ブリーチ @ 渋谷ラッシュ (14th Sep '07)
成長する曲
この日は、男臭い荒くれバンドの並びの中にブリーチがトリで登場する。ひとつ前に演奏したチョモランマ・トマトというバンドが轟音で変拍子な世界を作り上げた後で、ブリーチも負けずに轟音で世界を作ったのだった。
まずは、跳ねるリズムに引きつったギターに攻撃的なベースが折り重なる"踊る首"から始まる。そして、ミヤのエキセントリックなヴォーカルが炸裂する"げっちゅー人間"、音の塊をたたき付ける"右も左も支配する頭は今日も肉を食いヨダレを垂らす"と続ける。この日は、彼女たちのヘヴィメタル魂が炸裂する"ジョボビッチ"を前半に持ってきた。ギリギリまで溜めた力を一気に放出するような重い音の次に、トライバルなドラムが鳴り響き"サムライジャングル"。カンナの「あーーー来いっ!!」という叫びにお客さんたちも拳を振り上げて応える。
"この頃ファンタジー"は爆音とお笑いとマイケル・ジャクソンへのリスペクトがごちゃまぜになって、ミヤの個性が振り切れている曲。"ムンク"は新曲でタイトル通りミヤの叫びが聞ける。そして"挑戦"。沖縄っぽいメロディを持つ美しいバラード。この曲ができた当初は、爆音のブリーチには似合わないと思われていたし、MCでもそう言っていた記憶があるけど、演奏を重ねる毎に輝きを増していく、本当に素晴らしい曲だと思った。一時期封印していた時を経て、再び演奏されるようになって、カンナのヴォーカルが説得力を持つようになったのだ。「歯を食いしばり/このまま行こう」という歌詞の内容と現状がリンクするからだろう。まさに曲は成長する。そして、激しく、重く疾走する"トーチ"、轟音に包まれた"スカル裁判"で締める。
アンコールは"Sun-dance (Moon-dance)"。希望と諦念が交差する場所を歌っているところにミヤの絶叫が乱入する曲。基本は轟音だけど、いろんな引き出しがあり、笑いがあれば、絶望と怒りもあるという世界を彼女たちは作る。
--setlist --
踊る首 / げっちゅー人間 / 右も左も支配する頭は今日も肉を食いヨダレを垂らす / ジョボビッチ / サムライジャングル / この頃ファンタジー / ムンク / 挑戦 / トーチ / スカル裁判
--encore --
Sun-dance (Moon-dance)
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