button危ダビ中年院 @ Roppongi Super Delux (17th Sep '05)
feat. ドラびでお、マキタ学級 with グレート義太夫、mr. natural(ミスター・ナチュラル)

のび太くらいほっとけない

ドラびでお
マキタ学級 9月2日は『危ダビ少年院』、9月17日は『危ダビ中年院』、その名の通り今回は中年のおっさんが大挙して六本木スーパーデラックスへ。濃ゆ過ぎるメンツのなかでもキラリと光るグレート義太夫の文字、たけし軍団を生で見ることがあるなんて小学生の頃の自分は知るよしもなかろう。なんて深いところまできてしまったんだろうと思慮深くなる今日この頃である。

 さて、今回はドラびでおというひとを大々的にフィーチャーする形となったこのイヴェント、知らない方がほとんどだと思うので簡単にドラびでおの紹介をしてみよう。

 ドラびでおはドラマーの一楽儀光によるプロジェクト。自身で作ったプログラムによってドラムを叩く衝撃と映像を同期させ、映像のスクラッチ・アクション、ドラムによる他楽器の演奏など、斬新なライヴが話題を呼んでいる。しかもその映像というのが、映画のネタからテレビ番組、AV、ミュージック・ビデオと幅広く、その使い方がなんとも下品。アシッド・マザーズ・テンプルや大友良英とのI.S.O.など"一流"に活躍するドラマーとは思えないそのバカバカしさは、界隈で大きな波紋を起こす要因となっている。

 どうでしょうか、まだ想像できないと思うので詳しくは以下のレポートで。では、一番手のマキタ学級 with グレート義太夫。

マキタ学級  マキタ学級は芸人のマキタスポーツがやっているバンドということで良いんだろうか、それにギタリストとしてグレート義太夫氏が参加しているといった趣き。しかし、はじめの印象は普通にバンドだと思ったくらいで、「いい曲で、カッチョ良くて、ノリノリで、なおかつ笑える」ライヴをポリシー(HP参照)としているだけあってなかなかオモシロかっこいい。ガレージとビジュアル系を足してルートをとったような"収まりの悪さ"が逆に斬新で、正直びっくりした。

 しかし、そんな思いも一瞬で裏切られ序盤から一大事。マキタスポーツ脱ぐ! パンツ姿とかそういったレベルではなく速攻で下半身すっぽんぽんの体。ミュージシャンの場合テンションが上がりきって脱ぐことはあっても、序盤に唐突極まりなく脱ぐなどあり得ない。芸人の世界はやはり未知であった。リーブ21のオマージュ(というかCMソングそのまま)で和田アキ子ばりに「悩み無用!」と歌い上げる姿は笑いを通り越して微妙に神々しかった。アタマも光ってたしね。
ドラびでお
 痛快にしてやられたマキタ学級に続いて今度はドラびでお。実はこの日マキタ学級の前にドラびでおの公開インタヴューが行われていた。8月8日にドラびでおのCDが発売されていたのだが、そのCDをリリースしたマカロニ・レコードのひと直々にそれは展開され、海外の活動や天皇についての言及などあってとても興味深かった。しかし、CDをリリースしましたと言っても肝心の映像が入っていないわけで、そこんとこ気になっていたのだけど音も非常にかっこいいので是非きいてもらいたい。レーベルのひとは「ドラびでおなのに肝心の映像が入っていない"致命的"なCDですよー」とむしろ誇らしげな動きなのが可笑しい。おもしろい世界ですね。

 今回はmr. naturalを挟んで2回演奏したドラびでお。mr. naturalはノイズDJで、波の満ち引きのようなノイズが非常に気持ち良く、オモチャでカリカリ音を出したり、コーヒー豆の挽き器のような機材でゴリゴリ音を立てたり、手元が気になるDJだった。

 はい、そしてドラ。今日は普段東京でやらないネタも盛りだくさん披露するという前振りがあって、非常に楽しみ。

ドラびでお 一楽さんがドラムセットに座り映像の準備をする。マックをいじって『DoraVideo』のソフトを立ち上げる。この行程が案外興味そそられるポイントで、山口県のプログラマー伊藤氏と作り上げたというそのシステム、操る一楽さんも誇らしげだ。立ち上がると「では、はじめましょうか」と軽いノリでライヴがスタートする。

