ザ・ミュージック @ 新木場スタジオ・コースト (8th Nov. '08)
そこは宇宙だった!
客電が落ち、青や紫のライトに照らされたドラムセットがぼんやりと浮かび上がる。メンバーが登場するまでのわずかな間も、胸が高鳴るのをおさえることができない。そして4人が姿を現した瞬間、期待と興奮が一気にはじける。ザ・ミュージックは、ライブ特有の高揚感を体験させてくれるという意味において、突出したバンドだ。
1曲目 の"Take The Long Road And Walk It(テイク・ザ・ロング・ロード・アンド・ウォーク・イット)"から、本能のおもむくままに問答無用で踊りまくる。ザ・ミュージックの生み出すグルーヴに突き動かされ、フロアの熱はあっという間に上昇、オーディエンスはグッチャグチャになっている。でもつらそうな感じは全然なくて、「楽しさに身をゆだねていたら、こうなっちゃいました☆」って感じ。どの顔もニコニコしていて、そりゃもう満足そうだ。
多少キーを下げていることもあって、ロブの声には微塵の苦しさもなく、つややかにどこまでも伸びていく。やっぱり彼の声は宝だ。得意のダンスもキレ味抜群。時折ステージから身を乗り出しては、フロアをあおる。前のめりになってがむしゃらに叩くフィル、落ち着いた指さばきで攻撃的な旋律を奏でるアダム、安定度抜群のスチュのベース。どっしりと構えてオーディエンスの熱狂を受け止める様子には余裕が感じられる。
会場のスタジオ・コーストが屋内だということを忘れるほど、壮大な空間が広がっていく。四方の壁が取り払われ、床や天井もなくなって、無数の星が輝く宇宙空間に放り出されたような感覚に陥った。『スター・ウォーズ』か『2001年宇宙の旅』か、というほどのスペースオペラだ。圧倒的なパフォーマンスに飲み込まれ、ふと気づけば、しばらくの間、意識が飛んでいた。
出色は"Too High(トゥー・ハイ)""The People(ザ・ピープル)""Get Away(ゲット・アウェイ)"のファースト3連発。"Welcome To The North(ウェルカム・トゥ・ザノース)"の大合唱でヒートアップしたところへさらにたたみかけられて、当然のごとくフロアはカオス。「そうつなぐか! もう勘弁して〜!」と興奮のるつぼだ。そして定番のラスト曲"Bleed From Within(ブリード・フロム・ウィズイン)"へ。4人並んでドラムを叩き、最後までオーディエンスをあおると、「We are The Music!(ウィ・アー・ザ・ミュージック) ありがとうございま〜す!」と去っていった。息切れすることなくたっぷり90分、アンコールが必要ないと思えるほど充実したライブだった。
そう、私たちはこういうライブが見たいのだ。自分がなぜザ・ミュージックを好きなのか、なぜ音楽を好きなのかをわからせてくれるようなライブ。バンドのパフォーマンスはもちろん、ロブが「Tokyo, you are beautiful!(ユー・アー・ビューティフル!)」とたたえたように、オーディエンスも素晴らしかった。ぶっちゃけ、5月のリキッド・ルームやフジロックより良かった。今、ザ・ミュージックは絶好調だ。これを見ずにどうする? 東日本を離れ、西へと進むジャパン・ツアー後半戦、女房を質に入れてでもライブハウスに駆けつけろ!
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report by satori and photos by naoaki
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mag files : The Music
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photo report (05/03/19 @ SXSW05, La Zona Rosa Austin TX) : photo by sama
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