button"ザ・ボゥディーズ・プレゼンツ・フリー・フォー・オール"
クアトロ、ザ・テレフォンズ & ザ・ボゥディーズ
@ 下北沢シェルター (8th Jul. '08)

シーンを作れるか

The Bawdies
 下北沢シェルターは満員だった。開始時間から遅れてドアを押すと、階段のところまでお客さんがいる。「うわっ……」と絶句するも、なんとか人の隙間をねじり込むように、体をドリンク・カウンターまで寄せていってビールを注文する。すでに、クアトロというバンドが演奏の中盤を迎えていて、熱気にクーラーが追い付いてない。満員電車のように容易に身動きができず、さらにサウナの状態だし、目の前には背の高い男がいるという散々な環境だ。

The Bawdies クアトロは、豪快で骨太なギターロックを基本にするバンドである。オーシャン・カラー・シーンをもっとラフにした感じ、ということは、スモール・フェイセスやザ・フーあたりに通じていく。それでいて日本だとダチャンボみたいに、アーシーでブルージーかつ踊れることも意識しつつ電子音も混ぜている。この腹の据わり具合は迫力がある。

   次に登場するのはテレフォンズ。この人気ぶりには驚いた。ステージ前が非常に盛り上がる。みんな歌詞を覚えてきているようで大合唱、そして大手拍子大会、ここまで人気があるとは。音的には、打ち込みビートを併用して踊れる肉体的なギター・ロック。ずばりラプチャーに似ている。日本のバンドならポリシックスとか最近のモーサム・トーンベンダーに近い。かつヴォーカルがザ・キュアーのロバート・スミスを思い出させる声質なのだ。ロバスミなんだけど、暗くない、ひたすらアッパーでハイでダンサブルなギターロックであるし、仕種やMCの内容もコミカルだった。みんなで「アイ・アム・ディスコ!」と訳のわからないとにかく盛り上がった。この笑いと勢いが混じったのが今のテレフォンズの魅力なんだろう。

The Bawdies すし詰め状態であんなに盛り上がったので、酸欠になりそうになった。そのうえビール以外は何も腹に入ってないので気分が悪い。この状態に堪えつつ、トリはザ・ボゥディーズ。前2バンドに刺激されたのか、今までにないくらい荒々しいロックンロールモードに突入、ロイの声はさらにハスキーになり、2人のギターの音もかなり攻撃的になっていた。

 彼らもさまざまなイベントに呼ばれ、場数を踏んだ分だけ自分たちの殻がどんなものであるか掴めてきたのだと思う。その殻を破るところを見たいと常々思っていたのだけど、ようやくその時が近づいてきたのだと感じた。おそらく、共演したバンドの組み合わせがお互い刺激しあえるものなので、それがよい方向に出たのだろう。テレフォンズのヴォーカルである石毛のMCを受けて、ロイが「俺達でシーンを作りたい」と力強く言えるようになった気持ちの強さも音に現れていたのだと感じる。"アイ・ベグ・ユー"なんかは今までに聴いたことがないくらいラフで迫力あった。

 確かにこの日の下北沢シェルターには、新たなシーンが胎動してもおかしくない熱気があった。3時間立ちっぱなしは身体的にかなり辛かったけど。シーンを作りたいというのなら「オゥ、それじゃあ作って貰おうじゃねーか」と気合いを入れて待ち構える気になるのだ。

The Bawdies

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