buttonクラクソンズ
@ ブリクストン・アカデミィ、ロンドン (6th Dec. '07)

近未来の戦士達


Klaxons
 まず今年は彼らの当たり年だったと言って、過言はないだろう。クラクソンズがもたらした、今の感性が捉えるレイヴ・ミュージックへの回答は、ダンス・ミュージックから蛍光色のファッションまでをも包括したサブカルチャーとして、ニューレイヴという新現象、ジャンルを生み、2005年後半から徐々に、しかし確実にその勢いを増し続けていった。小さなライヴハウスで汗を撒き散らし、グロウスティックを振りかざす熱狂的なティーンに揉まれていた頃からまだ2年と経たないのに、マーキュリィ・アウォーズという、毎年最も素晴らしいレコードを製作した英国及びアイルランド出身のアーティストに贈られる賞を見事勝ち取り、夏の主要なフェスティヴァルでその名を見ない事もまずなかった。と、まあ私が言わなくともそれは彼ら自身が一番感じているであろう充実ぶりである。さて、彼らのライヴは春から3回体験済みであり、どれも白熱したいいステージングだった。輝かしき2007年度を締め括るこの師走に、さて彼らはどう出て来るだろうか。

Klaxons  "クラクソンズー!"と熱い声援を送り続ける観客をよそに、メンバーはなかなか現われない。焦らされるオーディエンスはまだか、まだかという顔でステージを見つめている。やっと4人が登場すると割れんばかりの歓声が上がり、ドリブル音の様にうごめくベース音からバンドはスタートを切った。ジャニーズ事務所もびっくりな、ギンギラに光るケープや戦闘服めいたコスチュームに、顔も何やらペインティングを施し、いつになく衣装に凝っているが、どうにも低音が割れ、シンセサイザーがまるで不協和音でも奏でているかのように歪んで聴こえて来る。はっきり言ってしまえばその辺のアマチュア並みに演奏がへたっぴなのである。バンド・サウンドの調和がとれていない。ギターの音色も、わざと歪ませているのか、単にコードを間違えただけなのか微妙な響きが多い。おかしい。過去のライヴでは会場の規模、設備に違いはあれど、どれもこれも安定したプレイをしていた。音響ばっちり、マジック・サウンドを生み出すここブリクストン・アカデミィでこんなことが起こるとは、ある意味愕然である。飾り立てたその姿で懸命にペースを取り戻そうとする光景は、まるで学園祭の余興バンドを見ているかのようであった。
Klaxons  幸か不幸か、最初からヴォルテージの高かったオーディエンスは終始ノリまくり、興奮と熱狂もそのままにして、後半では彼ら特有の美しいハーモニィーが高らかに響き、張りのあるメロディ・ラインが再び活きたプレイを見せた。前半の聴き苦しさ、会場の盛り上がりとは反比例して見受けられたバンドの硬さは見ていて少々痛々しくさえあったが、まあこれも生身の人間が演ずるライヴならではである。1枚目の成功だけで次回への期待を語るにはまだ彼らは未知数なところが多く、この先よりレイヴを前面に打ち出すクラブ・サウンドへ傾倒していくのか、ロックのエッジを強めていくのかは分からない。ただ、インパクトの強いこのデビュー・アルバムに収められている楽曲一つ一つのクオリティはとても高く、瞬時に体を熱くするエナジーの詰まった強力なチューンはこの寒い冬の憂鬱を吹っ飛ばすのにもってこいだ。ほどなく10日から渋谷オンエア・イーストを皮切りに来日ツアーを控えた彼らの有終の美を、あなたも一緒に飾ってみてはどうだろう。

-- setlist --

The Bouncers / Atlantis Interzone / Hall Of Records / Totem / Golden Skans / As Above, So Below / Two Recievers Or Forgotten Works / Magick / Gravity's Rainbow / Isle Of Her / It's Not Over Yet

