The Coral @ Carling Academy Brixton, London (20th Oct. '05)
gang mentality
海外にライブを見に行くようになってまだ3年。スコットランドへはまだ行ったことはなく、訪れたことのある会場はウェールズとイングランド内だけ。まだたったの40ヶ所ほど。ライブはアーティストや観客だけでなく、会場にも左右されることが多いと感じているので、頻繁にライブを見に行かれている現地在住の方に会う機会があれば聞いてみることにしている質問がある。
「一番好きな会場はどこですか?」
とは言っても、ロンドン在住の日本人と英国人の数名にだけしかまだ尋ねたことはないのだが……。
不思議なことに、みな一様に必ず名前を挙げるのがこの「Brixton Academy」。雰囲気がいい、音もいい、よく見えるし、とのこと。キャパシティーは約6000人ほどなので、大きめの会場になるのではないだろうか。どうして皆に愛されるのか、やはり実際に行ってみるしかない。
残念ながら二階席はお勧めできない。一階(スタンディング)は確かに皆の意見に賛成。映像等を使うアーティストを見たければなおさらいい会場だと思う。そう、そして、運よく滞在期間中にThe Coralがこの会場でライブをする。春にThe Ritz(in Manchester)で見た感想を伝えた際、いつもは辛口なある人物が「彼らは今でもgang mentalityを持ち続けているバンドだから見る価値はあるよ」と珍しく褒めたバンド。それがどういう意味なのか、ずっと気になっていた。彼らを良く知るファンからは酷評だったフジロックでは、雨のため超満員のレッド・マーキー内には入れず、離れたところからただ聞いていただけだった。アルバムのフォローアップ・ツアーではどれくらい内容が変わるのだろう。
前座が個人的には聞くに堪えないものだったので、不安がよぎる。しかし、それは思い過ごしだった。こんなに違うものかというくらいさっきまでと音が違う。1曲目が終わるといきなりペットボトルらしきものが客席からステージへと投げられる。バンドに当たる寸前のところまで飛んでいっていた……。ロンドンの観客はかなりクールに見ている人が多いという印象だったのだが、このくらいの規模になるとやはり客層も違うらしい。"Pass It On"や"Dreaming Of You"といったお馴染みのシングル曲ではペットボトルとまではいかないものの、フライヤーやらプラスチック・コップのようなものやら(遠くからは何なのかハッキリ確認できず)が頻繁に宙を舞う。ステージに近いところだけでなく、後ろのほうの観客も大合唱。二階からも声が降りてくる。もちろん、クラウド・サーフまであり。
バンドは取りたてて客を煽るわけでもなく、おそらくいつものように、いたって冷静で淡々と演奏する。しかし、その集中力とエネルギーとが、どんどん観客のテンションを上げていったのだろう。
4月の新譜お披露目ツアーの際には演奏しなかった"Goodbye"はきちんとしかるべき位置に組み入れられ、個人的に好きな"Bill McKay"はやはり序盤に登場。最新作『Invisible Invasion』からの曲と過去の曲がいいバランスで並べられたセットだったと思う。しかし、新旧の曲での観客の反応の落差はやや気になるところか……。というよりも、単に自分にとって今回のアルバムが今年のベスト・オブ・ザ・ベストなものだけに、思い入れが強するだけなのかも。正直、初期の音、少し苦手です。
照明も映像も美しく、視覚的にも満足できた。これぞ、Brixton Academy。ラストの"Arabian Sand"、たまりません。
12月には来日公演も控えている彼ら。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれること、期待してしまいます。キライじゃないといいんだけど、日本のこと。
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