buttonキッズ・イン・グラス・ハウジーズ
@ ココ、ロンドン (17th Mar. '07)

加速するエモ・ポップ特急


Kids In Glass Houses
 毎週金曜日がインディ・ロックファンの為のクラブNMEならば、土曜の夜は一転してメタル、ゴス、ハード・コア好きの血が騒ぐ、クラブKERRANGが模様されるカムデンのココ。両紙共に扱うジャンルが異なるだけあって、今夜の客層もゴリゴリの極太ロックを愛する人達でフロアが埋まっている。イヴェントの一環であるライヴに登場するのは、ウェールズの街、カーディフ発の若手5人組バンド、キッズ・イン・グラス・ハウジーズ。同郷のロストプロフェッツに通ずる、ハード・ロックに融け合うポップなメロディが新鮮な注目の新人。

Bright Eyes マイ・ケミカル・ロマンスやら、パニック・アット・ザ・ディスコやらと最近台頭しているエモ系バンドはインディ・バンドのそれに比べ、オーディエンス泣かせのやたらに長い名前が目立つが、彼らもまた例に漏れず。その由来はUSポスト・ハードコア・バンド、グラスジョウの歌詞の一節からインスパイアされたものだという。切れ込みの鋭いギター・リフに軽快なリズム隊。ちょっとキーンのヴォーカル、トム似の伸びある声を持ったフロントマン、アレッドを始め、弦楽器隊の元気っぷりたらない。ステージを縦横無尽に走り回り、飛び跳ね、更にはダイヴィングまで。若さのために息も切れる事無く、皆フットワークが軽いことしきり。まだ持ち曲が少ない彼らだが、"イージィ・タイガー"、"レイズ・ヘル"らマイ・スペース上で試聴できるナンバーを披露。

Bright Eyes エモ寄りなパワー・ポップという感が強いそのサウンド・スタイルは、ロストプロ フェッツの骨太さにはまだ及ばないし、フォール・アウト・ボーイのに決定的なメロ ディにも欠ける。だが、観客の合唱を巻き込み大盛り上がりでラストを飾った"ミィ ・ミィ・ミィ"からは、その両者に負けず劣らずな今後を期待させるキャッチィなフ レーズ、そして演奏能力のポテンシャルを感じた。レコード・レーベル無所属の未完 の大器達がこの先どこに向かって走り出すのか、要注目だ。


-- setlist --

PFNF / Easy Tiger / Raise Hell / Unknown / Cover / Unknown / Me Me Me

report and photos by kaori

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button加速するエモ・ポップ特急 (07/03/17 @ Koko, London) : review and photos by kaori




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"Kerrang! : The Album [compilation] "
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button2007

button天才とセンティメンタリズム : ブライト・アイズ (16th Mar. @ ココ、ロンドン)
button音楽が音楽であるために : ジ・アワーズ (15th Mar. @ KCL、ロンドン)
button踊るインベイダー : ザ・レイクス (12th Mar. @ HMV、ロンドン)
button怒れるスコッツ : ビッフィ・クライロ (9th Mar. @ HMV、ロンドン)
buttonフィヨルドの咆哮 : マンドゥ・ディアオ (7th Mar. @ KCL、ロンドン)
buttonお茶の間バンドの平均美学 : カイザー・チーフス (2nd Mar. @ シェファーズ・ブッシュ・エンパイア、ロンドン)
button妖女の夢は夜ひらく : ハウリング・ベルズ (25th Feb. @ ココ、ロンドン)
button闘う女王様 : ゴシップ (24th Feb. @ アストリア、ロンドン)
button密色の調べ : デューク・スペシャル (21st Feb. @ ULU、ロンドン)
button天使の微笑み、悪魔の囁き : レジーナ・スペクター (16th Feb. @ アストリア、ロンドン)
buttonCD買うより観においで : ザ・ホロウェイズ (14th Feb. @ ココ、ロンドン)
button賢者の演奏 : クラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤー (13th Feb. @ シェファーズ・ブッシュ・エンパイア、ロンドン)
button真冬のカーニヴァル : ラーリキン・ラヴ (12th Feb. @ ココ、ロンドン)
button僕らの音がグラマラス : スウィッチーズ (9th Feb. @ ココ、ロンドン)
button弾いて、歌って、踊っちゃう : オーケイ・ゴー (4th Feb. @ ココ、ロンドン)
button暴れん坊少年、見参 : ジェイミーT (24th Jan. @ アストリア、ロンドン)
button大人のメロディ : セブン・フォー・セブンス (23rd Jan. @ ザ・ボーダーライン、ロンドン)
button音も人も青春まっただ中 : ザ・ヴュー (22nd Jan. @ HMV、ロンドン)

button2006


button皇帝、降臨すれども統治せず : カサビアン (19th Dec. @ アールズ・コート、ロンドン)
button北の音、弾ける : アイドルワイルド (4th Dec. @ スカラ、ロンドン)
buttonオらがバンド、ザ・ズートンズ! : ザ・ズートンズ (3rd Dec. @ ラウンドハウス、ロンドン)
button節目も何も、余裕です : ザ・シャーラタンズ (16th Nov. @ HMV、ロンドン)
button上空戦線異状なし : エアー・トラフィック (31st Oct @ 100クラブ、ロンドン)
button聡明な音楽 : ザ・ディアーズ(26th Oct @ ココ、ロンドン)
buttonトレ・ビヤン : フィーニックス(21st Oct @ アストリア、ロンドン)
button次期王者、決定 : ザ・クークス(19th Oct @ シェファーズ・ブッシュ・エンパイア、ロンドン)
buttonラップン・ロール : ジェイミーT(19th Oct @ HMV、ロンドン)
button打ち込んで、ぶちかませ : ザ・クーパー・テンプル・クロース(18th Oct @ ココ、ロンドン)
buttonメルヘンなのにやかましや : エレクトリック・ソフト・パレード(12th Oct @ ウォーター・ラッツ、ロンドン)
buttonこのライヴを観てから死ね : マキシモ・パーク(6th Oct @ ブリクストン・アカデミー、ロンドン)
button日曜の夜はライアンと : ライアン・アダケス&ザ・カーディナルズ(1st Oct @ シェパーズ・ブッシュ・エンパイヤ、ロンドン)
button王子から体育会系へ : ディレイズ(21th Sep @ ザ・フェズ、レディング)
button勢いあれど : アミューズメント・パークス・オン・ファイア(11th Sep @ ルミナール、ロンドン)


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