Pop Save Us Vol.3 feat. Understatements, Lonsome Dove Woodrows & Hariss @ Shimokitazawa Basementbar (17th June '06)
"楽しい"ってこういうことだ!
最初から最後まで踊っていた気がする。本当に楽しいライヴってこういうことをいうのだ。アンダーステイトメンツとロンサム・ダヴ・ウッドロウズ、DJにコレクターズの小里誠を迎えて行われたハリス・プレゼンツ、ポップ・セイヴ・アスVol.3。こんなにハッピーな空気が溢れ続けているイヴェントは久しぶりだった。
一番手はアンダーステイトメンツ。この日の4人は、2月にレコ発ライヴをレポートした時より何倍も太くたくましくなっていた。バンドの変化はそのまま、Vo.イシイリョウスケの変化といってもいい。以前は、ちょいとつついたら脆くくずれてしまいそうなガラスの王子様という雰囲気だったのだが、しっかりとセンターに立つ人の存在感が出てきたようだ。もともと持っている演奏技量と思わず踊りだしたくなるポップなメロディラインに、この太さが加わればもう言うことナシ。中盤の定番"Sunflower Disco"だけ見ても、グルーヴ感は倍以上だ。毎回恒例、Dr.ヨネちゃんの手品も進化(!?)しているし。フロアはもちろんのこと、この日はステージ側もそうとう気持ちが上がったライヴだったらしい。予定の曲が終わっても「あと1曲やらせて下さい!」と、後に控える諸先輩方を待たせてしまうこの度胸。このままどんどんでっかくなっていったら、最高に面白いバンドになるだろう。まだ観ていない人は今からチェックしておいたほうがいい。
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続くロンサム・ダヴ・ウッドロウズ は、Vo.ターシがアンダーステイトメンツのステージ装飾に使っていた紙袋(ハロウィンのカボチャみたい)をかぶって登場。パッと見強面なのに、このおちゃめっぷり。彼らが転がすめちゃくちゃ男っぽい音に反比例してフロアに女子が多いのは、こういうところに要因があるのかも。ターシが紙袋を外し、ライヴ本戦がスタートすると、そんな余計なことを考えている余裕はまったくナシ! 高速道路をすごいテンションで、思いっきり飛ばしているようなドライヴ感。その疾走感が気持ち良くて、カッコ良くて、終いには何もかもどうでもよくなって「アニキ! どこまでもついていくよ〜!!」と、ステージ上の4人と一緒に突っ走りたくなった(そして、実際突っ走った)。ロンサムのライヴが終わった後の爽快さといったら、他に比べるものが見つからない。ただ激しいだけじゃない、ただ楽しいだけじゃない、両方がうまく合わさって形になっている。だからこんなに満足な気持ちでいっぱいになるんだ。
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いくらまわりを固めても、やはり主催者がオーラを出していなければこの楽しい空気は生まれないだろう。トリを飾るのは、イヴェントのいいだしっぺハリス。元ピールアウトDr.の高橋さんをはじめ、メンバーはそれぞれサイド・ワン、コルツといったバンドを経ていて、芸歴は結構長い。なのにこのフレッシュさはなんなのだろう? ワクワクしてキラキラして、気がつけば体がリズムをとっている。以前、高橋さんが「ハリスは誰かにしか分からない音楽をやるつもりはない。誰でも踊れる音楽をやりたい」といっていた言葉そのものがこのスペースにあった。ロカビリーもロックンロールも上手い具合に吸収したわかりやすい音に、おそらくハリスファンではないだろう人たちもすっごくいい顔で踊ったりステージを見つめていたりする。やりたいことがきちんと伝わってみんなが一体になれる空間は、何度も言うけれど、心から楽しい。途中、G.のセイジさんがヴォーカルをとるシーンもあったりして、ショウとしての見せ場も忘れていない。正直に言えば、ライヴの衝撃は最初に旭川で見たときの方があったように思うけれど、それは次に進むための跳躍動作だったことが後でわかった。2カ月おきに開催していたポップ・セイヴ・アスは1回お休み。さらにパワーアップするための集中準備期間に入るとのこと。新しいステージに突入するハリス、さらに輝く姿が見られることを山盛りの期待と共に待っていよう!
