Smashing Mag / Gheee （ギー） @ Koenji High (5th Oct. '08)

In Your Pocket @ Koenji High (5th Oct. '08)

- Gheee -

札幌東京ロック・サミット

- Part 1 -
札幌で定期的に開催されているイベント"イン・ユア・ポケット"が東京にやってきた。主催バンド、フルークのG&Vo.の新保さんは札幌のライヴ・ハウス、スピリチュアル・ラウンジのブッキング・マネージャーをつとめている。この日対バンのギーはもちろんのこと、東京ピンサロックスや近藤智洋も札幌でのライヴの時はスピリチュアルだし、共演した他のバンドも新保兄貴を慕う人たちばかり。フロアにも見知った顔があふれている。会場は、普段札幌でお世話になっている分をここで返しまっせー! な雰囲気でいっぱいだった。　この日の目玉その1はフルークとギーの轟音対決だ。4月のレコンキスタ・ツアーの時は、フルークは出られなかったから、念願かなってという感じだろうか。先攻はギー。この日、会場となった高円寺ハイは天井が高く、ホール級の照明がステージを彩っている。そういう場所が最近のギーには似合っていると思う。"ランナウェイ・ピジョン・バス"～"ルシファー"～"ニュー・ワールド"と、すっかり定番となった流れに、オーディエンスも慣れた様子でライヴに身を投じていく。轟音対決とは書いたけれど、ギーの音はフルークの叫ぶようなそれとはタイプが異なる。緻密に計算された深沼のギターがあり、柔らかい強さのあるヒサヨのベースがあり、全体をがっちりまとめるヤナのドラムがあって、ひと塊の爆音となる。そして、その中を自由気ままに泳ぐ近藤。ちょうど1カ月前のワンマンで初披露した新曲"ブラディ・ティファニー"を含む全9曲。30分という短い出番ということと、先にでた熱いバンドに触発されたこともあり、近藤がギターを放棄し、マイクを客席にほうり出すまでそう時間はかからなかった。　9月のDVD発売ワンマンから、大阪、名古屋とライヴを続け、11月にも関西方面へのツアーが決まっているギー。少しだけ苦言を呈すなら、ここ何回か同じ展開のライヴが続いていること。もっと大胆に、こちらの予測を覆すような意外性が欲しくなってきた。近藤智洋はソロの時には、歌詞も決まっていない曲をライヴでやってしまう。そういうでたらめさがギーにもあっていい気がする。毎回違うライヴが観たい。そう思うのは、ファンの贅沢だろうか。ギーならもっとできる、という気持ちがあるからこそ、それを求めたくなる。　 GHEEE ライヴスケジュール 08/11/17(月) 大阪中津Vi-code 08/11/18(火) 京都MOJO 08/11/19(水) 名古屋CLUB ROCK'N'ROLL 08/11/21(火) 下北沢SHELTER 詳細はオフィシャルサイトでご確認ください。