buttonグラスヴェガス @ 大阪 ビッグキャット (21st Jan. '09)

成功街道直進中

Glasvegas

  大阪公演は19時開場、20時開演という遅めのスタート。果たして、どのくらいの人がここ大阪でグラスヴェガスに期待をしているのだろう。早く会場に着きすぎてしまったためか、開場するのを待ちながら、そんなことを思ってしまった。

  もうひと回り小さな会場でもよかったのかもしれないなと思わなくもない。だが、この日の観客は久々に大阪も温かいと感じさせてくれる人たちだった。1曲目の"Flowers And Football Tops"から合唱する声が会場に響き渡り、驚きとうれしさを与えてくれた。"Geraldine"はひときわ大きな歓声が上がり、"Go Square Go"では飛び跳ねていた人もいた。

  そんな様子を眺めながら、彼らの合唱を頭の中で大合唱へと増幅させてみる。自らの記憶を基に少し想像力を働かせてみる。この大きな空間は、大阪ではなく、例えばソールド・アウトになった満員のアストリア(ロンドン)だったなら……というように。そう、もっと多くの人たちと一緒に大きな声で歌えば、きっと楽しいに違いない。

  派手に観客を煽ることはない。少しくらいは動きもあるが、シューゲイザーのように「じっと下向き」というわけではない。歌える曲と聴かせる曲とをバランスよく並べてライブは進行していく。それゆえにMCはほとんどなかったが、観客からの歓声と温かい拍手に応えるかのような「サンキュー」に重みを感じた。そんな中、ボーカルのジェームズが、自らの飲んでいたビールを客席の女性に手渡してあげたりなんていう微笑ましいひと幕も。

  終盤、ベースとドラム抜きでギターの音色だけをバックに2曲披露。昨年冬に限定発売された『Glasvegas』(2枚組)に収められていたクリスマスEP『A Snowflake Fell (and it felt like a kiss) 』の中から新曲である"Please Come Back Home"と"Cruel Moon"。ライブ序盤は、さすがにノドの疲れもあるよなと感じることもあったが、昨年末にかけてラジオでよく耳にしていたこの2曲をこうしたアレンジで表現するジェームズに、その「聴かせる力」を見せつけられた気がした。

  大合唱となった最後の曲"Daddy's Gone"が終わり、ステージを去っていく姿が印象的だった。何度も投げキッスをしながら感謝の意を表し、拳で胸をトントンと叩き、手を振っていた。アンコールなしの50分弱という時間は、慣れていない人には短すぎると感じたかもしれない。だがそれは濃密な50分間であったということは、終演後のお客さんの表情を見てみるとよくわかる。

  どちらかというと遅咲きの新人。しっかりと地に足がついていると思わせるそのライブ・パフォーマンスは、場数を踏んでいくことによって得られた自信と揺るぎない信念を感じさせる。「すぐ戻ってくるよ」とも言っていたが、ようやく輝き始め、大きくなり始めたこのバンド、次回はもっと大きな大合唱で迎えてあげられたらなあと思う。

Glasvegas

report by miyo, photos by hiroshi
==>top page : JPN / ENG

buttonmag files : Glasvegas

button成功街道直進中 (09/01/21 @ Osaka Big Cat) : review by miyo, photos by hiroshi
buttonphoto report (09/01/21 @ Osaka Big Cat) : photos by hiroshi
button「直撃力」が足りないとお嘆きの貴方へ (09/01/20 @ Liquidroom Ebisu) : review by jet-girl, photos by izumikuma
buttonphoto report (09/01/20 @ Liquidroom Ebisu) : photos by izumikuma


The official site

Glasvegas

http://www.glasvegas.net

check 'em? --> MySpace



The latest album

Glasvegas

"Glasvegas"
(国内盤 / US import / UK import / UK import - 12analog)

previous works

"Geraldine" (UK import / UK import- 7analog)
"Daddy's Gone" (UK import / UK import- 7analog)
... and more

check the albums?

miyo's works

mail to

button 2009

button成功街道直進中 : グラスヴェガス(21st Jan. @ 大阪ビッグキャット)
button絶望とまではいかない、どこか : モグワイ(14th Jan. @ 大阪ビッグキャット)

button 2008

buttonそぎ落としの美学: テ(6th Dec. @ 大阪シャングリ・ラ)
buttonフォト・レポート : シベリアン・ニュースペーパー (17th Sep. @ 南堀江ネイヴ)
buttonフォト・レポート : ピアノジャック (17th Sep. @ 南堀江ネイヴ)
button分離壁と検問所に囲まれた雑踏の音 : チェックポイント303 (29th Aug. @ 我無双)
button混ざり合った先は : エイジアン・ダブ・ファウンデイション (30th May @ 難波ハッチ)
buttonフォト・レポート : シベリアン・ニュースペーパー (18th Apr. @ 心斎橋クラブクアトロ)
buttonダンス・パーティーズ・ツアー : 65デイズ・オブ・スタティック (15th Apr. @ クラブ・アカデミー、マンチェスター)
button週末の幕開けは : リズMC (11th Apr. @ ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン)
button凄いの最上級 : ジョン・バトラー・トリオ (5th Apr. @ 心斎橋クラブクアトロ
button日本初上陸は世界仕様で : ロドリゴ・イ・ガブリエラ (30th Mar. @ 渋谷デュオ・ミュージック・エクスチェンジ)
buttonMCとは : リズMC (15th Mar. @ ラティチュード 30、オースティン)
buttonBBQでBSP : ブリティッシュ・シー・パワー (15th Mar. @ ブラッシュ・スクエア・ノース・テント、オースティン)
button淡々と : ローラ・マーリング (14th Mar. @ ナインティ・プルーフ・ラウンジ、オースティン)
button今回一番の掘り出し物 : エルダー (14th Mar. @ スモーキン・ミュージック、オースティン)
buttonあれから5年 : ボディー・オブ・ウォー (13th Mar. @ スタッブス、オースティン)
buttonちょっとだけのはずが : ビリー・ブラッグ (13th Mar. @ SESAC デイ・ステージ・カフェ、オースティン)
buttonニュー・スキッフル : ジョニー・フリン・アンド・ザ・サセックス・ウィット (12th Mar. @ ザ・モホーク、オースティン)
buttonもしや、常連? : ザ・ナイトウォッチマン (12th Mar. @ エスターズ・フォリーズ、オースティン)
button行動し続ける男 : ザ・ナイトウォッチマン (12th Feb. @ 心斎橋クラブクアトロ)
button輝きを増して : ブンブン・サテライツ (10th Feb. @ 難波ハッチ)
buttonライブ・バンドですから : シベリアン・ニュースペーパー (6th Feb. @ 南堀江ネイヴ)
buttonCD review シベリアン・ニュースペーパー :"コミカル・サルート" (29th Jan.)


無断転載を禁じます。The copyright of the article belongs to and the same the photos belongs to . They may not be reproduced in any form whatsoever.counter
==>Back To The Top Page : JPN / ENG.