エアー・トラフィック @ 100クラブ、ロンドン(31st Oct. '06)
上空戦線異状なし
今年7月にレポートしたザ・スピント・バンドのサポート・アクトとして触れた、エアー・トラフィック。今回はシングル発売を記念した堂々ヘッドライナーとしての100クラブ公演をお届け。
アップ・ビートな開放感が印象的な彼らの曲だが、今夜も力一杯鍵盤を叩き付けるヴォーカリストのクリスのかけ声に合わせ、突っ走るように演奏がスタート。若干20歳のぴちぴちボーイズだけに激しく体をうねらせ、ずんずんテンポにノッている。序盤はクリスの甲高い声がマイクロフォンにこもりがちで今ひとつ通りが悪かったものの、隣のベーシストのジムがこれまた熱の入った楽しげなプレイで、観ているこちら側にどんどんしょっぱい汗を飛ばしてくれるのだ。元気が良い、まさにこの一言に尽きるバンドである。
だからといって演奏がお粗末なわけでは決して無く、特徴的なメロディとそうでないもののばらつきがまだまだ目立つものの、気合いの入った集中型パフォーマンスに観客もダンスと喝采で応え、双方の化学反応はなかなか良い。基本はギター・ロックで、メロディと叙情性にこだわっているとみられる楽曲に、クリスの、魂が取り付かれたように振り絞られるファルセットがとてつもなく美しい。無邪気なようで、したたかな彼らのバンド色が滲み出ている"シャーロット"、"ネヴァー・イーヴン・トールド・ハー・ネイム"、を聴いて耳に何かが残れば、要注目の新人だ。現在はデビュー・アルバム制作中で音源はマイスペースのみだが、一聴の価値あり。
-- setlist --
I Like That / Learning how to come / Charlotte / Time Goes By / Get In Line / This Old Town / Just Abuse Me / Left Her In A Drain / Shooting Star / Never Even Told Me Her Name |
report by kaori and photos by Nic Walker
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