Tatsuyuki Hiyamuta Presents "Taboo" @ Ebisu Garden Hall (17th Feb. '06)
Scream of the presidents
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なるだけオーガニックなライブを。照明を排したかわりに、Candle JUNEの作る巨大な蝋燭が置かれていて、その先端でゆらゆらと揺れる炎は、すべての影を上下に引き延ばし、一定の位置に定着させる事を許さない。ぼんやりと時間軸までが揺らぐ中で、まっすぐ伸びていく楽器の悲鳴。計算し尽くされたプログレッシヴでカオスな渦を巻き起こし、ブラック・サバスやドアーズをカバーしたりと儀式的なライブを展開したSOTPの、幻想的な光景の中に溶け込んだハードコアと、毒気たっぷりの悶えは、我々を拒絶するかのように内に向かって放出され、ステージ中心に鎮座する蝋燭の火をさらに揺さぶり、ぐらつかせる。使える電力を全てノイズに詰め込んだようで、その他の機械的で鋭角な存在は皆無。ずぅん…と沈み込む魔術的な黒さと組み合わされば、殻を割るノイズの類いはさらに際だって、それを目の当たりにしたかつてのパンクキッズをはじめとしたオーディエンスは、ハードコアの深化に面食らって、どよめいた。ただ一回のライブに新たな可能性や裏切りなど、様々な断片をフラッシュ的に見せつけた彼らは何処へいくのか? 僕はまだ解るレベルに達していないし、どうせならばサプライズ的な裏切りを待っていた方が面白いのではないか、と思うのだ。 |
report by taiki and photos by maki
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冷牟田竜之presents "taboo" (intro)
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