buttonブリーチ @ 渋谷AX (26th Oct '05)

なにもかもほかして
Bleach
 日本は島国だし、日本語に「島を出る」とか「島に流される」という言葉があるように、「島」にまつわる感覚を日本人は持っていると思う。ボクたちは歴史の教科書で、やっかいな人間はへんぴなところへ飛ばされるという「島流し」なる言葉を学んでいて、憧れも当然あるが島に対する排他的な感情を多少なりとも抱いているのではないだろうか。また、「鎖国」というシステムも同時に学んでいて、そんなものが無い今、ここから飛び出し何かを知りたいと思う瞬発力も備わっている気もする。なににせよボクたちは島から逃れられそうもない。

Bleach  ブリーチというバンドを観た。沖縄出身の3ピース。ボクはあからさまな沖縄風や日本風を前面に押し付けてくる音楽を好んでおらず、背景として微妙に醸し出されるソレに興味があるのだけど、もちろんブリーチは後者の方。今回は特に沖縄や日本から飛び出し大陸で手にした何かを醸し出したという意味で、とても面白いライヴだったと思う。やはり海外へ何度も足を運んでいるバンドは力強さが気持ちいい。

Bleach  ボクがこのバンドを観るときはいつもアウェーの状況という印象。今回は特にそんな感じで、6月に何度目かのアメリカ・ツアーを終え久しぶりの本土ライヴとなった今回、対バンはなんとモンゴル800。お客さんも8割近くが半袖タオルのキッズときていて、ヒールの女性なんかもいた。モンパチがレーベル・メイトだというMCで今回はなんとか納得したけど、対バンのせっそうもない組み合わせは半分ブリーチのカラーになりつつあるのでは。こういう刺激は客にもバンドにもプラスに働くから基本的に好き。しかし、海外にしても対バンにしてもブリーチは闘いばかり... もしかして彼女達アウェー・フェチなのか!?

 初っぱなに現れたブリーチの3人、そろいのTシャツには"BLEACH"の文字。そもそも彼女達が自分たちのバンドTを着てライヴをしている姿が全然想像できなかったので、ふんぞり返るような想いだった。しかし、寡黙なイメージ(特にカンナ)とMCのとぼけた空気(特にミヤ)、それが今までの印象だとしたら今回も変わっておらず、カッコイイ音とそのギャップはなかなかに笑える。

Bleach  10曲演奏されたなかで新曲が5曲。前回のアルバムを熱聴している自分だが、それと比べ全体的にスピードは押さえ気味になり、グルーヴ感が増した印象。カラダが動く。そして、この変化にボクは彼女達のアメリカ・ツアーが見えてくる。明らかに底上げされたファンク感。ミヤ(b)のチョッパー・ベースはもちろんのこと、サユリ(dr)のドラムに凄まじい成長を感じ、春先の西海岸ツアーを経てギンギンに太陽を浴びてきた影響が音楽から自然と滲み出ているようで気持ちがいい。また、演奏がチグハグになることなんて一度もなく、落ち着いて聞けるハードコア・オルタナティヴ。その裏側でどんな過酷なライヴが繰り広げられてきたか... きっと彼女達にとって海外ツアーは沖縄の島でくすぶっているより何倍も意味のあることなんだろう。最後までアウェーな感じが渦巻いていたけど、第1音が鳴った瞬間の「?」マークで覆いつくされた会場が、次第に「!」マークへ変わっていく流れ、これはドミノ倒しのようでゾクゾクっと来たね。11月11日のライヴも楽しみ。

 この日も演奏されたカッコエエ曲"Sun-dance(Moon-dance)"にこんな歌詞が。「よごれきった夢の島を捨てて行こう / どうせここで生きることにイミはない」。イントロのドラム・ロールから歪みきった弦の振動音へ繋がっていく流れはいつ聴いても痺れるのだけど、この音に乗って歌われる「島」ってのはいったい何を差しているのだろう... そして、それを考えるだけで彼女達の表情が活き活きして見える感じ、やはりこのバンドは見続けていきたいな。

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