Smashing Mag / Glenn Tilbrook (グレン・ティルブルック) @ KIchijoji Star Pine's Cafe (10th Jan. '09)

　途中15分の休憩を挟んで、2時間強。じっくりと楽しませていただいたひさびさのグレン・ティルブルック。ツアー初日の最初のセットは、ちょっと緊張していたんだろう...　といっても、それも無理はないと思うのだが、グレンの身体が暖まると共に、こっちのハートも暖められたという感じかしら。寒いなかやってきてくれたファンの気持ちがことのほか嬉しいんだろう、すでに寄せられていたリクエストに応えながら、サービス精神たっぷりでライヴを進行させてくれた。

　前半は椅子に腰掛けての演奏、そして、後半は、心機一転なんだろうか、帽子をかぶり、12弦ギターギターを手にしてスタンディングでの演奏。たったひとりでギターだけの演奏と、ちょいと踊ってみたりもしたんだが、「ごめんね、そんなのできないからなぁ...」と、そんなやりとりや話し方が、音楽同様に、実にイギリス的。2時間を超えての演奏となったのに、そんな時間の流れを感じることもなくアットホームな暖かい時間があっという間に通り過ぎたということかなぁ。

　セット・リストはもちろんなし。なにが飛び出してくるか...　それは会場にやってきてのお楽しみ。この日はビートルズの「キャント・バイ・ミー・ラヴ」なんかも歌っていましたなぁ。それにアコギでのギター・ソロでメタル・チックな表情を見せたり...　当然のように、ライヴが終わっても、長蛇の列を作っているファンと立ったままのサイン会。なんと、ファン思いの人なんだと思う。

　なお、本人曰く、「ひさびさにバンドでのアルバム」という"Pandemonium Ensues"(UK import)が世界で最初に会場で先行発売されているあたり、ファンには、また嬉しかったのではないかと思う。地元英国でも発売は来月ということで、会場にはこのアルバムへの問い合わせも入っていた。この日、ライヴが終わった段階でまだ残っていたようには思うんだが、誰よりも早く入手したいと思われる方は、ぜひ会場へ足を運んでくださいませ。