buttonAstro B @ Higashi Kouenji UFO Club (25th Sep '05)

デジタルな昭和


Astro B
「何かエライもん」を観たい、という人はASTRO-Bを観た方がいい。音と視覚、そして笑いが混然となったステージが好きな人であれば、ASTRO-Bもそれに加えて欲しいと思わずにはいられない。このエンターテイメント溢れるステージを観て楽しめることは保証する。今回はkecoによる写真があるんで、今まで書いたレポートのおさらい。よりイメージが伝わるだろう。

 東高円寺にあるUFOクラブは、150人くらい入ると身動き取れないくらいのハコで、ステージがあってライヴもできるDJバーという感じだ。この日は、幾つかバンドが出演した中のひとつとして20:40ころ登場する。

Astro B ステージには、柔道家、パンク娘、忍者、イエス・キリスト、ニューロマ風なキーボーディスト、VJが揃う。メンバーにはそれぞれ柔道マン(G、Vo)、キヨミ・カークラッシュ(Vo)、忍者ボーイ・ヒデ(Dance)、ジーザス・ホリエサン(Ds、Vo)、プロフェッサー・サム(Key、Vo)、taku(Vj)という名前があって、メンバーそれぞれのキャラが立ち、ステージところ狭しと暴れ回る。音はノイジーなギターと打ち込みが印象的なもので、デジタルなパンクといってよい。その音が基本にあるのだけど、途中で、ラマ僧の格好をした、その名もラマ様が登場すると、GS風("恋の般若心経")あり、YMOに対する愛に溢れたパロディ("君は、ウルトラC")、何故かポール・マッカートニー&ウイングスマッドネスのジャケットのパロディをやりつつ、昭和時代へのオマージュ("タイムスリップ岡本太郎")と音楽的にもサブカル的にも幅の広さを感じさせる。

Astro B そのエンターテイメント性、ごった煮性は、渋さ知らズと共通しているところがある……なんて、書くと反発を食らいそうだ。確かに音楽性も文化的な背景も違うけど、デジタルで80年代以降に育った人たちの感覚による、ごった煮エンターテイメントなのだ。渋さ知らズだって"ライディーン"のカヴァーやってるし、坊主頭はいるし。案外遠くないのでは?

 歌詞の内容に即したヴィジュアルを映し出すVJも面白いし、ハードな打ち込みを駆使したリズムに乗る和風だったり、オリエンタルだったりするメロディが印象に残る。その"サムライ・トランス"と"ヨガ・ディスコ"でお客さんたちを踊らせ、最後にラマ様が"般若ボッサ"という般若心経をムーディーに歌い上げる曲をバックに他のメンバーは撤収作業をするという段取りだった。音が従でもなく、MCが面白くて音がシリアス(いますよね、MCの喋りが極端に面白くて、音はごく普通なバンド)でもなく、それぞれが混然となって、どちらも欠けることができないものとして笑わせてくれるのである。ぜひ一度ご覧あれ。
Astro B

report by nob and photos by keco
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