buttonDetroit 7 @ Daikanyama Unit (21th Sep '05)

ハニー、俺をジャガーで殴(ぶ)って
Detroit 7
 客入りは思ったよりも少なかった。ガラガラというわけではないが、ハコの最大収容キャパを基準に較べると、まあ半分強というところだろうか。しかし数年後ここにいる客はこの日のことを自慢するようになるのだろう。オレはまだ今みたいにギュウギュウじゃない頃からこのバンドのライヴ観てるんだぜ!でもあの頃から素敵だったなあ、って……

Detroit 7  本日代官山UNITに観にきたのは、今年のライジングサンでカメラのsamと共に一目惚れした3ピース・ロックンロール・バンド、detroit7だ。無造作に始まり唐突に終わる演奏がとんでもなくカッコよかった。特に、Vo/Guの菜花知美(なばな、と読む。名前からしてイカす!)、彼女の圧倒的な存在感に酔いしれた。左利きなのに「あえて」白いジャガーを使うそのシルエットはカートを意識させ卑怯ですらあるが、悔しいことにそれがハマりまくっている。はー、美人って得ねー。

 ライヴが始まる。リズム隊がまずしっかりしてるんだよなあ。特に、上モノが何も乗ってない状態でもグイグイ引っ張っていくベース・ラインのグルーヴが良い。そして、のっけからギター・リフを掻き鳴らしハスキーな低音で咆哮する菜花には、オレのような思春期まっ只中の男ならずともうっとり見とれてしまう。そう、この人、どこかセクシーなのだ。黒いスカートから突き出た大胆な裸足や、ノッてくると舌なめずりをするといった視覚的にエロティックな部分もあるのだが、歌い方や声自体にもどこかドキドキさせられるものがある。

Detroit 7  リフものでたて続けに攻めてこられた後には、反動で"いびつな花""Beautiful Song"といった極上ミディアム・ナンバーの切なさがやたらと染みる。胸にキュンときて泣きそう。ああ、もうオレどうすりゃいいんだろう。ベンジーこと浅井健一への愛を「グレッチで殴(ぶ)って」と表現したのはご存じ・椎名林檎嬢だが、それ風にいえば、彼女のジャガーでマジ頭をぶん殴ってカチ割ってほしい。
そんな思いにとらわれる(大丈夫か?)。

 本日のセットはちょっと実験的に新曲を多めに散りばめていた。日本語詞の曲が大幅に増えた。"INSIDE"もやってほしかったが、まあ仕方がない。それにしてもロックの神様は不公平だな。菜花知美にはちょっと与えすぎだよ。なんとかしてオレにも少し分けてくれないかな。婿入りして菜花ジョーとか。無理か。

report by joe and photos by sam


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デトロイト7

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button 2005

button人生に迷ったときに : 勝手にしやがれ (23rd Sep. @ Liquidroom Ebisu)
buttonハニー、俺をジャガーで殴(ぶ)って : Detroit7 (21th Sep. @ Liquidroom Ebisu)
buttonスロースターター返上を望む : Bandwagon (11th Sep. @ Liquidroom Ebisu)
buttonこいつら、わかってんなあ : インビジブルマンズデスベッド (12th Jul. @ 下北沢251)
button苦しくとも、水中を追う! : 水中、それは苦しい (27th June @ 高円寺クラブライナー)
buttonColumn : これを聞かずに、死ねるか! : Elvis Costello "Armed Forces" (27th June)
button自分の席で観やがれ : ジャック・ジョンソン with G.ラヴ & スペシャル・ソース (2nd June @ 東京国際フォーラム)
button湧き出すエネルギー : 渋さ知らズ (1st Apr @ 新宿ピットイン)
button若者よ、老舗の店に行こう : シオン (11th Mar @ リキッドルーム恵比寿)

button 2004

button世界中の窓を通して : スティーヴ・ニーヴ (17th Dec. @ 青山カイ)
button観・歓・感(観客、歓喜で、感極まる) : エルヴィス・コステロ (14th Dec. @ 東京厚生年金会館)
buttonアトラクションズの亡霊 : エルヴィス・コステロ (8th Dec. @ 東京厚生年金会館)
buttonこれはロックンロールですよ : ブン・ブン・サテライツ (30th Nov. @ 代官山ユニット)
button新たな顔の発見 : ポカスカジャン (12th Nov. @ 六本木センセーション)
buttonInterview : GAL盤(ギャルバン)の時代到来 !? 〜 東芝EMI・N氏に突撃! : 「GAL盤」レコ発ライブ (28th Oct. @ 渋谷チェルシーホテル)
buttonjoeのGlastonburyあれやこれや : Glastonbury Festival 2004 (25th-27th June @ Pilton, UK)
button道南パンク行脚 : イントロ / 番外編 vol.1 : 旭川には何があるのか 〜ザ・ジョニー・ボーイズ / vol.2 : 札幌のSKAシーンとは 〜髭楽団 / vol.3 : すすきのにヤマグチの歌心、染み入る〜 サンボマスター / vol.4 : 男四匹ガキ大将 〜 怒髪天 / 札幌はやはりアツかった 〜 ハワイアン6 (その1) / 苫小牧にバンドが来る理由とは !? 〜 Hawaiian6 (その2) / 胆振地方パンク活性化仕掛け人・FREE KICKカワギシ氏に訊く / 室蘭の堤防、決壊 ! ! 〜 ハワイアン6 (その3) / 変化と成長という旅を続けるバンド 〜 HUSKING BEE / エンターテイナーの特権 〜 10-FEET / 涙が円陣に落ちていく(そして、旅の終わり) 〜 10-FEET / アウトロ (25th May - 3rd Jun '04)
button日本発オリジナルSKA! : Doberman (9th May. @ 恵比寿ガーデン・ルーム)
button"magが果たし状を受けた !! : MURATRIX (7th May. @ 池袋マンホール)
button"ケン違い"って……!? : Ken Yokoyama (28th Apr. @ 渋谷クアトロ)
button4月11日、ハチ公前の祈り : 平和アピール集会 (11th Apr. @ 渋谷ハチ公前)
buttonブレイクするんじゃねえか!? の真相 : The Captains (27th Mar @ 秋葉原グッドマン)
button時間は止まったままだった : Rickie Lee Jones (26th Mar @ 渋谷文化村オーチャード・ホール)
button人間と音楽の持つ可能性(ラジオスターとの再会) : Ani Difranco (8th Mar @ 渋谷 0-East)
button会場を包み込んだもの : Ben Harper & The Innocent Crimiinals (4th Mar @ ゼップ東京)
button衝撃、冷めやらず : Three Bullets and a Gun (17th Feb @ 新宿ドクター)
button博多からの刺客!! : Mellow Yellow (17th Feb @ 新宿ドクター)
button情念は届くだろうか : Ghost (17th Jan @ 池袋アダム)



無断転載を禁じます。The copyright of the article belongs to Joe Takamatsu and the same of the photos belongs to Miyuki "sam" Samata. They may not be reproduced in any form whatsoever.counter
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