buttonセブン・フォー・セブンス
@ ザ・ボーダーライン、ロンドン (23rd Jan. '07)

大人のメロディ


747s
 747sと書いて(セブン・フォー・セブンス)と読むこのバンド、結成のきっかけは英国人ベーシストのネッドとアイルランド出身のフロントマン、オウシーンとの出会いからだそうだ。その後アイルランド、南イタリアと二人でバスキングの旅を続ける中、イタリア人ドラマー、マッシモ、更にはアイルランドへ向かう帰路の途中にドイツ人ギタリストのフレディと何とも運命的な出会いを重ね、今日に至るという。

747s EU連合をまさに地で行く彼らがボーダーラインの小狭いステージに上がると、男女半々の観客が声援を上げる。赤と青のライトに照らされた、長身で細身のオウシーンがギターをおもむろにかき鳴らし始め、"ナイト・プラス・デイ"からスタート。狭い会場の割に音の抜けが良い。というよりもバンド・サウンドの比率が良く、各楽器がなぞらえる音の凹凸が安定して聴こえて来る。くぐもりつつも温かみがあるオウシーンのヴォーカルもそこに上手く調和して、バンドの粋なメロディに重なってゆく。"レイン・キス"、のビーチ・ボーイズを思わせるまったりとしたハーモニー、歌謡曲特有の哀愁が漂い、そこに浮遊するギターの音色が印象深い"デス・オヴ・ア・スター"、"マイルズ・アウェイ"などは始まりから終わりまで、曲の流れとはこれほどまでにも洗練されるものなのか、と目から鱗の一曲だ。弦楽器隊3人が要所要所でハーモニーを重ね、曲によって楽器パートの交代をする場面も。

 俗にいうキャッチーな音作りでも、辛辣なメッセージ性を持っている訳でも無いの で、時流とやらに乗る事は無いだろう。けれども、じっくり聴いてみると無駄のな い、しっとりとした大人の世界がたっぷりつまった良質な世界感を表現するバンドで ある。クールにもあるのだ、色々な形が。


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