buttonハリス/レコーディング・レポート

大変身の予感、ニュー・アルバム製作真っ最中!


 現在、6月初旬にリリースするアルバムをレコーディング中のハリス。なんと、製作作業の一部分をのぞかせてもらえると聞き、レコーディング5日目の3月某日、都内某所のスタジオに潜入してきました!

 私事ですが、製作の現場に入るのは初めて。恐る恐る中をのぞいてみると、以外にもかなりのリラックスムード。打ちあわせスペースのテーブルには、レコーディングには欠かせないお菓子がてんこ盛り! この日の録りが終わるころには大半が消費されているのですが……。(お菓子が主食!? ごはんもちゃんと食べましょう!)。ホッとひと安心で取材をはじめると、さっそくドラムの高橋さんから「これ撮って」の声が。ブースに入ってみると高橋さんがこんな風にフロアタムを叩いている真っ最中でした(ティンパニー風になるらしい)。同じフロアにはこんな楽器(写真参照)が置いてあったり、進行表には「ピアノ」の文字も。さらに、この日はゲストで入る女性ヴォーカルの歌入れもあるとか。ハリスに女性ヴォーカル!?

 実は、この企画、ドラムの高橋さんから「レコーディングも取材に来て!」というお話をいただき、実現したのだが、行ってみて高橋さんがアルバムを作る工程も見て欲しいと思った理由が分かった気がした。メンバーが口を揃えて「オムニバスを聴いているみたい」と言う通り、今回のアルバムにはかなりいろんな要素が入ってくるようです。

HarissHariss Hariss
 コーラスで参加する女性ヴォーカルは篠原りかさん。女性ヴォーカルを入れたいというアイディアが出てから、20人近い人の音源を聴いて、やっと見つけた曲のイメージに合う声だという。篠原さんは普段はアコギを持って、しっとりした歌をうたっているミュージシャン。ポップ・ロックなハリスに篠原りか。どうにも接点がない気がして、最初に名前を聞いたときは正直びっくりだった。このアルバム、こちらの想像の範疇を越えている……。

Hariss スタジオにやってきた篠原さんは、とてもナチュラルな空気を持った人。なんと、メンバー全員初めましてという中、さっそくの打ちあわせにも自然に対応していく。ソングライティング担当アキラさんのレクチャーは30分程だっただろうか。"Morning Clover"歌入れのファースト・テイク。その場に居合わせた全員が嘆息する程の素晴らしさ。アキラさんが「いいっ!」と悶絶すること5回。まるで最初から篠原さんがうたうことが決まっていたみたいだ。柔らかなのに深さのある声。ハリスの中でもっとも爽やかな曲に、さらにいい香りの風が吹きこまれた瞬間でした。想像ができない組み合わせだったけれど、想像を遥かに超えた化学反応。これが物作りのおもしろさなんだな。

 今まで、ハリスの音楽は知らなかったという篠原さん。普段やっている音楽と違うジャンルからの誘いに戸惑いはなかったですか?
「私が好きな音楽とハリスが好きな音楽は重なっているところがあると思う。そういう部分がある人とは大丈夫。うまくやれる」
 ほぼ全編が英語に聞こえる日本語という、独特の歌詞についての感想は?
「すごいですよね。部分的に日本語英語になっている歌詞は良くあるけれど、全部っていうのがすごい。うまいことやったなーって感じです」
と楽しんで参加されていた様子。アキラ節全開の歌詞がプリントされた紙を「記念に持って帰ろう」とカバンの中へ大事にしまっていたのが印象的でした。とても初対面とは思えないほど打ち解けた雰囲気で、無事歌入れ終了。あまりの相性の良さに「ワンマンはぜひ出演してください!」と気の早い話しも出ていたりして。 Hariss
 篠原さんのコーラスが上手くいったせいか、その後の音録りもピリピリすることなくつつがなく進んでいく。打ち合わせや録音中は当然、真剣な表情だけれど、空き時間には談笑したりセイジさんがマンドリンをつま弾いていたり。マンドリンは去年のツアーで披露された、ディズニーランド風の曲に使われるとのこと。「ギターソロでなんか面白いことできないかと思っていたら、これが目に入ったんだよね」と、セイジさんの思いつき。でもこれ、スタジオに置いてあったもので、セイジさん自身初めて弾くという。なんてチャレンジャーなっ。そういうアイディアも躊躇なく採用されていくのが今作の流れなのだろう。

Hariss  ハリス史上もっとも爽やかな曲の後は、ハリス史上もっともイカツい曲の歌入れもあり。ここまでテンションの違う曲が同じアルバムに入るのかと思うと、その振り幅の大きさに驚愕してしまう。「バンドとして普遍的なものと革新的なもの、両方をここで構築したい」という気合いがビシビシ伝わってくる。今度のハリスはすごいぞ。今度のハリスは違うぞ。今度のハリスはでっかいぞ!
 今回見られたのは、作品のほんの一部だったけれど、それだけでもう興奮が抑えられない。ハリス側もこの手ごたえに「早く聴かせたい」と思っているようで、3日後のライヴでは新曲をさっそく披露していました。出来栄え? それは聞くだけ野暮ってもんですよ。

Hariss もう、いまから6月のリリースが楽しみになってきたでしょう? 音楽好きなら分かると思うけど、持っているときのこのワクワク感ったらもう、筆舌に尽くしがたいのです。今回のように大変身の予感がする時は特に、ですね。アルバムの全容が見えたら、レビューやインタビューもやる予定。首を長〜くして続報を待て!

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