ジ・エメラルズ @ 新宿マーズ (14th July '05)
愛のロックンロール
アメリカで開かれたSXSW Japan Niteでは入場規制がかかり、渋谷クアトロほどの広さのフロアをパンパンにしたジ・エメラルズ。彼らはお世辞にも日本でも同じ位ブレイクしているとは言いがたい。それでも一度ライヴを観たオーディエンスを「また」ライヴに足を運ばせてしまう何かがある。
|
彼らの自主企画である今回のイベントは、彼らが今まで出会い、共に成長してきたair code、つしまみれという2つのバンドが参加。
air codeは横浜を中心に活躍しているバンドらしく、ライヴを観た個人的な感想としては、狭くて汚いライヴハウスよりもキレイなテレビのスタジオの方が似合うといった感じ。爽やかでキャッチーなメロディが印象的だった。
つしまみれは3人組のガールズバンドで、ぶっといドラムとゴリゴリのベースラインにアニメの声優のような高い声が乗った不思議なバンド。歌詞がまた不思議。「脳みそショートケーキ」って何?
どのバンドも音楽性もバラバラだし、客層も違うはずのなのにこの日のために集まったということはジ・エメラルズの人柄なのだろう。どのバンドも本当に楽しそうに演っていた。
この日のメインアクトであるジ・エメラルズが"LOVE ME TENDER"に合わせて登場すると、狭いとはいえ新宿MARZのフロアはほぼ満員。日本でも確実にファンを獲得してきている証拠だ。それに加えてアメリカで観た時よりも自信に満ちた表情。そこからは頼もしささえ感じ、アメリカツアーの成功、それからの成長を物語っていた。新曲"Surfing Baby"もCDよりもライヴでのアレンジが効いていて数倍カッコよくなっているし、ステージから放たれるエネルギーはアメリカでのステージ以上だった。
|
ライヴが進むにつれて相変わらずの"早口"マシンガンロックのスピードは更に上がり、Kazuya(G,Vo)のギターもエッジが際立ってくる。ガレージのような荒々しいサウンドに乗るのは「愛」のメッセージ。この日本に真顔で「100年たってもギターを片手に愛を語ろうぜ」なんて歌えるのはキャプテンズの傷彦かKazuyaくらいなもんだ。キザで、カッコつけで何が悪い。ロックンロールなんてカッコよくてナンボだ。
フロアを見ればどこで彼らを知ったのかは分からないが、中年のサラリーマンが大ハシャギ。ステージ上の彼らだけでなく、フロアの温度もアメリカでのそれと同じ位に上がっている。
海外で掴んだ手ごたえと、自信、そしてそれからの努力。ジ・エメラルズはこれからのバンドだ。まだまだカッコよくなる要素をたくさん持っている。それらが輝くたびにジ・エメラルズ流の「愛」が広がっていくのが楽しみでしょうがない。
|
report by taisuke and photos by sama
|
mag files : ジ・エメラルズ (The Emerals)
愛のロックンロール (05/07/14 @ Shinjuku Marz) : review by taisuke,photos by sama
photo report (05/07/14 @ Shinjuku Marz) : photo by sama
言葉の壁、崩壊 (05/03/18 @ SXSW05, Caribbean Lights Austin TX) : review by taisuke, photo by sama
photo report (05/03/18 @ SXSW05, Caribbean Lights Austin TX) : photo by sama
swift report (05/03/18 @ SXSW05, Caribbean Lights Austin TX) : review by taisuke, photo by sama
photo report (04/03/19 @ SXSW04, Caribbean Lights Austin TX) : photo by ryota
|
|
2005
ピカピカ☆パレード : Black Bottm Brass Band with ゆかいな仲間たち「第15回北沢音楽祭 クリーン・アップ・パレード (10th Jul @ 下北沢)
SXSW 編集後記 : (16th - 20th Mar @ Austin TX)
本物 : Guitar Wolf (18th Mar. @ SXSW05,Beer Land Austin TX)
言葉の壁、崩壊 : ジ・エメラルズ (18th Mar. @ SXSW05,Caribbean Lights Austin TX)
『R指定』暗黒テーマパーク : Flametrick Subs w/Stan's Cheerleaders (18th Mar. @ SXSW05,The Jackalope Austin TX)
Mag Special with SXSW05 : (16th - 20th Mar @ Austin TX)
伝説と出会った夜 : The Dirty Dozen Brass Band and The Benevento/Russo Duo (1st Jan @ Shibuya AX)
Disc Review : 笑顔を作り出す素 : The Dirty Dozen Brass Band
BBBBをより楽しく観る方法 : Black Bottom Brass Band (29th Jan @ Kichijoji Star Pine's Cafe)
純粋すