ユー・セイ・パーティ!・ウィー・セイ・ ダイ! @ 100クラブ、ロンドン(23rd Aug. '06)
ノるか、反るか
オックスフォード・ストリートをセンター・ポイント方向へ歩くと左手に見えるはラッパのマークの赤い看板、100クラブ。その昔はジャズのヴェニューで名を馳せて いたライヴ・ハウスである。今ではこの会場、駆け出しのインディ・バンドらがギグを催す事が多く、今夜登場するカナダ出身の5人組、ユー・セイ・パーティ!・ ウィー・セイ・ダイ!もそんな新人バンドの一つだ。
彼らの地元、ヴァンクーヴァーのレーベルから2005年にリリースされたデビュー・アルバム、『ヒット・ザ・フロア』からシンセ・ビートとつんのめる様な尖ったギターが融合したサウンドに、やたらと屈伸運動しながらステージを往来しきゃんきゃん叫んでみたり、かと思えば小鳥のように繊細に囁くように歌うヴォーカルのベッキィがねちっこく絡まってゆく。リズムが予測不能な頻度で変化しメロディックな楽曲ではあるものの、どこか勢い任せで行き急いでるだけの様な雑さも。ダンスできるな、と体が動いて来たところで、主旋律の歌に力が無く、中途半端に終わりがちなのが勿体ない。
バンドの音としては、激しく手数の多いドラミングとメリハリを意識したシンセサイザー、荒いギター・リフと盛り上がる要素はあるので、ベッキィ嬢のキレるならどっぷりキレて、パンクに行きたいのならとことんあちらの世界に行ってしまうようなもっと吸引力のあるパフォーマンスが欲しい。"ザ・ギャップ"、"ミッドナイト・スナック"、"コールド・ハンズ!ホット・ボディズ!"、"ラヴ・イン・ザ・ニュー・ミレニアム"などの面白さと奇妙さの入り交じった印象強い曲から更に決め手のチューンが生まれれば、フロアを打ちのめすのも夢じゃない。

-- Set-list --
Love In The New Millenium(Your Pants My Couch)/Stockholm Syndrome Pt.2/What's The Holdop? Where's The Fire?/You Did It!/Moon/Machine Legs/Midnight Snack/Dancefroor Destroyer/Downtown Mayors-Goodnight!/He!She!You!Me!They!We!Us!Ok!/Cold Hands! Hot Bodies!/Apocalypse Meow/The Gap(Between The Rich& The Poor)/Don't Wait Up/Like I Give A Care |
report and photo by kaori
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