ジェイミーT @ アストリア、ロンドン (24th Jan. '07)
暴れん坊少年、見参
凍える様な外の寒さに反比例した常夏状態の会場内では、今夜ジェイミー・Tの登場を待ち詫びる人々の様々な姿がある。最前列で鉄柵にもたれ、切羽詰まった様な面持ちでいる10代半ばのキッズ、ゆったりと2階席でビールを煽りながら、談笑する彼らより一回りは年かさのいっていそうな大人達。音楽に年齢なんて関係ない。現に世代の垣根を取っ払って、彼らのハートをがっしり掴んで止まないのが今宵のヒーロー、ジェイミー、御年20歳。ただそれだけのことである。
曲名ずばり、ベース・ギターを抱えてさっそく宙に蹴り入れ歌い出したジェイミー。彼の体の一部では、と思わせるぐらいに楽器と一体化した、しなやかな動き。おどけたような、こっけいな声色とベンベコ軽快に鳴り響くベース。うーん、良い。限りなく自由で伸びやかで、それでいてどこかふざけ半分みたいな可笑しみもこちら側の好奇心を誘う。キッチュなメロディにはいっそう弾みがかかり、前方ではどこからともなく合唱が。演じ手と聴き手が一緒になって空間を共作するという、ライヴならではの醍醐味と音楽のもたらす奇跡が今日もここで生まれているのだ。彼特有のキッチュなメロディ・ラインと言葉遊びのラップが絡み合う"イフ・ユー・ゴット・ザ・マニィ"、ちょっぴり辛そうな高音の伸びが味のある"カーム・ダウン・ディアレスト"。ジェイミー・ボックスから取り出される音のおもちゃとでもいうべき不可思議な魅力に溢れた世界がここにある。
ハイライトはやはり、シングル・カットされた"シーラ"。ヴァースの「〜叫んで...」という場面で、ジェイミーの節の後に会場全体が見事にスクリーム。2度、3度とそれをリフレインするたびにジェイミーのはち切れんばかりの笑顔が眩しいライトの中で輝く。ファンキーなベースを始めとするバック・バンドも、ダンサブルなリズムを響かせ彼を頼もしくサポート。やんちゃな不良少年が浮かべた、してやったりのニヤリ顔。こんなおいたなら何度でも目を瞑ろうとも。
-- setlist --
Brand New Bass Guitar / Operation / If You Got The Money / Northern Line / Pacemaker / Alicia Quays / Calm Down Dearest / Back In The Game / So Lonely Was The Ballad / Sheila / Salvador / encore / Livin' With Betty / A New England / Dry Off Your Cheeks |
report and photos by kaori
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mag files : Jamie - T
暴れん坊少年、見参 (07/01/24 @ Astoria, London) : review & photos by kaori
ラップン・ロール (06/10/19 @ HMV, London) : review by kaori, photos by akemixxx
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The official site
Jamie - T
http://www.jamie-t.com/
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The latest album

"Panic Prevention"
(UK import / )
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previous works
"Calm Down Dearest "(UK import / )
"If You Got the Money, Pt. 1 "(UK import)
"Sheila "(UK import / )
"Betty & The Selfish Sons "(UK import)
"If You Got the Money (Ceri Caffeine's Panic Prevention Disco Mix)"( )
"Calm Down Dearest (Demo) - Single"( )
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