Bandwagon @ Daikanyama Unit (11th Sep '05)
期待と課題のダンスビート
中規模のハコにびっしり埋まったオーディエンスを目の前にし、高揚した気持ちが全面に押し出された結果が言葉に表れていた。「ありがとうございます」から「アリガトゥ!」へ。感謝の気持ちは忘れずに、少しばかりふてぶてしくなっていたのが嬉しかった。いや、実を言うとあまりにも謙虚だから、損をしているのではないかと思っていたのだ。
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少し遅れて到着すると"Rock The Casbah"の真っ最中だった。奈武川(Vo.&G.)の最も尊敬するバンド、ザ・クラッシュの楽曲だ。オリジナルをリスペクトしながらも破壊して、キリキリと絞りあげるストイックなダンスチューンに作り替えている。ドラムの4ツ打ちをベースとしたリズムにぐいぐいと引っぱられるし、70年代後半のパンクを基本にし、ニューウェーブを通過したうごめくベースラインと鋭角に切り込むギターサウンドにグッとくる。池田(G.)鍵盤にスイッチして繰り出された三連符や、ワルツのリズムを取り入れた新曲は、幅の広がりを今まで以上に感じた。矢継ぎ早に様々な方向から切り込んでくるスタイルに、初めて彼らを目の当たりにした女の子が「誰、これ? バンド萌え〜」の言葉を発したそうで、ついにモテ期の到来である。
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ただ、この言葉を受け、今まで自分の中にあった新旧入り交じったDJ的な感性が「ふっ」と抜けた。彼らは新しい感性を用いて、過去の音的記憶を一旦バラバラにして再構築するバンドであるから、ニューウェーブ黎明期を知らない世代や、クラブへ行ったことのない者には難しい音かもしれない。スタイリッシュに決めるのもいいのだが、あと少しの荒々しさも欲しいと思った。
しかしながら、新たな女性ファンを手に入れた彼らは、またしても水面下で構想を練っている。探究心と向上心に頭が下がるのと同時に、スカやダブあたりのゆるりとした展開も視野に入れているのではないかと期待してしまうのだ。
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report by taiki and photos by sam
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mag files : Bandwagon
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