report by wacchy and photos by sam
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mag files : ハリス (Hariss)
"楽しい"ってこういうことだ! : Pop Save Us Vol.3(06/06/17 @ Shimokitazawa Basement Bar):report by wacchy and photos by sam
photo report (06/06/17 @ Shimokitazawa Basementbar) : photos by sam
photo report (06/04/22 @ Shimokitazawa Basementbar) : photos by saya38
photo report (06/03/19 @ Asahikawa Casino Drive) : photos by wacchy
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2006
"楽しい"ってこういうことだ!:Pop Save Us Vol.3(06/06/17 @ Shimokitazawa Basement Bar)
photo report:Lonesome Dove Woodrows(06/06/17 @ Shimokitazawa Basement Bar)
photo report:Dusk(06/06/06 @ Shimokitazawa Club Que)
CD Review:『近藤智洋』近藤智洋
Interview : 近藤智洋ファミリー:近藤智洋バンド(06/05/27)
Interview : 『鳴っている音は自分の中にずっとある。』:近藤智洋(06/05/12)
『今伝えたいことを、今の声で。』:近藤智洋(06/05/10 @ 下北沢 440)
『多彩な力を感じてほしい』:近藤智洋(06/04/22 @ 三軒茶屋グレープフルーツムーン)
声の続きが観たくなる:コントロール・フリーク!!(06/04/21 @ 吉祥寺プラネットK)
CD Review:『On The Street』新井 仁
CD Review:『シルトの岸辺で』Beyonds
『近藤智洋・ライヴ週間記』 : 下北沢/札幌/旭川/福岡 : 近藤智洋(06/03/16-23 @ Tokyo,Sapporo,Asahikawa,Fukuoka)
photo report:Hariss(06/03/19 @ 旭川カジノドライウ゛)
下北沢のような…、でも間違いなく札幌の空気 : In The Air(06/03/18 @ 札幌スピリチュアル・ラウンジ)
photo report : Tomohiro Kondo(06/03/16 @ Shimokitazawa Club Que)
photo report : Beyonds(06/02/17 @ Daikanyama Unit)
楽しくてカッコいい。それがアンダーステイトメンツだ! : アンダーステイトメンツ(06/02/02 @ 新宿ロフト)
進化するアコースティックイウ゛ェントF.O.V : Focus On Voice Osaka 2(06/01/21 @ Shinsaibashi Club Jungle)
2005
声の表現者 : Focus On Voice Osaka 1(05/10/28 @ Shinsaibashi Club Jungle)
三色音色 : 近藤智洋、花田裕之、古明地洋哉 (3rd Oct @ 三軒茶屋グレープフルーツムーン)
夢うつつ : Jude (7th Oct @ 渋谷AX)
「帰れっ!」て言われても帰らない!! : Lonesome Dove Woodrows @ Shimokitazawa Shelter(5th Oct '05)
笑顔の種をもらった夜 : the castanets (19th Sep @ 下北沢クラブ・キュー)
真っすぐにロックする男達 : Bandwagon (17th Sep @ Shimokitazawa Shelter)
Nobuo Shinohara & Michio Joh : Focus On Voice V (2nd Sep @ Shimokitazawa 440)
photo report : Tomohiro Kondo (2nd Sep @ Shimokitazawa 440)
photo report : Hiroya Komeiji (19th Aug @ Shimokitazawa Club Que)
photo report : DUSK (19th Aug @ Shimokitazawa Club Que)
はじめまして、あふりらんぽ。また会いましょう、あふりらんぽ! : あふりらんぽ (18th Aug @ 下北沢シェルター)
「PEALOUT LAST STAND 響音 最後の狂鳴」レポートを終えて : ピールアウト (1st Jul @ 渋谷クラブクアトロ)
ツアーファイナル、東京。会場に溢れた"Peace,Energy And Love" : ピールアウト (1st Jul @ 渋谷クラブクアトロ)
大阪は最後まで熱かった! : ピールアウト (26th Jun @ 心斎橋クラブクアトロ)
長くて短かった名古屋の夜 : ピールアウト (24th Jun @ 名古屋クラブクアトロ)
photo report : Pealout (24th Jun @ Nagoya Club Quattro)
「ありがとう札幌!」、「ありがとうピールアウト!」 : Pealout (18th Jun @ Sapporo Bessie Hall)
ツアー初日、福岡ラストライヴ。とにかくライヴへ行け! : ピールアウト (11th Jun @ 福岡ドラムサン)
一生忘れられないツアーになった : 激初期衝動シンポジウム ファイナル feat.スロス・ラヴ・チャンクス、ロスト・イン・タイム、 ファック・ユー・ヒーローズ and ピールアウト (29th May @ 下北沢クラブ251)
場所がなければ自分たちで作ればいい : 激初期衝動シンポジウム Vol.5 feat.ロスト・イン・タイム、 ファック・ユー・ヒーローズ and ピールアウト (27th May @ 大阪サンホール)
PUNK=楽しむための音楽 : 激初期衝動シンポジウム Vol.4 feat.ロスト・イン・タイム、 ファック・ユー・ヒーローズ and ピールアウト (26th May @ 名古屋ハックフィン)
超個性派動物園 : focus ON VOICE feat.ジョウミチヲ(DUSK),篠原信夫(the blondie plastic wagon),浜田亜紀子(GO!GO!7188),TOMOVSKY and オンガシューヘイ(understatements (25th May @ 下北沢440)
旅の仲間 : コンドウ トモヒロ (24th May @ 三軒茶屋グレイプ・フルーツ・ムーン)
"想い"を歌にして : POST5 : feat. ハンサム兄弟、GRiP、ザ・ブロンディ・プラスティック・ワゴン (11th May @ 下北沢クラブキュー)
photo report : ザ・ブロンディ・プラスティック・ワゴン : (11th May @ 下北沢クラブキュー)
column : あの歌が聞こえる : ピールアウト (23rd May)
つながっていく"激ロック"という意志 : 激ロック ファイナル : feat. モーサム・トーンベンダー, ジェリー・リー・ファントム, 花田裕之+ウエノコウジ+楠部真也, ズボンズ and ピールアウト (4th May @ 新宿ロフト)
photo report : ピールアウト : (8th Apr @ 渋谷 O-West)
追う者と受ける者が出会う特別な夜 : ピールアウト : (27th Mar @ 下北沢クラブキュー)
特集『コンドウトモヒロ・歌の色』 : コンドウトモヒロ : (21st Jan @ 札幌サウンド・クルー)
暖かな歌 : リサ・ローブ : (19th Jan @ 渋谷クアトロ)
さらに加速度を増すユダのドライヴ : ユダ : (6th Jan @ リキッドルーム恵比寿)
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