ザゼン・ボーイズ @ 渋谷AX (29th Nov. '06)
Presence(プレゼンス)
渋谷AXに遅れて着くと、すでにライヴが始まっていて、満員だったので、なかなか前の方に進めない。ステージ前はかなりの盛り上がりだ。
"ツアー・マツリ・セッション"と題した、これから年末まで続くツアーの初日で、約7ヶ月ぶり久々のAXでのライヴである。ステージには何の仕掛けもない。ギター、キーボード&ヴォーカルの向井秀徳を中心に、ギターのカシオメン、ベースの町田のヤンキー、ドラムの柔道二段松下敦という編成で、バンドの音を聴かせるのみのシンプルなものだった。映像もなく、凝った照明もない、そのシンプルさはザゼン・ボーイズにふさわしいものだというのはライヴを通じて実感させられるのだ。
ザゼン・ボーイズは、グランジロック、ヒップホップ、ドラムンベース、ファンクの輸入された音楽と、お経とか浪曲とかねぶたとか「ええじゃないか」とか、日本の土着的なメロディやリズムが組み合わさって、独特なダイナミックさと、うねりを持つすごい世界を作り上げている。もちろん4人の演奏がガッチリとしているのもそう思わせるのだ。
そしてこの強力な世界を体験して思うのは「ああ、レッド・ツェッペリンだなぁ」ということだ。ツェッペリンもブルース・ロックを基に、世界各地の音楽のさまざまな要素を取り込んでいったのだけど、トータルな印象はハードでヘヴィなロックなのである。ザゼン・ボーイズにもそのようなものを感じるのだ。向井はピクシーズのドキュメンタリー映画を観て、それに触発されたという新曲を2曲披露する。その中で"イレイザーヘッド"はピクシーズの『ドリトル』あたりの曲、そしてナンバーガールを思い出させるもので、「おおっ!」と盛り上がる。
もちろん、そんなバンドに応えるお客さたちも最高だった。多くの曲のイントロで歓声が上がっていた。頻繁に合唱は起こるし、ステージとフロアがこのライヴを作っているのを十分に感じることができる。この日はドッカンドッカンきて、ずっとピークが続いていた感じだけれども、やっぱり"半透明少女関係""で「らっせらー」と囃したて、フロアを阿波踊りか、または秋田音頭かという感じになり、「ええじゃないか」と踊りまくり状態にしたところがクライマックスだった。
アンコールは、なんと先ほどやったばっかりの"半透明少女関係"で、向井はフロアからお客さんを何人か引っ張り上げ踊らせる。これでまたピークへ。そしてラストは、狂ったAORのパロディである"ウォーターフロント"。もしこのライヴがDVDになったら、エンドロールが流れそうな雰囲気で最後を締めくくったのだ。
ツアー・スケジュール
12.03 (日) 札幌ペニーレイン24
12.08 (金) 広島クラブクアトロ
12.09 (土) 福岡ドラムロゴス
12.14 (木) 大阪ビッグキャット
12.16 (土) 神戸ヴァリット
12.17 (日) 高松オリーヴホール
12.19 (火) 高知 X-pt.
12.21 (木) 川崎クラブチッタ
12.23 (祝) 金沢 AZホール
12.24 (日) 名古屋クラブクアトロ
12.29 (金) 新大久保アースダム
12.30 (土) 幕張メッセ国際展示場
12.31 (日) インテックス大阪
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mag files : Zazen Boys
Presence(プレゼンス) : (06/11/29 @ Shibuya AX) : review by nob
photo report : (06/08/18 @ Rising Sun Rock Festival, Ishikari Bay) : photos by ikesan
耳から飛び出る昇り竜〜 : (06/04/20 @ Shibuya AX) : review by nob
凄いんだよMade in Japanは! : (05/09/17 @ Liquidroom Ebisu) : review by oyumi, photos by naoaki
photos : (05/09/17 @ Ebisu Liquid Room) : photos by naoaki
photos : (04/05/01 @ Shinjuku Loft) : photos by saya38
未知との遭遇 : (04/02/20 @ Shibuya AX) : review by taiki, photos by q_ta
冷凍都市サッポロに凱旋 : (04/02/14 @ Sapporo BESSIE HALL) : review by ysmz ,photos by q_ta
no title : (00/07/25 @ Shibuya Quatoro) : report by 小谷育代
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