 『赤穂浪士』やキューブリックの『シャイニング』、さらにはかな〜りキツめのAVなど、一楽さんの手にかかれば全てオモシロく操られてしまう。オモシロいから映像ばかり目がいくのだけど、こっそり目を閉じて音楽を聴いてみてもまた違った映像が頭に浮かぶ。この楽しみ方でいろいろ試してみるのだが、やっぱりどうしてもアレばっかりは記憶という檻から逃れられない"人間の性"を痛感させられてしまう。そのアレとは『女子十二学坊』。たしか"奇跡"という曲だったと思うが、ただでさえクドいあのワンコイン無機質トランスがイヤというほど繰り返され、さらに彼女達のあの表情である。たまったもんじゃない! が、しかし、自然と涙が溢れてくるかのようなひたすらなあの感動、あれはいったいなんなんだろう... 終盤のNHK『のど自慢』とYMOのコラボレーションはさらに感動的で、コラボでいったらニュー・オーダーの"Blue Monday"でマツケンが踊る映像も歌詞と相まって非常に滑稽で楽しませてもらった。

 お腹いっぱいのエンターテインメントを詰め込まれたわけですが、やはり感動のルーツを探ってみたくなるのは音楽好きの性。ボクが思うに、ドラムというひとつのリズム楽器を使って複数の楽器(実際には映像のなかの楽器だが)を操るという業は思いのほかジーンとくるものであると言え、DJでもそういったことはできるわけだけど、それはそれかと。楽器で楽器を演奏するという感性は、電子同士の変換の過程などを想像してみるとやはり尋常ではない感動がある。また、以前ボクはドラびでおのライヴで、ドラムを叩くことによって電気を流し、その電気でミキサーが稼働、終いにはジュースが作られるという奇跡のパフォーマンスを目にした。しかもそのジュースを一楽さん自らうまそうに飲んでいるのだからこれまたスゴい。究極のエコロジーというか、ついつい音楽から飛躍したところで解釈してしまう楽しさがいつもある。なんだかんだでバカらしいところが楽しいライヴなので「分析するような音楽でもないでしょ」と言われるのが関の山でありますが、ちょっと立ち止まればこれだけ無駄な空想が渦巻く音楽、ボクはほっとけないね。
report and photos by toddy

==>top page : JPN / ENG

button mag files : mr. natural, マキタ学級 with グレート義太夫

buttonのび太くらいほっとけない : (05/09/17 @ Roppongi Super Delux) : review and photos by toddy


The official site

危ダビ少年院

http://www.abudhabi.jp/

mr. natural

http://glkweb.com/

マキタ学級 with グレート義太夫

http://www.m-sports.tv/

The latest album

ドラびでお

"ドラ!! ドラ!! ドラ!! われ奇襲に成功せり!!"


check the albums?

