buttonTime Bomb Records 15th Aniversary
@ Shibuya Club Quattro (18th Sep '05)
feat. Blind Beast (Thurston Moore+Jim O'Rourke+Yoshimi), The Evens (Ian MacKaye+Amy Farina)
with Ruins alone, Tamio Inoue

インディーの手鏡

inoue tamio ありがとうタイムボム・レコードさん! おめでとう開店15周年! 今回のイヴェントとても素晴らしかったです。まず、15周年企画でジ・イーヴンスの日本ツアーを組んでくれたこと、これは大きいと思いますよ。特に対バンなんかも各地オモシロく、M.A.G.O.idea of a jokeなど新しい日本のインディー・バンド、今回のようなルインズソニック・ユース周辺、NHKのときは三上寛(イアン・マッケイが驚いてた)との共演もあり盛りだくさん。タイムボムといったらThe 5.6.7.8'sマッド3、あと最近推してるナイロンとかガレージの印象が強かったのだけど、調べてみるといろいろやっているんで驚いた。ジ・イーヴンスのライヴ終了後、インディー界の雄イアン・マッケイが「タイムボム・レコードありがとう」と発していたのはなかなか意味深いものでしたね。

inoue tamio さて、18日渋谷クアトロのイヴェントです。なんと満員御礼ソールドアウト。しかも会場前でチケット買いますの札を下げるひと数人、ここまで盛り上がっているとは。そして会場内ももちろんひとでいっぱい。到着した頃にはタミオ・イノウエさんがライヴをやっていたのですが、人と人の間からやっと見える感じで、窮屈だった印象が。ポスト・ロックの文脈で語れる彼のライヴ、イヴェントの幕は静かに開いた。

 ルインズ・アローンこと吉田達也ひとりドラム。ボクは7日のにせんねんもんだい企画イヴェントで彼を目撃していたのだけど、これがまたスゴいんだ、ひとりでドラム叩くだけなんだけどね。

 ドラムをバシバシ叩くたびギターやベースに似た歪んだ音が聞こえてくる。叩く前、彼の横に添えられたなんか機械みたいなもん触ってたりするからそこにプログラムかなんかしてるんだろうか、ドラムだけなのにバンドみたい。しかも変拍子バリバリでヴォーカルも自分でとる。めっちゃカッコ良かったです。ボクは大好き。
inoue tamio
 そして続くジ・イーヴンスという流れだったのですが、先に最後ブラインド・ビーストの話を。これはソニック・ユースのサーストン・ムーアとジム・オルーク、そしてボアダムズのヨシミという3人で構成されたバンドで、完全即興の実験的なライヴが繰り広げられた。

The Evens ギターをアンプに擦り付けたり弦の間に何か挟んだりサーストンらしいギター・ノイズはやはり心地よく、ジム・オルークが操るノイズの洪水もどこか美しいものを感じさせる。でも、心の奥底から楽しめる感じではないかな。なんか見せられてる感じがしてしっくり来なかったのは、彼らのことを"ありがたい"もののように思ってしまうところが自分にも観客にもあったからじゃないだろうか。会場が外だったら面白いんだろうなと思いつつ、遠い目で見ていました。

 そしてジ・イーヴンス。最近海外の音楽といっても昔のものばかり聴いているふしのある自分ですが、久々に買ったオンタイムの音源のなかでも最近出た彼らのアルバムは本当に素晴らしく、抜きん出ている。はっきり言ってボクはフガジよりも好き。アコースティックで、ギター・ヴォーカルのイアンとドラム・ヴォーカルのエイミー、このふたりの息の合った柔らかいコーラス・ワークと、バックにハード・コアを背負った硬質な感The Evens 触、自分にとってこれはずっと聴き続けることができる音楽の枠に入る。しかも、ライヴだとまた全然雰囲気が違うもんだから作品に魂が宿った感じ。

 イアンの意向でジ・イーヴンスはヴェニュー、こっちで言うライヴハウスの演奏は行わないらしい。今回は日本に招待されて演奏するので例外らしいが、普段は数日前とかに唐突にブックングして演奏したり、駐車場やストリートで演奏していたりするとのことで、ライヴハウス含め音楽ビジネスのシステムに疑問を抱いている彼らしい話だが、この日はライヴハウスで完全ソールド・アウトときている。でも、本人が幸せそうな顔してたんで良かったのかな。そのへんの詳しい話はここ(とても素晴らしいインタヴュー!)に書かれているので読んでみてください。
Blind Beast
Blind Beast ボクが見たNHK番組収録のときは全員座らせてライヴをしていたのだけど、この日はそうともいかず、しかし照明は観客もステージも同じ明るさ。アットホームな雰囲気である。マイナー・スレットフガジをイメージしてやってきた観客には肩すかしをくらうほど"おっさん然"としたファニーなイアンは終始ゴキゲンな様子で、たまに挟むMCも必ず笑いの要素を含める。かと思えばバリトン・ギターという低い音の出るギターを激しく掻き鳴らしたり、思いっきりパンクあがりな険しい表情もみせる。それに加え、あからさまなブッシュ批判なんかもあって、イアンのファンには堪らないパフォーマンスの連続だった。

Blind Beast  両者気負い無く最後まで演奏し楽器を片付けて帰ろうとしていたが、観客から当然アンコールが起こった。それを見て「もう演奏はできないんだ、バイバイ」と言っていたイアンに対し、会場アナウンスで「だめだめイアン、まだ演奏できるだろ(笑)」という声が。観客からも歓声とともに笑いが起こり、「しかたないなぁ、まったく日本のオーディエンスはクレイジーだよ(笑)」といいながらジ・イーヴンスは最後数曲演奏して爽やかに幕を閉じた。

 今回これだけの観客を前に演奏して知名度が一気に上がった感のあるジ・イーヴンス。この調子なら次回も絶対成功しますからまた呼んでください! イアンのあまりのおっさんぶりに落胆したひとも多かったみたいだけど、最終的にはみんな彼らのライヴに感動してそんなことどーでもよくなっていたと思う。ボクなんか今回で一層彼のファンになってしまったよ。とにかくCD聴いてみて。あと近々NHK-FMの『ライブビート』という番組でジ・イーヴンスのライヴが放送されるのでみなさん聴いてみましょう。10月5日放送らしいです。
Blind Beast
report by toddy and photos by saya38

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buttonphoto report : (05/09/18 @ Shibuya Club Quattro) : photos by saya38


The shop site

TIMEBOMB

http://www.timebomb.co.jp/index.shtml

The Evens

http://www.dischord.com/

Ruins

http://www5e.biglobe.ne.jp/~ruins/

Tamio Inoue info.

http://www.chronicle.co.jp/event/tamio/tamio.html


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