ザ・ボゥディーズ @ 原宿クロッコダイル (4th Aug. '07)
もっと暴れていいんじゃない?
検索をかけると原宿とあるけど、駅としては渋谷の方が近いはずの「原宿」クロコダイルは人がいっぱいだった。お客さんたちの年齢層は謎で、男はおじさんが多いかなと思うが、女の人はホントに謎だった。60年代風の服を着ている人が多かったので、リアルタイムか後追いなのか判別つかない。会場では、アロハシャツやタトゥーや帽子着用者もよく目につく。このライヴハウスは、座って飲んだり食べたりしながら音楽を楽しむところだけど、遅れてきた自分は席につけず立ったままだった。
チュッパチャップスというグループがゴキゲンなドゥーワップを聞かせてくれて、お客さんたちが大いに楽しんでいる。この日は、チュッパチャップスが2部構成になっていて、その間にボゥディーズが出るのだ。チュッパチャップスはオールディーズぽい曲を次々と歌い、椅子からあぶれた人たちは踊り出す人もいる。そしてボゥディーズ。お揃いのスーツを着た4人組が現れる。そのときの反応をみると、どちらかといえばアウェーなんだなという感じがする。
ただ、スタイルがしっかりしているので、自分たちの音楽をそのままやればいいという強みはある。最初からロックンロールで攻めていく。「あのルックスで、あの声は反則」と誰かがいっていたけど、ヴォーカルのRYO(リョウ)は、細面のイケメンでありながら、渋いブルースマンのような声でシャウトする。この声を聴いていると、バンドのトータルのイメージはビートルズなんだけど、音はむしろ、スモールフェイセスや彼らに影響を与えたブルースやR&Bや創世期のロックンロールの人たちを思い起こさせるのだ。
モータウンのカヴァーやポップな曲など、一本調子ではないところを見せて、初めて観る人にとっても彼らの印象を植え付けるのに成功はしている。だけど、もうちょっと荒々しくてもいいんじゃないかと思う。この日のお客さんたちに合わせちゃったかな。例えば、ブランキー・ジェット・シティやミッシェルガン・エレファントは、お客さんに合わせることなく、自分の音を追求した結果、ライヴハウスのレベルを遥かに超え、アリーナに入るほどのお客さんを獲得したのであったわけだから。無責任なことをいってしまうと、若くてルックスのいい彼らならやっぱり、もっと彼らが暴れるところが観たいのだ。今年2月に観た下北沢シェルターのライヴでは、さまざまな可能性の片鱗を見せているし、フジロックのルーキー・ア・ゴーゴーでも彼らの実力は証明している。もちろん、これからが楽しみであるので、見守っていきたいと思う。
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もっと暴れていいんじゃない? (07/08/04@Harajuku Crocodile) : review by nob
ビートルズvsラモーンズ (07/02/22@ Shimokitazawa Shelter) : review by nob, photos by terumi
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