ブンブン・サテライツ @ 難波ハッチ (10th Feb. '08)
輝きを増して
やはりブンブン・サテライツには広い空間がよく似合う。
約2年ぶりとなる今回のジャパン・ツアー。大阪公演の会場に選ばれたのは難波ハッチ。天井が高くて音の響き方がなんとも気持ちいい会場だ。フェスティバル出演などで大阪でもライブを行っていた彼らなので、決して大阪が久しぶりということではない。だが個人的には、前回の大阪公演であまりいい印象が持てず、それゆえイベントのためだけに高いチケットを買ってまで再び彼らを見に行こうとは思わなかった。
ところが今回はチケットを購入する段階から期待が高く、それと同時に不安も感じていた。ただひたすら飛び跳ねていたいようにしか見受けられない若者たちの異様な盛り上がりぶりにまたドン引きしてしまうのではないか……と。
まあ、そんな心配は無用だった。今回は、彼らのライブバンドとしての底力を体で再認識した結果となってしまったわけだ。全身筋肉痛で、首は回らないし、腕や脚に青アザは多数。ドン引きするどころか、すっかり若者たちに巻き込まれてしまっていたと言ったほうがよいだろう。
そうさせたのは、もちろんバンドの放つ圧倒的なまでのエネルギー。ステージ上はごくシンプルなものしか置かれていない。大きなバック・ドロップにはど派手な映像が流されるわけでもない。余計なMCがあるわけでもなく、笑顔をふりまくでもないし、客を煽りまくるわけでもない。
あるのはただただ壮大に響き渡っていく音。新たなアレンジを加えられた過去の曲たちと最新作『Exposed』の楽曲たち。そして、あまり表情を変えることはなくとも感じられるバンドの信頼感や絆のようなもの。
『Exposed』というアルバム1枚を通して聴くことのできる一瞬のスキもないアグレッシブさ。聴けば聴くほどにそのすさまじさに敬服してしまうのだが、それと同じものを今回のステージで見ることができた。あれほどまでに良い作品を作れる状態のバンドがライブで見る者をガッカリさせるようなことは、やはり、ない。アグレッシブなだけではなく、どこか余裕というか風格さえ漂っていた。それと同時に、バンド結成から10年を経て新たな輝きを放っているようにさえ映った。
フライングVを手にした中野、川島両名がそろってステージ中央から前へ出てくる瞬間が美しくないわけがない。最後、嗄れている声でファンに感謝の言葉が述べられた。自分たちがこうして作品を作ることができるのはキミたちのおかげだと。そう話す姿と、ステージを去るまで何度も何度も深々と頭を下げている姿に、このバンドのさらなる未来を見たような気がした。
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report by miyo and photos by takumi
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mag files : Boom Boom Satellites
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