Newspaper  まあ、相変わらずの関西風トークも中盤から炸裂しはじめ、かっちりとキメてしまえないところもシベリアン流。むしろこの日はちょっと喋りすぎじゃないかと思えるほど。ステージ上で内輪で盛りあがってしまうあたり、今回の『四季』を作り上げるのが相当大変な作業だったことを想像させる。アンコールの際、リーダーの阿守氏が「終わった〜」と叫び、楽譜を床に投げ捨てたシーンが全てを物語っていたようにも思える。そんな苦労も隠さない(隠せない?)のが彼ららしいところでもあるのだろうから、それは観客と一緒に笑い飛ばしてしまえばよい。そして、2度目のアンコール。まるで全てのことから解き放たれたかのようなエネルギーに満ちていた"柵から逃げ出し亡命する軍馬のはなし"は面白いくらいにアツかった。

  「日本一ではもの足りない、世界一では荷が重い」なんてことを言っていた彼らだが、日本語の通じない土地で、自らの音楽だけで勝負するところを見てみたいと改めて思った。この日のステージの熱さをいつでもどこでもしっかり再現できるのであれば、きっと受け入れてもらえるだろう。東欧あたりが似合いそうだな。そんなことが頭をよぎった瞬間があった。

  3月にはヘップ・ホールとの企画第2弾も控えているらしい。絵本のサントラ? さて、どんなライブになることやら。

Siberian Newspaper

-- setlist --

[Part 1]
Comical Salute / Parade / Qualia / Perpetuum Mobile
[Part 2] 四季
(A) 春:a-1. Allegro / a-2. Largo / a-3. Allegro (danza pastorale)
(B) 夏: b-1. Allegro non molt - Allegro / b-2. Adagio - Presto - Adagio / b-3. Presto (tempo impetuso d'estate)
(C) 秋: c-1. Allegro (Balle, e canto de'villanelli) / c-2. Adagio molto (ubriachi, dormienti) / c-3. Allegro (la caccia)
(D) 冬: d-1. Allegro non molto / d-2. Largo / d-3. Allegro
[Encore 1]
Words Robbin Talks Are
[Encore 2]
柵から逃げ出し亡命する軍馬のはなし



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