Baby Joe @ Shimokitazawa 251 (13th Dec '06)
疾走するロック少年
雨がそぼふる師走の下北沢、ライブハウス「club 251」でベイビージョー主催のイベント「ハンマーアゴーゴー2」が開催された。会場には珍しく、キレイ目OL系が目立っていて「女の子に人気があるバンドなんだな〜」と分かる。4組のバンドが登場し、トリのベイビージョーの出番がやっと近づいてきた。場内に流れる清志郎のBGMを聴きながら、開演を待つ。
天井のライトが暗くなると、「おまたせしました」とメンバーが現れた。演奏がスタートすると、よく通る高音のヴォーカルが会場に広がる。リスペクトしているのだろう。歌い方に清志郎のエッセンスを感じる。バンドサウンドもパワー全開。浮ついたところがない、4人の強い一体感のおかげで、すさまじく轟音だというのに、うるさくなく、むしろ清々しいくらい。それも、そのはず。ベースの新井とドラムスの鈴木はアンジェラ・アキのツアーサポートに参加した実績があり、また鈴木は年末まで続いている吉井和哉の全国ツアーでも活躍しているとのこと。テクニックも十分に備えているようだ。
2曲目、3曲目と続く間も、ヴォーカルの梅沢はステージを走り回り、スピーカーによじのぼっていく。頭が天井にくっつくギリギリで歌いあげる姿は、もっと広いステージを欲しがっているよう。暴れすぎてマイクコードがベースのネックにからまったり、マイクスタンドが倒れたり、メンバー同士が背中合わせにぶつかりあったり、派手な動きが止まらない。CDを聴いた感じでは正統派なロックといった雰囲気で、正直、新鮮味は感じなかったのだが目の前に見せられる、この切羽詰ったライブパフォーマンスはCDの印象を大きく飛び越えてしまった。彼らの内面から溢れ出る焦燥感こそ、「若さ」であり、ライブが進むにつれ、その心境にフラッシュバックする自分がいた。
MCに入ると「最後まで残ってくれてありがとう」と礼儀正しくお礼を言う姿が好印象。この真摯な姿勢も、女性客に人気の理由かも。つづく「最終電車に乗り遅れても構わない」では曲の持つ明るさで、ムードがヒートアップ。そして「かみついちゃうぜ」が始まると文字通りマイクを丸ごと口の中に突っ込んだ。さらにモニタースピーカーに足をかけ、観客に向かって言葉にならないノイズを飛ばす。
やがてラスト曲が終わり、「ありがとう」と言ってメンバーがそでに引っ込んだ。すぐ場内が明るくならないところを見ると、アンコールが予定されているようだ。パラパラとアンコールを求める手拍子がなると、ものの3分もしないうちにメンバーが再登場。「これ以上、引っ込んでると、拍手が消えちゃいそうで」と、ライブの激しさから一変、気弱な発言で場内から苦笑が起こる。アンコールでは、梅沢がマラカスを振り回し、ギターの坂本も、どこからともなく持ってきたビールケースの上に立って、ありったけの力で弦をかき鳴らす。最後まで一気に駆け抜け、あっという間にライブは終わった。外に出ると、雨はすっかりあがっていて、ひんやりとした12月の肌寒さも、熱気にあてられたせいか気持ちよかった。
しかし翌日、ベイビージョーのホームページを見ると、「史上最低のライブをしてしまいました」と後悔の念をつづっているのを発見。場があまり盛り上がらなかったから?何をもって最悪だったかはわからないが、むしろ、コール&レスポンスを繰り返したりするより、媚びないパフォーマンスで、よかった気がしたのだけど。
「いやー、すごいね、カッコよかった。みとれたよ。今日の嫌なこと全部ふっとんだ。」
終演直後、初めてベイビージョーのライブを観たと思われるお客さんから聞こえた、この言葉を彼らに教えてあげたい。
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report by asuka and photos by terumi
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疾走するロック少年 : (06/12/13 @ Shimokitazawa 251): review by asuka, photos by terumi
photo report : (06/12/13 @ Shimokitazawa 251): photos by terumi
photo report : (06/11/21 @ Kyoto Mojo): photos by terumi
photo report : (06/11/20 @ Fukushima 2nd Line): photos by terumi
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