buttonザ・ピジョン・ディテクティヴス
@ HMV、ロンドン (30th May '07)

胸に巣食うよ、インディ病


The Pigeon Detectives
 何かにつけバンドを紹介するたんびに、自らインディっぽい佇まいだの、インディらしい音がだのと散々形容している癖にとても矛盾することなのだが、時々このインディという言葉にげんなりすることがある。とどのつまり、自分自身が耳にしたアーティストのこれといった特徴が掴めずに、ずばっと当てはめる言葉が見当たらないが故、姑息に逃げている様な気がするからだ。中には本当に、どうやってCDをひっくり返しても、3Dメガネを掛けてライヴを観ても、こりゃだめざんすわという粗悪品もあるが、しのぎを削るポジションであるそのインディ・ロックのジャンルを掲げ周りよりもぱっと抜きん出るには、個性、世界観うんちゃら以前に必要なものがあろう。バンドの名を背負う「音」でありはしまいか。

The Pigeon Detectives  英国北部はリーズ出身の5人衆、ザ・ピジョン・ディテクティブス。今月28日にリリースされたデビュー・アルバムを記念してのHMV参上となったが、今日までラジオでちらほら聴こえて来る楽曲にも特別耳を奪われず、ぱっと見冴えぬ彼らのルックスにも平静な胸は無反応。つまりノー・マークであった。それはともかく、ステージに上がったヴォーカルのマットが、序盤からいきなり欽ちゃん飛びを見せる。何とスウィッチの入りが早い人なのか、Tシャツに汗を滲ませつつ熱唱するその姿は大変エナジェティックである。比較的大人しい他のメンバーがプレイする狭間で、マイク・スタンドをぶんぶん振り回し、マイク・コードに自ら絡み付いていゆく彼の緊縛パフォーマンスには、大友康平どころか同じレーベル・メイトであるフォーワード・ロシアのトムも及び腰であろう。

The Pigeon Detectives "アイ・ファウンド・アウト"、"アイム・ノット・ソーリィ"、最新シングルの"ウェイト・フォー・ミィ"など、基軸の曲はダンサブルで聴き易いナンバーだし、洒落たアートワークも目を引く。だからといってこの楽曲レヴェルであれば、あまたのインディ・バンドがささっと作れるだろうぐらいの印象しか残さず、顔を見ずともサウンドのみで、あっ、ピジョンの曲だと把握できるだけの独創性が無い。よって、胸を動かすものが乏しく、これ一枚で一体どれだけワクワクする様なライヴが出来るのか、今耳に入ってくるその音だけでは正直期待させるだけの説得力に欠ける。マムーラ、ミルバーンズなど、インディ・オルタナティヴの位置でどんぐり状態なこういったバンドは、本気で糞詰まりを浄化させなければ、ブリット・ポップの露となって消えた先人と同じ運命を辿ってしまうだけだ。学習しなけりゃ先には進めない。

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button胸に巣食うよ、インディ病 (07/05/30 @ HMV, London) : review & photos by kaori


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The Pigeon Detectives

"Wait for Me "
(国内盤 / UK import / iTunes)

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"You Know I Love You" (iTunes)
"What We All Want" (iTunes)
"I'm Not Sorry" (UK import)
"Romantic Type " (UK import)
"I Found Out" (UK import)
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