ミステリー・ジェッツ
@ エレクトリック・ボールルーム、ロンドン (10th May. '06)
フジ・ロック前哨戦 其の一ミステリーの巻
今週は初夏以上の陽気に見舞われ、今日も日差しが眩しいロンドン。今夜は、北ロ
ンドンに位置するパンクな若者の集う街、カムデンにあるこの会場で、躍進的な勢い
めざましいミステリー・ジェッツの観賞である。
サポート・アクト1組目はライバル・ジョスタスなる4人編成のバンド。唸る様なギターと、野太く響くベース、安定したドラミングにはハード・ロック寄りのサウンドが反映され、演奏力そのものは申し分ない。が、しかしながら肝心のボーカルが弱い。これは、バンドとしてかなり致命的な問題だと意識していたのは私だけか。続いてザ・スピントゥ・バンドの登場。彼らの曲は最近ラジオで良く流れ、英国の歌番組にも出演したり、とメディアも注目している。音楽は、今人気のクラップ・ユア・ハンズ・セイ・イエイに通ずる脱力、柔らか、ほのぼの系。バンドのイメージとしてはやたら陽気になったザ・コーラルという感じ。メンバー6人中3人がギター、その内2人がツイン・ボーカルの形を取り、楽器を取り替えたり、コーラスに加わってみたり、ただ踊ったりと、もう愉快な仲間達そのものである。ジェッツと共に今年のフジロックに参加予定の彼らの楽しいライブ、是非ご注目。
そして大トリ、ミステリー・ジェッツ見参。既にすし詰め状態の会場は序盤の"ザ・ボーイ・フー・ラン・アウェイ"から大合唱。ボーカリスト、ブレーンの声の伸びも良く、突き抜ける様に響き渡る。父ヘンリーは観客を煽りつつ、余裕の動きでピアニカ、マラカスと演奏にいそしんでいる。父ちゃん、格好良すぎるよ。その飄々とした物腰で、ギターをジャッと鳴らしたり、時折他のメンバーに絡みに行く余裕も含め、なんという55歳であることか。曲の合間に起こるヘンリー・コールに「妬けるよね」とベーシストのカイが冗談めいていたが、息子と同世代のファンに慕われる彼は、親子で共にバンドとして活動するという事実に、ある意味憧れの理想的父親として彼らの目に映っているのかもしれない。デビュー・アルバム『メイキング・デンズ』からお馴染みの"ユー・カント・フール・ミー・デニス"、"アラス・アグネス"、新曲の"インサイド・フォー・ウォールズ"も披露し観客も興奮の極みに。アンコールはやはり彼らのアンセム"ズー・タイム"で、サポート・バンドも飛び入り参加し熱狂の夜は締めくくられた。
ライブ経験で一層力強さを増した演奏力。奔放でユニークな個性はあくまで健在。今夏の苗場でも多くの人々を魅了することに違いない。
-- Set-list --
The Boy Who Ran Away / You Can't Fool Me Dennis / Purple Prose / Inside Four Walls / Hourse Drown Cart / Little Bag Of Hair / Diamond In The Dark / Alas Agnes ancore / On My Feet / Lesleys Lion / Zootime
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