button マキシマム・ザ・ホルモン
@ 札幌ペニーレイン24 (16th Jul. '06)

限界を超えたスタートダッシュ

Maximum the Hormone
 7月5日に発売されたニューシングル「恋のメガラバ」が、なんとオリコンウィークリーシングルチャート第9位にランクイン。なにも「ライブで暴れたいんじゃ!」という血気盛んな人たちが、こぞってチケット争奪戦を繰り広げているだけではないのだ。

Maximum the Hormone この曲は、マキシマムザホルモンとはまるで結びつかないようなサマーソングだし、プロモーションビデオだってイマドキな感じでキャッチー。さわりの部分だけ聞くと、「ホルモンって超さわやかじゃん!」と勘違いしてしまいそう。けれどそれで終わらせてしまっては、まんまとひっかかったなと鼻で笑われてしまう。最後まで聴いたら、実は今までよりドギツイ1曲なのだ。

 マキシマムザホルモンのライブは、毎回尋常じゃないくらいのパワーを感じるけれど、この日はいつもよりもレベルアップしていた。以前友人に「ホルモンのライブってさ、CDよりは落ちるんでしょ?」と言われ、「ライブなんかCDより10倍すごいんだから!」と大口を叩いたことがあるけれど、この日は、10倍すごいと言っても言いすぎじゃないほどの迫力だった。

Maximum the Hormone ツアー初日ということもあり、お客さんたちの意気込みも生半可じゃない。一発目の音が鳴ると、身の危険を感じたハチが、オシリの針をむき出しにしていっせいに攻撃を仕掛けるみたいに、ステージに猛突進!勢い余って万が一のことが起きるんじゃないかとヒヤヒヤしてしまう。ペニーレーンてこんなに狭かった?ここってエアコン付いてた?と思うくらい、一気に息苦しくなる。

 ハードな部分は、パワーやスピードだけで押し切る感じではなくずっしりと重く、ポップな部分は気分爽快!ってくらいどこまでもポップ。今日はそんな曲展開にも一段とメリハリが利いてるし、なんだか音の出所がギュッっと束になってる感じで、音が顔のすぐそばまで迫ってくるような圧力を感じる。

 今までホルモンのライブに足を運んできた人たちって、きっとみんな「時間が短い!」という不満があったんじゃないかな。30分や40分じゃもの足りないよ、もっと暴れさせろと。だけど今回はホルモン史上一番の長丁場。ライブで聴きたいと思う曲もドッサリ聴けたし、えげつないMCで存分に笑えたし、大満足。しかし、こう思った人も多いだろう。「体力が続かねぇよ…」と。途中でギブアップして最前線から脱落する人たちも今日はたくさんいたし、みんな結構必死だったもの。お客さんだけじゃなくて、メンバーの体力もきっと限界に近かったはず。ギターの亮くんだけはその状況を見てニタっとしていたけど。

Maximum the Hormone だけどね!と声を大きくして言いたいのだけれど、彼らの音楽は、なにも体力に自信のあるキッズたちだけのものではない。メンバーと同世代くらいの年になると、ヤンチャな音楽からちょっと離れて、渋めの音楽に流れようかな…という時期にさしかかる頃なのかもしれないけど、そういう人たちにこそ聴いてほしいなぁ。空前のバンドブーム時代を通ってきた人たちだと、憎ったらしいポップ感にニヤっとする度合いが、若い子よりもずっと高いだろうと思うし。"うる星やつら"に、突然"“北斗の拳"が乱入するような独特なホルモン節にも、かなり興奮すると思うんだけどなぁ。

 冒頭でもお伝えしたとおり、ニューシングル「恋のメガラバ」は絶好調。売れるということに抵抗を持っている人もいるだろうけど、ヒットするということは、音楽通じゃない人の目にも止まりやすくなるということだ。世の中にもっともっといるはずのホルモンと波長の会う人たちが、このバンドを見つける可能性が高くなる。それってとても素敵なことなんじゃないだろうか。

Maximum the Hormone
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