スターズ & ブロークン・ソーシャル・シーン @ リキッドルーム恵比寿 (6th Mar. '08)
part2 -音が光を越えた瞬間 -(ブロークン・ソーシャル・シーン)
大体メンバーが20人いる大所帯バンドだとか、流動的でいつもメンバーが違うとかやたら自由だとか、そんな噂話ばかりが彼らを語る見出しにいつもついていたから、今回も全くどうなることやらとイマイチ想像もできなかったのですが、全てにおいて良い方向に裏切ってくれた今夜のパフォーマンス。わたくし、完全にやられてしまいました!
オープニング…… 蓋を開ければヒゲ面の大男5人がフロントで仁王立ち(ギターが4人もいる!)、ドラマーはめちゃめちゃタイトでいい音出してるよ! これは思いきり骨太ロックじゃないか(スターズとは違いどちらかというとシアトルのグランジ・バンドを彷彿)。メンバーが流動的なバンドというのは、そうそうタイトな演奏は望めないけど、彼らは違った。そして冒頭からメンバーもかなりご機嫌でテンションが高い!
1曲目が終わってマイク・トラブルが発生して中断するアクシデントもあったけど、どうしても気分良くショウをやりたかった男達は一旦全員が舞台袖に退避して、仕切り直すから待ってろと言う。待ち切れないオーディエンスは早くもシュプレヒコールを繰り返すと、まるでアンコール前の時のように場内に一体感が増す。PAさんもSEでやたらあおる。予定外のトラブルも盛り上げるための演出に変容させてしまった彼らに懐の深さを見つつも場内は一気にヒートアップした。
テンポよく曲も進むにつれ、音は限界まで爆音へ。タイトでソリッドなリズム。ディレイが過剰にかかるギター、そしてヴォーカル。曲によってはエイミーを筆頭にスターズのメンバーも参加して、コーラス、そしてトランペット、トロンボーンまで加わる迫力。音を重ね続けた時、まるで火山から噴出したマグマが一気に襲い掛かってくるような灼熱のウェーブが出現。一体感。混乱とパワー。そこに見えた世界は時空をねじ曲げているような感覚で、ここはいったい何次元の世界なのか? と思わず冷静になった僕は辺りを見回す。そこにはサラリーマンが宙を飛ぶ姿。隣の女の子はもの凄いキラキラのスマイルで舞台を凝視していた。なんだかすべてが眩しくて、おぉ! 音が光を越えた!なんて思う自分だった。
BSSとして、昨年などは実質活動停止(ソロ活動はそれぞれお盛んなものの)、アルバムも3年前に出したっきりの彼らではありますが、ここまで充実した演奏を披露してくれるとは思いもよらなかった。ここまでライヴなバンドだったとは! CDなどで聴く音源はどこか知的な感じの、いわゆるポストロックな印象もある彼らですが、本当はもっと生でリアルな、音楽を愛するバカ騒ぎ好きな連中なのだと実感。終盤、恍惚感溢れる名曲、"Ibi Dreams Of Pavement (A Better Day)"の後に披露した、即興ボイス・パフォーマンス・ショウなども遊び好きな彼ららしく面白かった。新曲も2曲ほど演奏したし、今後の彼らの活動に再注目しなければいけませんね。これはもう本当に脱帽するしかなかったんだ!
※MCでもあったギタリスト、チャールズ・スペアリン率いる「ドゥ・メイク・セイ・シンク」(Do Make Say Think)は、4/26@渋谷DUO Music Exchangeと、ARABAKI ROCK FEST.08の出演が決定していますのでこちらもチェックです。(Duo公演は3300円ですよ!)
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review by kemji and photos by hanasan
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