-- encore --

Four Horsemen Of 2012


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button近未来の戦士達 : (07/12/06 @ Brixton Academy, London) : review and photos by kaori
button辿り着いたメッカ : (07/06/23 @ Glastonbury Festival, Pilton) : review by kaori, photos by emi
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"Golden Skans" [single] (US import/ UK import/ UK import - Pt.1 / iTunes)
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buttonゴス壇場の帝王 : (07/12/05 @ Wembley Arena, London) : review and photos by kaori
button隠れ最強ロック : ザ・ハイヴズ(23rd Nov. @ ハマースミス・アポロ、ロンドン)
button身近なプリンセス : ケイト・ナッシュ(13th Nov. @ シェファーズ・ブッシュ・エンパイア、ロンドン)
button結束したバンド力 : ザ・ナショナル(8th Nov. @ シェファーズ・ブッシュ・エンパイア、ロンドン)
button秋の夜長はシンズがいい : ザ・シンズ(7th Nov. @ ハマースミス・アポロ、ロンドン)
button今を燃やし尽くせ : エンター・シカリ(6th Nov. @ ブリクストン・アカデミィ、ロンドン)
button現役に勝る者無し : ザ・シャーラタンズ(5th Nov. @ シェファーズ・ブッシュ・エンパイア、ロンドン)
button醒めない夢のひとときよ : ルーファス・ウェインライト(31st Oct. @ ハマースミス・アポロ、ロンドン)
button飾り気無しの痛快ロック : ザ・クリブス(17th Oct. @ フォーラム、ロンドン)
button四次元グルーヴ : バトルス(11th Oct. @ ココ、ロンドン)
buttonグレイ・ゾーンを脱却して : エディターズ(8th Oct. @ ブリクストン・アカデミィ、ロンドン)
button大所帯カントリィ : ザ・ニュー・ポルノグラファーズ(4th Oct. @ ココ、ロンドン)
button現代版、グラム・ロック : ザ・ダンディ・ウォーホルズ(3rd Oct. @ エレクトリック・ボールルーム、ロンドン)
button痙攣ギターの暴走は止まらない : フォールズ(2nd Oct. @ スカラ、ロンドン)
button食らえ、ライオット : ギャロウズ(26th Sept. @ エレクトリック・ボールルーム、ロンドン)
buttonおしゃべりさえも歌になる : ファイスト(24th Sept. @ シェファーズ・ブッシュ・エンパイア、ロンドン)
buttonマイノリティの救世主 : ザ・ゴシップ(14th Sept. @ フォーラム、ロンドン)
buttonどうした!?ゴー!チーム : ザ・ゴー!チーム(12th Sept. @ エレクトリック・ボールルーム、ロンドン)
buttonせつなさは、直立不動ロックと共にあり : ザ・ジーザス・アンド・メリー・チェイン(7th Sept. @ ブリクストン・アカデミィ、ロンドン)
button健全・安全・好青年 : アスリート (5th Sept. @ HMV、ロンドン)
buttonやんちゃな成犬、余裕のラスト : ザ・ストリーツ (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
buttonロックンロールでいいじゃない : ダーティ・プリティ・シングス (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
button乗らずにいられぬこの挑発 : エム・アイ・エイ (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
buttonポジティヴは勝つ : ザ・ゴー!チーム (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
buttonブレーメンの音楽隊 : ザ・ランブル・ストリップス (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
button一発屋の彷徨 : ジ・オートマティック (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
button絡んでも、絡み足りない : フォーワード・ロシア (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
button詩人がバンドを組んでみたら : アート・ブルート (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
button燃える地球の裏側 : ボンヂ・ド・ロレ (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
buttonあまたのバンドと何が違う? : ザ・ウォンバッツ (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
button日向で爆発、陽のパワー : ピーター・ビョーン・アンド・ジョン (26th Aug. @ クラッパム・コモン・パーク、ロンドン)
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button宵を彩るファンタジスタ : シザー・シスターズ (26th Jul. @ ジ・オートゥ、ロンドン)
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button暴れん坊がゆく! : ノイゼッツ (24th Jun. @ グラストンバリー、ピルトン)
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button陽気で緻密なサウンド・マジック : ザ・ゴー!ティーム (24th Jun. @ グラストンバリー、ピルトン)
button大団円はもらった : ザ・ゴシップ (24th Jun. @ グラストンバリー、ピルトン)
button夢見る頃は過ぎない : パトリック・ウルフ (23rd Jun. @ グラストンバリー、ピルトン)
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