buttonグレアム・コクソン @ リキッドルーム恵比寿 (13th Sept '06)

メガネ男子萌え!


 まずは下の方にあるセットリストをご覧ください。たっぷりお得な全22曲ですよ、奥さん。え、普通? まあ確かにすぐれたポップソングは1曲が短いもの。アンコールだってありました。でもこれがグレアム・コクソンのライブだと聞いても「普通じゃーん」と言えますか? 私は言えないね。「グレアム、頑張ったね」と目頭が熱くなる。映画版『ドラえもん』を見て「のび太、よくやった!」というのと同じ気持ち。メガネ男子が頑張る姿は、いつだって萌えポイントなのだ。

 '04年のフジロックで見たせいかすっかりおなじみのつもりでいたけれど、実は単独ツアーは初めてのグレアム。フロアの男女比は予想に反して男子が多めで、ボーダーTシャツ&メガネ着用率が高い。ブラー時代から追っかけてます風な人もいるけど、若いお客さんもたくさんいる。グレアムが「元ブラー」ではなく、「ソロアーティスト」として支持されているってことなんだろうな。

グレアム・コクソン ちょっと変わったファッションに身を包んだバンドメンバーは「アートスクールの同級生です」って感じで(あら、どこかで聞いたような……)、グレアムによく似合っている。たたずまいも演奏もバンドとしての一体感があって、ソロアーティストのグレアム・コクソンではなく、グレアムがギター&ボーカルをつとめるバンドを見ている気がしてくる。それくらいバンドとしてのまとまり感がある。なによりグレアムが居心地良さそうにしているのが嬉しい。ブリットポップ全盛期にどっぷりハマッていた私が断言しましょう。グレアムは今の方が幸せそうです。

 グレアムをはじめ、メンバーみんなが本当に嬉しそうで楽しそうで、見ているこっちも思わずニッコリ。彼らのルックスも相まって、文化祭で友だちのバンドのライブを見ているような気持ちになってくる。もちろん演奏はプロフェッショナルなんだけど、なんというか、すごーく初々しいのだ。「音楽をやるのが楽しくて仕方ないっす」という若々しいエネルギーがひしひしと伝わってくる。まあ時折「肩が凝った……」かなんかゴニョゴニョ言ってたけど(笑)。

 ここ最近のUK音楽業界は活気を取り戻しつつあって、面白い若手バンドがどんどん出てくる。でも、ちょっと売れたと思ったらすぐに脱退したりドラッグやアルコールに手を出してしまったりで、ファンが寂しい思いをすることもしばしば。私たちにははかり知れないほどのプレッシャーがあるのをわかっていても、「こら、しっかりしなさい!」と小言のひとつも言いたくなる。

 そんな中、ベテランになっても初々しさを失わずにいられるグレアムはすごい。今の立場を手に入れるには苦労もあっただろうし、傷ついたことだって少なくなかったはず。でも彼はそんなことをおくびにも出さず飄々としている。メガネ男子は意外と根性が座っているのだ。グレアムにはぜひこのままメガネ男子道を邁進してほしい。メガネ男子に萌える東国の一ファンとして、ひねくれた笑みを浮かべながらポップソングを奏でる彼の姿をずっと見ていきたいと思う。


-- setlist --

1. Escape Song / 2. Spectacular / 3. Skin / 4. No Good Time / 5. I Wish / 6. Bittersweet Bundle Of Miz / 7. Waht's He Got? / 8. Girl Done Gone / 9. All Over Me / 10. Just A State Of Mind / 11. You + 1 / 12. Standing On My Own Again / 13. Right To Pop / 14. Don't Let Your Man Know / 15. Bloody Annoying / 16. Freakin' Out / 17. People Of The Earth

intermission

1. See A Better Day / 2. You Always Let Me Down / 3. I Don't Wanna Go Out / 4. Gimme Some Love / 5. Who The Fack?
report by satori and photo provided by Toshiba EMI
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buttonmag files : Uri Graham Coxon

buttonメガネ男子萌え! : (06/09/13 @ Liquidroom Ebisu) : review by satori
buttonphoto report : (05/02/18 @ Hammersmith Palais, London) : photos by izumikuma


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