アストロ- B @ 初台ドアーズ (11th Jun. '06)
文章だけですいません
まず、文章だけでこのライヴをお伝えすることをお詫びしたい。音楽と同じ比率で「見るエンターテイメント」を追求しているこのバンドの面白さの半分も表現できないからだ。この日のライヴは以前よりも盛り沢山になったので、もっと面白くなっているけど、過去のレポートで多少なりともイメージを補ってほしい。
初台ドアーズというライヴハウスは、このクラスのハコにしてはステージが高く、さらに天井も高いので背後に大きく映像を映すことができるため、こういうエンターテイメントなバンドを観るには最適なところである。
ステージにはTaku(VJ)、柔道マン(ギター)、ジーザス・ホリエサン(ドラムス)、忍者ボーイヒデ(ダンス)、プロフェッサー・サム(キーボード)が構え、ロケット発射のようなSEが流れ、迫力のドラム、ノイジーなギター、けたたましい電子音が鳴り響き、パンキッシュなキヨミ・カークラッシュが飛び出してきて勢いよく歌い始める。合わせて忍者ボーイヒデがアスリート並みの身体能力を駆使して踊り、手から炎がボワッと出たり、歌舞伎で使うような紙テープ(こんな感じ)が出てくるのだ。
"Space Cat"では、柔道マンと忍者ボーイが猫の仕草を真似して、サビになると轟音になる対比が面白く、"Future Rock"では、柔道マンと忍者ボーイが激しい反復横飛びみたいな横移動。キーボードソロでは、プロフェッサーサムがヤマハのKX5を使い、忍者ボーイのアシストを得てトリッキーな格好でプレイする。キース・エマーソンかジミ・ヘンドリックスかって感じだ。メンバー紹介で、キヨミカークラッシュのドラゴンボールの悟空(というか野沢雅子というべきか)のマネには腹抱えて笑った。
ジーザスあれば、仏様ありで、ラマ様が登場。さらに長身で美人の「謎の女・MAYU不二子」が現れる。そしてラマ様リードヴォーカルで般若心経をボサノバ風に歌う"般若ボッサ"。ここでラマ様とMAYU不二子が妖艶なダンスを披露する。MAYU不二子の本職はダンサーなんでしょう。華麗に舞いラマ様をリードする。そして"巴里の般若心経〜シェルブールのラマ傘〜"へ。「ジュテーム」とか「モナムール」とかジュブジュブしたフランス語が般若心経の合間に囁かれ、ラマ様とMAYU不二子とジーザスホリエサンとがスパイラヴサスペンス風の小芝居を繰り広げる。
メンバー全員が戻って"急げ、若者たち!"。ノイジーなギターと電子音が飛び交うなか、エヴァンゲリオンやガンダムの登場人物が歌詞に出てきて、ベートーヴェンの"第9"をバックにラマ様が「若者達よ、神や仏のように堕落してはいけない」と訴えるメッセージソング(!?)のように一瞬聞こえるけど、最後は笑いでオトす。
六角大王ヘキサマンという新キャラ登場で"SAMURAI TRANCE"。六角形のお面をつけて、シモンズのエレクトリックドラムを叩くという、「そのまんまやないか」というもの。バックのスクリーンには、黒沢映画あたりからサンプリングした侍が次々と映し出される。そして、ラストは"YOGA DISCO"。インド風ハードハウス!? ラマ様と忍者ボーイがフロアに降りていって、お客さんたちはラマ様の周りをぐるぐると回って踊りまくる。
アストロ- Bのライヴは毎回新たな趣向が出てきて常に楽しめる。メンバーは皆本職を持ち、限られたスケジュールでしかライヴをおこなえないけれども、まずは一度観てもらえば、楽しさが伝わるだろう。
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report by nob and photos by hanasan
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mag files : Astro B
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