search:
Amazon.co.jpアソシエイト

button2005

buttonインディーの手鏡: タイム・ボム・レコーズ 15周年記念イヴェント feat. タミオ・イノウエ, ルインズ, ジ・イーヴンズ, ブラインド・ビースト (18th Sept. @ Shibuya Club Quattro)
buttonのび太くらいほっとけない: 危ダビ中年院 feat. ドラびでお、マキタ学級 with グレート義太夫、mr. natural(ミスター・ナチュラル) (17th Sept. @ Roppongi Super Delux)
buttonパンドラの箱空けた: マグマ (16th Sept. @ Shibuya O-East)
button突然の贈り物: カドゥ feat. 大貫妙子 (14th Sept. @ Yokohama Motion Blue)
button厚み増す年輪、追いかけても回帰: あふりらんぽ (10th Sept. @ Tsujido Sputnik Cafe)
button誤解上等、ズイノシンはパンクだよ: ズイノシン (9th Sept. @ Shibuya O-Nest)
button危ないミライ、ヒカリは地下から: 危ダビ少年院 feat. コンチ、煙巻ヨーコ Session + 藤乃家 舞、オプトラム + カコイヨシハル(from ズイノシン)、エンジェル・オー・ディー、ノイナン、ガルペプシ、ディステスト (2nd Sept. @ 六本木スーパーデラックス)
buttonビールで酔いの宴: スペースシャワー列伝 第五十三巻 feat. カットマン・ブーチェ、サケロック、デパペペ (12th Aug. @ 新宿ロフト)
button胸いっぱいの: 二階堂和美 (21st Jul. @ 新宿マーズ)
button季節がら入り混じりまして: Metalchicks' Pre-release Party feat. メタルチックス,ASA-Chang & 巡礼,にせんねんもんだい,キー (16th Jul. @ 渋谷ラッシュ)
buttonコラム : 環境的音楽"オシリらんNOSIN (16th Jul.)
buttonInterview : 現時点、最高のバンドである理由: ズイノシン (11th Jul.)
buttonHIPHOP苦手でもいらっしゃい: ECD (1st Jul. @ Shibuya O-nest)
button白と緑が危険にみえた夜だなぁ: MONG-HANG (18th Jun. @ Shimokitazawa Era)
button東京もんが集まるんも、こら〜当然だわ: 破壊宙 vol.2 (12th Jun. @ Shinjyuku JAM)
buttonInterview : あふりらんぽを知りたくないか!?: あふりらんぽ
buttonやんや言うけど、のびのびやって!: あふりらんぽ (3rd June. @ 渋谷O-Nest)
button今日ばっかりはひとことで表せない : 新宿ロフト 6th Anniversay "RHYTHM OF FEAR" feat. 生花, メタルチックス, ニルギリス, ズボンズ, レンチ(22nd May. @ 新宿ロフト)
button凄く大きい音が出て、そこでマゾンナは...: 新宿ロフト 6th Anniversay "RHYTHM OF FEAR" feat. ザ・原爆オナニーズ、DMBQ and マゾンナ(21st May. @ 新宿ロフト)
buttonい次元ワールド絶タイ楽しいYO=!: あふりらんぽ (20th May. @ 難波ベアーズ)
buttonInterview : アメリカで名を挙げたPeelander-Z: Peelander-Z (17th May)
button現実にペタペタ足つけて、踊りたいんだオレは : KAIKOO JAPAN TOUR feat. DJ BAKU、MSC、GOTH-TRAD、DJ KENTARO、韻踏合組合、and more... (13th May. @ 代官山ユニット)
button映画レヴュー : 悔恨したオレ、後追いはこれで終わりにしたい!: 『KAIKOO/邂逅』 (22nd Apr.)
buttonDown Beat Delux : ロッキン・イチロー・アンド・ブーギー・ウーギー・スイング・ボーイズ / モダーン今夜 (10th Apr. @ 川崎クラブチッタ)
buttonあがた森魚でぽんポがぽんポンあふりらんぽ : あがた森魚 and あふりらんぽ (9th Apr. @ 青山カイ)
buttonSXSW 編集後記 : (16th - 20th Mar @ Austin TX)
buttonデンジャーMAD爆裂カルテット : DMBQ (18th Mar. @ SXSW05,Club de Ville Austin TX)
buttonインベーダージャパン 〜セカンド〜 : SXSW05特集コラム 第3話 (16-20th Mar. @ Austin TX)
buttonインベーダージャパン 〜ファースト〜 : SXSW05特集コラム 第2話 (16-20th Mar. @ Austin TX)
buttonロックンロールワークショップ発見 : ピーランダー-Z (19th Mar. @ SXSW05,mojo Austin TX)
buttonなんでSXSWに行ったの : SXSW05特集コラム 第1話 (16-20th Mar. @ Austin TX)
button逆輸入はカッコ悪いぞジャパン : エレクトリック・イール・ショック (17th Mar. @ SXSW05,Bigsby's Austin TX)
buttonMag Special with SXSW05 : (16th - 20th Mar @ Austin TX)
button頭ん中フラフラ革命 : モーサム・トーンベンダー GUEST : パニック・スマイル / あふりらんぽ (05/02/25 @ 渋谷 クアトロ)
button『エメラルド・カウボーイ』特集 - 第3回 何かでっかいことをしようぜ : 早田 英志 (05/02/20)
button驚きの白さ、抜群ケミカルウォッシュ : ザ・ケミカル・ブラザーズ (05/02/12 @ 渋谷 AX)
button脳ミソのうしろ側が開いてるのにアフロで隠してる : ザ・マーズ・ヴォルタ (05/02/08 @ リキッドルーム恵比寿)
button『エメラルド・カウボーイ』特集 - 第2回 変わった人たちが集まった : 日本脳炎、ギターウルフ and more (05/02/03)
buttonアッシュは煌きシャイニング : アッシュ (05/01/17 @ 渋谷 AX)
button『エメラルド・カウボーイ』特集 - 第1回 男、エメラルドに惹かれる : 早田 英志 (05/01/13)


無断転載を禁じます。The copyright of the article and photos belongs to Ryota "toddy" Toda. They may not be reproduced in any form whatsoever.counter
==>Back To The Top Page : JPN / ENG.