buttonグレン・ティルブルック
@ 吉祥寺スターパインズ・カフェ (12th Jan. '09)

走り抜けたポップ職人


Glenn Tilbrook
 2005年に来日して以来、約3年半ぶりのライヴは、前回と同じく吉祥寺のスターパインズ・カフェが会場だった。グレン・ティルブルックはビデオカメラ片手に満員の客席を縫うようにステージまで歩いて登場。ペットボトルの水をサイドテーブルに活けてある花に注してあげて笑いを誘い、2つあるギターのうち、6弦の方を手にして弾き語りを始める。ストライプのスーツで、中はTシャツ、首にスカーフを巻いているという、いかにも小粋なイギリスのおじさん然としたグレンはフォトレポートの日は座っていたけど、この日は立ったままで演奏していた。

Glenn Tilbrook 前回の来日との間には、スクイーズの期間限定で再再結成があり、自身がリーダーとなるバンド、フラッファーズのアルバムリリースがあった。そうした身辺の動きがあったけれども、新譜やスクイーズ時代の曲など前半後半合わせて2時間以上を2005年と同じ声で、ギターの腕前も変わらず、元気でユーモアに溢れたポップソングを歌ってくれたのだ。さすが年間200本を超すといわれるライヴ数をこなしているだけある。

 どの曲もグレンの伸びやかな声で歌われるとすばらしいのだけど、やっぱりスクイーズの曲が盛り上がる。前半は、「ノー・プレイス・ライク・ホーム」から始まり、「サムワン・エルシズ・ベル」、「マンボ・ジャンボ」、「イン・クインテセンス」という名盤『イースト・サイド・ストーリー』の曲がソロ作と合わせて演奏され、サビを合唱させる「グッバイ・ガール」、デビューアルバムから「テイク・ミー・アイム・ユアーズ」、そして「ブラックコーヒー・イン・ベッド」などを歌う。「ブラックコーヒー〜」は「トゥットゥルール、トゥルルル〜」というサビをコーラスさせ、次々と合いの手を入れさせる。たぶんリピーター率の高いお客さんだろうから、この辺は慣れているだろう。

Glenn Tilbrook 15分くらいの休憩時間のあと、帽子を被り、12弦ギターに持ち替えた後半は、さらに楽しくなった。おれが一番聴きたかった「レーベルト・ウィズ・ラヴ」をやったし、恒例のカヴァー・コーナーは、キンクスの「サニー・アフタヌーン」、モンキーズの「アイム・ビリーバー」、そして、もう一曲が披露される。その「アイム・ビリーバー」の次に歌われた曲は、ビートルズのものであり、しかも初期、さらにはジョン・レノンが歌っていたというところまではわかったのだけれども、タイトルがどうしても思い出せなかった。ライヴが終わってから新譜を買ってサイン会の列に並び、グレン本人に聞くことにした。拙い英語で「アイム・ビリーバーの次に演奏した曲は何ですか?」と尋ねると、怪訝そうな顔をする。あーホントにこの人はその場のノリで演奏しているんだ! とむしろ感激しつつ、「ビートルズ……」というと、思い出し「ああ、『ユー・キャント・ドゥー・ザット』」と答えてくれた。

 そのあとは、「アップ・ザ・ジャンクション」や、お客さんが手拍子で頑張った「アワーグラス」(しかもぴったり息が合った!)、「プリング・マッスルズ」などがソロ作と共に歌われる。そして、「アニー・ゲット・ユア・ガン」では、ビデオカメラを客席に渡してお客さんに撮影させるだけでなく、そのカメラを客席の間でリレーさせる。ちゃんと撮影ができていたなら、ずいぶん楽しい様子が映されていることだろう。当然、アンコールも応えて最後は「イズ・ザット・ラヴ」だと思う。毎日のようにセットリストが変わり、予測不能の楽しさが溢れるライヴはずっと余韻が残り、サイン会までまで続いたのだ。

Glenn Tilbrook
The featured photos were from the 1st show of the tour, on the 10th of Jan., at the same venue
report by nob and and photos by hanasan
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