ダブル・フェイマス with 畠山美由紀 and ゲスト : 二階堂和美 @ 代官山ユニット (23rd Sept. '07) - その活動は蝉のよう -
イメージにそぐわないかもしれないが、ダブル・フェイマスの活動からは蝉という生き物を連想してしまう。夏を感じさせる賑やかで活気のある音、一瞬を華やかに彩るパフォーマンス。そして、秋へ移ろう時期にフェードアウトし、再び姿を見せてくれるのが次の夏という活動スタイル。これを一言で表現しようとすると、出てくる言葉はやはり「蝉」なのだ。無論、活動を夏に限定しているわけではないだろうが、野外イベントを通してライブを見る機会が多いため、そういった印象を抱いている。夏の終わりに開催されたこのワンマンライブで聴かせてくれたのは、この夏最後のひと鳴きだったのだろうか。
密閉された室内にも、野外と変わらないテンションがしっかりと持ち込まれていた。ドラムとベースのリズムにのせられるようにメンバーが次々と登場すると、手拍子とかけ声でフロアを煽っていく。音と煽りに揺さぶられるように、徐々にフロアにも動きが出始めた。そこへ、「今日は新しい曲から古い曲へとダブル・フェイマスの歴史を遡りながら演奏します」といったMCが投げかけられる。ワンマンならではの粋な仕込みに、今日という日を待ちに待ったファンの表情からはたまらず笑みがこぼれた。場内の揺れが一際強くなったのは"熱波"、"Las Coronelas"と続いた辺りだろうか。リズムが踊ればそれに合わせて体を揺らし、アコーディオンが陽気に歌い始めたかと思うと、呼応するようにフロアに無数の笑顔が広がっていく。
中盤に差しかかったところで待ちに待った人が登場した。そう、畠山美由紀だ。ダブル・フェイマスとしてステージに上がるのは約4年振りになるらしい。ステージ上で見る彼女は声だけでなく、その活き活きとした表情からも歌を感じさせてくれる。CDで聴く歌声も素晴らしいが、生で見るのは、そしてこのメンバーと共に見るのはやはり格別だ。あっという間に歌い上げた4曲と共に本編が終了する。アンコールに備え、メンバーと共に一旦ステージ袖へと下がっていった。
畠山の登場に沸いたフロアだったが、アンコールにはもうひとつ嬉しいサプライズが用意されていた。昼は山中湖のイベントに出演していた二階堂和美が、このライブのために東京までやってきているという。こぶしの利いた歌声はフロアだけでなく、同じステージに立つ者にまで大きなインパクトを与えたようだ。ステージ上で少し驚いた表情を見せた畠山の姿が印象深い。華のあるふたりのボーカリストを迎えたライブだったが、最後はやはり"Drum Samba"で締めくくる。ドラムセットを囲みメンバー全員がシンバルを打ち鳴らす光景は何度見ても圧巻の一言。そこに今年は活動を休止していたパーカッショニストの民が飛び込んでくる。両手にもった大きなスティックを打ち鳴らし、ステージ上を駆け巡るように踊ってはフロアを煽っていった。これまでに見せてきた艶のある演奏とは対照的に、野性的な匂いが会場中に充満していく。ステージからメンバーが去った後も、まだこれからライブが始まるのではないかという熱気がそこに残されていた。
熱を帯びた体を外の風で冷ましながら、彼らの次のライブは一体いつになるのかと考えた。ホームページを見る限り、次のライブ予定は記されていない。また来年の夏ということになるのだろうか。
-- setlist --
Hot House of Omagarashid / Marabie / Elephant Waltz / 山のあなた / 熱波 / Las Coronelas / Welcome to the party / Fiesta / RUSTY SHIP / Kananaskis Moon / JUMP UP / Mandrill
-- encore --
幸せハッピー(with 二階堂和美) / Two Ladies in de Shade of de Banana Tree / Africa / Drum Samba
|
photos by naoaki
|
mag files : Double Famous
その活動は蝉のよう (07/09/23 @ Daikanyama Unit) : review by funabashi, photos by naoaki
photo report (07/09/23 @ Daikanyama Unit) : photos by naoaki
photo report (07/04/04 @ Shibuya Club Quattro) : photos by hanasan
photo report (05/09/24 @ Daikanyama Unit) : photos by hanasan
Disc Review : "Live in Japan" (03/10/07) : review by ken
photo report (02/03/14 @ Shinjuku Liquidroom) : photos by hanasan
|
その活動は蝉のよう (07/09/23 @ Daikanyama Unit) : review by funabashi, photos by naoaki
photo report (07/09/23 @ Daikanyama Unit) : photos by naoaki
photo report (07/09/01@ Magical Camp 2007, Sapporo Teine) : photos by q_ta
|
mag files : Kazumi Nikaido
その活動は蝉のよう (07/09/23 @ Daikanyama Unit) : review by funabashi, photos by naoaki
photo report (07/09/23 @ Daikanyama Unit) : photos by naoaki
どこでもニカイド、どこにもニカイド (05/11/07 @ Zher the Zoo Yoyogi) : review by toddy, photos by saya38
photo report (05/11/07 @ Zher the Zoo Yoyogi) : photos by saya38
その日は近い (05/09/18 @ 吉祥寺スターパインズ・カフェ) : review and photos by toddy
胸いっぱいの (05/07/21 @ 新宿マーズ) : review by toddy
|
The official site
Double Famous
http://www.doublefamous.com/
check 'em? --> iTunes
The latest album

"Brilliant Colors" (国内盤)
|
previous works

"Live in Japan" (国内盤)
"HAPPY BIRTHDAY - EP"(iTunes)
"Live in Japan in multi-channel action [compilation]"(国内盤)
"SUNDALAND~plants compilation [compilation]"(国内盤)
"TOKYO LOUNGE Vol.3"(国内盤)
"Beautiful Songs~Cool Beauties [compilation]"国内盤)
"スーヴェニール"(国内盤)
"brazil [compilation]"国内盤)
check the albums?
|
|
|