ザ・スカタライツ @ 新木場スタジオ・コースト (28th Sep. '08)
「リスペクト!」につつまれたパーティ
来年には結成45周年(!!!)を迎えるスキャタライツ。すでに高齢となっているメンバーの体力やなんやかんやで、日本に向かう長時間のフライトにせよツアーにせよ、様々な難問があったろうと思う。ステージにウッド・ベースがない、ただそれだけで痛いくらい伝わるのだ。だが、どんな状況であろうとも、ステージに上がればとろけるような演奏を繰りだすのがレジェンドと言われる由縁だ。
オリジナル・スキャタライツ、ロイド・ニブスの乾いたドラミング。歳を感じさせない力強さと、歳だからこその駆け引きの巧さがあたりを包む。フロアのルード・ボーイたちは我先にと重心を低くし、腕を振り回してモンキー・ダンスに興じる。ぽつぽつとできた輪には笑顔が溢れ、言葉を交わさずともお互いの気持ちを読み取ることができるようになる。目で耳で背中でジャマイカのルーツを感じ、スカのリズム同様、遅れてくる疲労までもが心地よい。
ステージ前方では、スカ・フレイムス(SKA FLAMES)のカッティング・ギターである宮崎氏、パーカスのアキヒト氏までもが、オーディエンスに揉まれながら踊っている。年齢など関係なく、誰の身にも平等に降り注いでくるレジェンドのマジックは、常に対流してハコの中をコドモで一杯にしてしまう。レジェンドたちは、場の熱気が強ければ強いほど元気になり、老獪なテクニックで息もつかせずKOしていくのだ。
スキャタライツはモータウンのファンク・ブラザーズ同様、スタジオ・ミュージシャンとして膨大な音源を残しているおかげでセットリストは名曲だらけだ。"ラテン・ゴーズ・スカ"、"オキュペイション"、"ガンズ・オブ・ナヴァロン"、紅一点のドリーン・シェイファーを迎えての、スローな甘いナンバー"シュガー・シュガー"など、スカの歴史そのものを奏でていく。レスター・"スキャ"・スターリングが叫べば、オーディエンスが追っかけ、"フェニックス・シティ"ではハミングが誰からともなくわき起こり、リズムの上で踊る。10からカウントダウンが始まれば"フリーダム・サウンド"だ。ラッパが高らかに自由を宣言し、老いを感じさせない不良なグルーヴが渦を巻いていく。
ギャズがアンコールを催促し、リコをはじめオールスターが演奏したのは"ブリッジ・ビュー"。ロイド、レスター、セドリック・ブルックスに、トロージャンズの面々が同じステージにいるという夢のような光景が広がって大円団。収まりきらない興奮は、クラブ・スカのボス、キング・ナベ氏のスピンと感謝のコメントによって〆を迎えることができたのだった。
リコが"ワンダフル・ワールド"を録音したのは、とある日本人が思いつきで発したひと言に端を発している。スカは自由を叫ぶ音楽であり、フロアにいても飛び込んでいける隙がある。そしてレジェンド達は深い懐で受け止め、万全ではないはずの体を奮い立たせていく。ギャズに見るファン心理や横の繋がりなど様々な要素が入り込んで、この日、伝説が生まれたのだ。
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repoat by taiki and photos by hanasan
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