button ナイロン @ 東高円寺クラブUFO (14th Jan. '06)

100万言でも敵わねぇよ
Nylon
 あまりにも衝撃だった長野県茅野市での初ライヴ体験から一ヶ月強、とうとう都内にNYLONがやってくる! 前回のレポートは写真の流用でお茶を濁したが、さすがに今度という今度は画も押さえなくてはならず、たとえカメラマンの襟首を引っつかんででも東Nylon 高円寺の会場まで引きずっていくつもりだった。しかし幸いなことにこのバンドに興味を持っているスタッフは予想以上に数多く、今回は「やりたい」と手を上げてくれた写真家の中から、ロックンロール好きで高円寺在住のsam女史に頼むことにした。持つべきものは同僚である。

 さて、曲者ぞろいの対バンだらけの中、NYLONは中盤に登場。前回と同じくいきなり冒頭から爆音カッティングで、正月ボケが抜け切らない客の目が一気に覚める。このバンドの各メンバーは五輪代表選手たちに負けないほどの運動量とエネルギー量を誇る。オレは気合とアクションだけ達者で音はバラバラというようなバンドも、それはそれで嫌いじゃないんだが、NYLONはまるで違う。激しく動き回るだけではなく演奏もクリアで、ひとつひとつの楽器の音がキレイに聴こえ、それでいて大迫力にまとまっているのだ! 少しでも耳に自信のある人は、この出音をぜひとも一度ライヴ会場で聴いてほしいと切に願う。

Nylon  その中でもやはりギタリスト・シマノの動向が特に目に付く。大車輪風車ピッキングを連発したかと思えば、直後には膝から地面に滑り込んでギター背面弾き。観客はやんやの大熱狂。と、途中、突然シマノが最前列の男性客の胸倉をつかんで引き寄せる。えっ喧嘩 !? 一瞬凍りつく会場の中、シマノがそのままの体勢で振り上げた足をムリヤリ男性客の肩や頭に乗せてきた。そこでやっと合点がいった客は、そのままぐいっとシマノを持ち上げる! 肩車の体勢でフロアを駆けずり回り、シマノはシマノで頭上に掲げられたまま、3メートル近い高さから真下の客に向かってひたすら演奏を続ける。天井から爆音の雨。メチャクチャ。だけど、この会場の圧倒的な興奮、NYLONかキングブラザーズのライヴでしか得られない!

 NYLONのライヴはまだたった2回体験しただけだが、しばらく原稿を起こすネタに困ることはなさそうだ。だって書きたいことがまだまだ山ほどある。伝えたいことが沢山ある。だけどなかなか言葉に置き換わらないのだ。あのド迫力をなんとか届くべきところに届けたいのだが、オレが100万言を費やしたところでライヴ会場に足を運んでもらうたった一回には敵わないだろう(物書きとしては悲しい発言だけれど)。次回都内ライヴは2/12(日)@新宿、キッズよ、もしも「俺様はロックの魂を持っている」と自負するならば、その日にはバイトのシフトを入れるなんて愚行は絶対にするなよ!!!
Nylon
report by joe and photos by sam

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button"JET"を付ければ、夜はカッコ良くなる : ギターウルフ (16th Dec. @ 代官山ユニット)
button素敵なお行儀の悪さ : デトロイト7 (14th Dec. @ 渋谷クアトロ)
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button人生に迷ったときに : 勝手にしやがれ (30th Sept. @ リキッドルーム恵比寿)
buttonこいつら、わかってんなあ : インビジブルマンズデスベッド (12th Jul. @ 下北沢251)
button苦しくとも、水中を追う! : 水中、それは苦しい (27th June @ 高円寺クラブライナー)
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button湧き出すエネルギー : 渋さ知らズ (1st Apr @ 新宿ピットイン)
button若者よ、老舗の店に行こう : シオン (11th Mar @ リキッドルーム恵比寿)

button 2004

button世界中の窓を通して : スティーヴ・ニーヴ (17th Dec. @ 青山カイ)
button観・歓・感(観客、歓喜で、感極まる) : エルヴィス・コステロ (14th Dec. @ 東京厚生年金会館)
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button新たな顔の発見 : ポカスカジャン (12th Nov. @ 六本木センセーション)
buttonInterview : GAL盤(ギャルバン)の時代到来 !? 〜 東芝EMI・N氏に突撃! : 「GAL盤」レコ発ライブ (28th Oct. @ 渋谷チェルシーホテル)
buttonjoeのGlastonburyあれやこれや : Glastonbury Festival 2004 (25th-27th June @ Pilton, UK)
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