中山うり @ ライジングサン・ロック・フェスティヴァル '07 (17th Aug '07)
アコーディオンが織りなすマジック
雄大な空が広がる北海道の地に、クリスタルパレスがどっかりと腰をおろしている。フジロック以来3週間ぶりに見るこの建物は、ライジングサンの会場内でも際立った存在感を放っていた。そんなクリスタルパレスの裏側、開演直前の楽屋には、メンバーのヘアスタイルのセットをする中山うりの姿があった。大イベントの一番手という重責を担う彼女だが、その表情には自然な笑顔が溢れていた。
ステンドグラスからうっすらと漏れる柔らかい光、少し埃が舞う木製のダンスフロア、出演者の出番をひっそりと待ち続ける小さなステージ。昼に見るクリスタルパレスの表情は、フジロックの深夜に見るそれとはまた少し違う。どこか厳かで、教会のような神聖さも備え持っている。ロックフェスティバルのイメージとは少し異なるこの小屋で、一足早く集まったお客さんは今か今かと主役の登場を待ち続けていた。
白の衣装に赤いコサージュをこしらえ、いつものメンバーと共にステージに上がる中山うり。「さぁて、やるぞ」と気合いを入れて演奏が始まった。"笑う月"、"Blu Voyage"と異国情緒が溢れる楽曲で、フロアとステージの距離感を徐々に埋めていく。演奏に大きな変化が現れたのは"夏祭り鮮やかに"でのこと。耳で聞いていた音が、突如として体に染み込んでくる。奏でられるメロディーはどこまでも優しく、刻まれるビートは柔らかさを感じられる程に心地良い。そんな中、アコーディオンの音色がスゥーと響き始め、やがて短いソロが奏でられる。この一瞬のために全てが構築されていたような気さえした。ひと際大きな拍手が送られたのは、集まったお客さんも同様にそんなことを感じていたからかもしれない。
「名曲を最後に残しておきました」
そう言って最後に披露されたのは、ライブでも人気が高い"マドロス横町"と"月とラクダの夢を見た"の2曲。フロアからは「待ってました!」なんて声も上がる。この2曲ももちろん良い内容だったのだが、この日一番の印象を残してくれたのはやはり"夏祭り鮮やかに"だった。ライブによってまだ良し悪しの波がある彼女だが、時にこうやってとんでもない空間を作り出してしまうものだから、どこまでもライブを追っていきたい気持ちになるのだ。
サマーソニックから始まった中山うりの夏の活動は、全てスマッシングマグ内で見ることができます。ライブに足を運べなかった人は、写真や文章を眺めながら彼女の世界観に浸ってみてはいかがでしょうか。10月に行われる初の九州ライブに関しても、すでに九州のスタッフが取材をしたいと意気込んでいます。こちらもお楽しみに。
ライヴ・スケジュール
07/9/11 (火) ミラクルワンマン @ 渋谷DUO
07/9/27 (木) ミラクルワンマン @ 札幌KRAPS HALL
07/10/14 (日) MUSIC CITY TENJIN @ 福岡
07/10/27 (土) MINAMI WHEEL 2007 @ 大阪
07/10/28 (日) 勝手にしやがれpresents "LET'S GET LOST" 『中山うり vs 勝手にしやがれ』 @ 恵比寿LIQUIDROOM
詳細はこちらでご確認ください。
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report by funabashi and photos by q_ta
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mag files : Uri Nakayama
大阪、初ワンマン (07/08/31 @ Umeda Shangri-la) : review by miyo, photos by naoaki
photo report (07/08/31 @ Umeda Shangri-la ) : photos by naoaki
photo report (07/08/25 @ Ikegami Honmonji ) : photos by naoaki
アコーディオンが織りなすマジック (07/08/17 @ Rising Sun Rock Festival 2007 in Ezo ) : review by funabashi, photos by q_ta
photo report (07/08/17 @ Rising Sun Rock Festival 2007 in Ezo ) : photos by q_ta
photo report (07/08/11 @ Summer Sonic 07 Makuhari River Side Garden ) : photos by naoaki
photo report (07/06/23 @ Shinjuku Tower Record ) : photos by naoaki
何も変わっていない (07/06/12 @ Shibuya Duo Music Exchange) : review by funabashi
CD review DoReMiFa (ドレミファ) (07/05/23) : review by funabashi
2007年、東京1本目 (07/03/27 @ Shibuya Duo Music Exchange) : review by miyo, photos by naoaki
photo report (07/03/27 @ Shibuya Duo Music Exchange ) : photos by naoaki
波の音とアコーデオン (07/03/17 @ Hakodate Kanamori Hall ) : review by aco, photos by q_ta
photo report (07/03/17 @ Hakodate Kanamori Hall ) : photos by q_ta
photo report (06/12/12 @ Yoyogi Zher the Zoo ) : photos by masayo
photo report (06/11/14 @ Yoyogi Zher the Zoo ) : photos by yusuke
photo report (06/10/10 @ Yoyogi Zher the Zoo ) : photos by hanasan
スマッシング・マグを魅了し続ける歌姫 (06/09/17 @ Shibuya Club Quattro ) : review by funabashi, photos by hanasan
photo report (06/09/17 @ Shibuya Club Quattro ) : photos by hanasan
風景の見える音楽 (06/09/17 @ Yoyogi Zher the Zoo ) : review by funabashi, photos by naoaki
photo report (06/08/29 @ Yoyogi Zher the Zoo ) : photos by naoaki
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The official site
Uri Nakayama
http://www.worldapart.co.jp/uri/
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"DoReMiFa (ドレミファ) (国内盤)
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"Live Session" feat. 笑う月、夜のレクエルド(RECUERDO)、 星の界、月とラクダの夢を見た (Harp Version) (iTunes)
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The previous works

"Uri Nakayama EP" feat. 月とラクダの夢を見た、Blu Voyage、 マドロス横丁、ノスタルジア & 走る女 (iTunes)
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