button 邂逅 vol.2 "マッド・レイヴァーズ・ダンス・フロア"
@ 代官山ユニット (2nd Dec '05)
feat. DJバク、ケンセイ&クワイエットストーム、ゴストラッド、DJソデヤマ、シンク・タンク、ズーム、マキ、ゲスト・ダンサーズ : カツ&タイチ and more

夢は叶うなんて大袈裟な!!

KAIKOO
 何百何千の音楽を聴いて何を。クラブやライヴでいったい何を。もう、毎日の意味が分からなくなるほど連鎖する怠惰な積極性。帰りの電車、その日手渡されたフライヤーを眺め、イヤホンの音漏れを気にしながらうつむく目線の先、そこには知らないひとの足もとがドローンと並んでいて、半径1メートルの世界に10人とかそんぐらいのオーダーでひとが群れをなしているわけだ。そんなときに自分は、音楽を聴いてて正解やったと痛感するし、ほんとうに好きなことで回していると、オモシロいひとに会えて嫌いなひとに会わない、なんてことにも気付く。そんな自分がコロコロ転がっていたとき、たまたま出くわしたひとがDJバクさんそのひとであったということ、これもまた邂逅ということなのでしょうか。もはや興味わくひとに出会うことは不思議と思わなくなってきた。

KAIKOO バクさんに初めて会ったのは今年の4月30日。ちょうどそのとき彼に焦点を当てたドキュメンタリー・フィル『KAIKOO/邂逅』を観たばかりで、自分にとって今までなかった世界を覗き込もうとしていたときだった。その日足を運んだサイレント・ランニングというイベントは、カテゴリー抜きに出演者がブッキングされるオモシロいイベントで、そこで初めてラッパーのルミさんに会い、その後の打ち上げで初めてバクさんに会う。ヒップホップで固められた場でふたりに出会うことなど今となっては想像できない。そのとき、ドキュメンタリーに出演していたメンバーを中心にイベントをやるという話をしていて、それが5月のこと。今回のイベントはその2回目となる催しで、これもまた邂逅の意思を継ぎながら純粋に巨大化していて、底力を見せつけられた印象。すごいことになってますね、KAIKOO。

KAIKOO 会場は前回と同じ代官山ユニット。入ってすぐ目に飛び込んでくるのは、異様な存在感を放つミラー・ボールであり、その下に並べられた楽器の数々である。おもちゃ箱のようなワンパク具合で、フロア・天井、オーラ滲み出る上下から"遊び場"感覚が圧倒し、来て良かったと思わせる巧妙なカラクリで初っぱなからトキメいた。

 オールナイトのイベントだったため、入りのまばらな状況でゲリラチックにスタートしたこの日唯一のバンド、ズーム。これがまた。ひとことで言うなら、さすがフロアに楽器並べるだけのことはあるなと。ドッバドバに垂れ流す爆音は水道の蛇口を彷彿させ、とっ散らかすドラム・ドラム・ギターの片側渋滞模様は巧妙にアンバランス。ボッサのリズムを感じるサウダージな瞬間もなんやかんや爆音にかき消され無意味、無味ときていて、困ったバンドだこと。お客さんも虚をつかれたか、立ち尽くすことに終始する。何故このバンドがここに? と誰もが思ったズーム、実はゴストラッドの采配と聞いて大いに納得。異物を混入できるこのイベントがやっぱり好きだ。
KAIKOO  シンク・タンクからDJソデヤマ、DJケンセイ&DJクワイエットストーム、会場を行き来していたため通しで観たわけではないのでひとことでは言い表せないが、それぞれにクロスする多彩な音楽性はヒップホップを外に向かわせる新規性に満ちていた。この日特にフォーカスされたゴストラッドから色彩鮮やかな印象を受けたのも、彼らのお陰かもしれない。全くと言っていいほどボクのなかにある彼のイメージは刷新され、滅入るようなノイズ・インダストリアルから遠く離れたところで画を描き始めた。今までもダンサーを取り入れたライヴを展開していたと聞くが、今回ほどそれがハマったライヴは無いのでは、と勝手に決めつけてしまいたくなるほど。

 DJバクが始まるまでに会場の最下層まで降りてみることに。そこではDJ・楽器・ビートボックスのセッションがあったりオープンマイクのパフォーマンスがあったりと、楽しいことになっていたようで、いろいろ見逃した自分はちょっとへこむ。行くたびにひとが押し詰めていて前が全く見えない状態だったので、無念を抱きつつDJバクの待つフロアへ戻る。

KAIKOO
KAIKOO  押し寄せた観客の前でバクさんのプレイ、ダークな一面もあるが、やはり温かい。あれだけ機械にまみれ鋭いスクラッチ鳴らすひとが、なんでこんなに温かいのか!? 前回のイベントで出演したMSCのトラック、思い起こすと前回は出演を逃したルミのトラックで始まった。今回はMSCで始まった。どんな曲を回したどうのこうの、と言いたいわけではなく、そんな、そんなに自分を出してプレイできるんや、と。邂逅を皿で回してるんだ、と。衝撃を受けた。この日を象徴する瞬間がそのときだったとボクは思っている。

 少し渋いテンションで展開されたこの日DJバクのセット。しかし、この日動員した約600名に揺さぶりをかける巨大な魅力。もはや逃れられない邂逅の道に、バクさんもボクも立っているかもしれない。KAIKOO、また会う日まで。この日も最高に楽しかった! 今は夢とか言ってないで素直に転がっていこう、とかそんな感じです!!

report by toddy and photos by hiroqui

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