button中山うり @ 渋谷クラブクアトロ (17th Sept '06)

スマッシング・マグを魅了し続ける歌姫


Uri Nakayama
 12日のワンマンライブに足を運んで以来毎日、中山うりの音楽をひたすらリピートで聴き続けている。ライブにも足繁く通い、12〜17日までの6日間で3回も見る機会に恵まれた。良い音楽と魅力のある人間は自然と人を惹きつける。そんな様子を少しでもこのテキストで伝えることができればと思う。

Uri Nakayama この日は来日ツアー中であるAsylum Street Spankersのオープニングアクトとして登場。音楽活動と並行して美容師を営む彼女は、仕事を始めて以来日曜日にライブをするのは初めてだったとか。休日ということもあり、開場直後から多くの人が集まった。スパンカーズのファンが中山うりをどう迎え入れるのか。そんなことを考えながら開演時間を待つ。そして照明が落ち、彼女といつものバンドメンバーがステージへと現れた。

 ちょっぴり遠慮がちな拍手に迎えられ、"ノスタルジア"からライブはスタート。ほぼスパンカーズファン一色の会場を、アコーディオンの音がのびやかに流れていく。そうして、会場内に少しずつ中山うりの色をつけていった。そんな彼女の演奏に対し、スパンカーズファンは、拍手と歓声、この2つで応える。MCは挟まず、そのまま"走る女"へ。音楽に合わせてゆらゆらと体を揺らす人も徐々に現れ、場内の空気が少しずつ変わっていくのを肌で感じた。

 MCではi Tunesでの音源ダウンロードの話にふれる。ジャズチャートのランキングではトップ5のうち、4曲がチャート入りするなど、かなりの反響があるようだ。"月とラクダの夢を見た"は無料でダウンロードできるので、その曲を気に入った人が(チャート入りした)残り4曲もダウンロードしたということなのだろうか。「現代っ子の方ばかりだと思いますので、ぜひ聴いてみてください」。いたずらっぽく笑いながら最後にそうつけ加え、再び演奏へと戻る。

Uri Nakayama 高田渡のカヴァー、"生活の柄"は、見事に中山うりの色に染められている。「歩き疲れて〜」という歌詞とは裏腹に、どこまでも歩いて行ってしまいそうな程陽気なアレンジだ。そして最後は"マドロス横丁"。ライブの締めに彼女がいつも持ってくる曲だ。フロアから自然発生する手拍子に、中山うりの表情からもほろりと笑みがこぼれる。登場したときの何倍もの大きさの拍手と歓声が、曲の終了と共に彼女とバンドを包み込んだ。

 6曲と短いセットではあったが、内容も濃く、良い演奏を聴かせてくれたライブだった。演奏した6曲のうち、4曲は現在i Tunesでダウンロード可能なので、この日のライブで興味を持った人にはぜひダウンロードしてもらいたい。また蛇足ながら言わせてもらうと、現在ダウンロードできる5曲以外も、彼女の楽曲は素晴らしく良い。透きとおるようなボーカルを聴かせてくれる"虹のパノラマ"、"生活の柄"のカヴァーのようにウキウキとした気持ちにさせてくれる"夢を売る男"や"ショートカット"、聴く者を鳥肌立たせるようなメロディーをもつ"歌を忘れたあなたへ"などはぜひとも聴いてもらいたい。

○ライブスケジュール

10月10日 (火) 代々木 Zher the Zoo (ワンマン)
11月14日 (火)  代々木 Zher the Zoo (ワンマン)
12月12日 (火)  代々木Zher the Zoo (ワンマン)

-- setlist --

1. ノスタルジア / 2. 走る女 / 3. 月とラクダの夢を見た / 4. 生活の柄 / 5. 白猫、黒猫 / 6. マドロス横丁
Uri Nakayama
report by funabashi and photos by hanasan
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button風景の見える音楽 : (06/09/17 @ Yoyogi Zher the Zoo ) : review by funabashi, photos by naoaki
buttonphoto report : (06/08/29 @ Yoyogi Zher the Zoo ) : photos by naoaki


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