ア・フラッド・オブ・サークルの『泥水のメロディー』のリリース・ツアー前半戦。少しづつ、名古屋にも彼らの音が聞こえてきたようだった。

　暗がりの照明の下、のっけから佐々木のギターが低く軋んだ音を奏で、メンバーが順次音に乗りかかっていく。ぐねぐねとした立ち上がりから、一気にアルバムのタイトル曲でもある「泥水のメロディー」へ流れ込んでいく。ライブは新しい音源からは3曲など、新旧交えた7曲を披露。佐々木の叫び声が会場に響き渡り、岡庭は着いてこい！と言わんばかりに、ギターを歪ませる。ベースの石井とドラムの渡辺は、終始アイコンタクトをとりながらその二人の暴れっぷりを支えていた。

　終了後、初めて彼らのライブを見たと思われる観客から、「すごい！」という興奮した声が聞こえてきた。

　まだまだ、彼らが届けなければいけない土地はたくさんあるはず。まだ届けれられていない人は、もうしばらく音源で我慢して欲しい。その分、見たときの衝撃はきっと想像を超えているはずだ。

　また、ライブ前、楽屋でボーカルの佐々木が『満月の夕（まんげつのゆうべ）』を歌っていた。その歌声に、魅了された。弾き語りで歌ったことがあるそう。バンドの音とは違うかもしれないが、ぜひ、いつか演奏してもらいたいとも思う。

-- setlist --

泥水のメロディー / ガラパゴス / Red Dirt Boogie / ブラックバード / プシケ / SWIMMING SONG / シーガル

yoshitaka's works

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