カットマン・ブーチェ @ 柏ドランカーズ・スタジアム (8th Oct. '08)
広がっていく、トリオの可能性
朝霧ジャムを皮切りに、カットマン・ブーチェの全国ツアーがはじまった。静岡を発ち、神奈川を経由してやってきたのが千葉の柏市。都心からは30分ちょっとで来られる距離にも関わらず、平日ということもあってか客入りは少々寂しく感じられた。朝霧ジャムの盛況ぶりと比較してしまうのは酷かもしれないが、これもまたツアーの厳しさなのだろうか。
陽気なSEにのって3人がステージに登場する。格好良くオープニングを決めたかと思ったのだが、次の曲に移ろうとすると金がハープホルダーを忘れてきたといって早くも一時中断することに(過去のレポートを見直すと、05年のライブでも似たような事態があったようだ)。開始早々からバタバタとした展開が繰り広げられるが、これもまた彼ららしさのひとつといったところだろうか。落ち着きなく満面の笑みで話す金と、その様子を温かく見守る林と小宮山。この3人のバランスは、いつ見ても変わることがない。
だが、そんな姿もあくまでバンドの側面でしかない。がらりと空気が変わったのは”ジョゼ”のとき。林の艶のあるウッドベースの音色に導かれるように金が歌い上げる。その歌を形容するならばブルース・バラードといったところか。タメの効いた切ないメロディーと、関西弁の日本語詞がたまらなく沁みる。歌いかけるというより、語りかけるように言葉が伝わってくるのだ。カットマン・ブーチェに出会って2年が経過したが、これだけ聴かせてくれるバンドだったのかと、改めてその魅力の深さを感じた。
カットマン・ブーチェは、ライブを重ねるごとに変化を見せてくれる。それはもちろん成長という意味でだ。3人のバンドサウンドは重厚さを増し、金の歌声も深みを増していく。そんな変化に出会いたく、足繁くライブハウスに向かってしまうのだ。現在全国ツアー真っ最中の彼らが、この旅が終わったときにまたどんな音を聴かせてくれるのか。またその頃に彼らに会いに行き、その様子を伝えたいと思う。
Cutman-Booche ライブスケジュール
10/24(金) 神戸 cafe FISH!
10/25(土) 熊本 ONE DROP
10/26(日) 福岡 graf
10/28(火) 広島 CAVE-BE
10/29(水) 岡山 ペパーランド
10/30(木) 高知 B.B.CAFE
10/31(金) 姫路 FORUSHALL
11/03(月) 名古屋 APOLLO THEATER
11/07(金) 新潟 CLUB RIVERST
11/08(土) 富山 MURAKADO LOFT
11/14(金) 渋谷 O-nest
11/15(土) 梅田 Shangri-La
12/31(水) 千葉 幕張メッセ
詳細はこちらでご確認ください。
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report and photos by funabashi
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mag files : cutman-booche
広がっていく、トリオの可能性 : (08/10/08/ @ Kashiwa Drunkard's Stadium) : review & photos by funabashi
photo report (08/10/04 @ Asagiri Arena) : photos by keco
photo report (08/09/06 @ Sun Set Live 2008, Keya Beach, Itoshima) : photos by ikesan
photo report : (08/08/16 @ Shimokitazawa Club Que) : photos by naoaki
photo report : (08/05/10 @ Nagoya Apollo Theater) : photos by yoshitaka
photo report : (08/05/05 @ Fukuoka Early Believers ) : photo by suguta
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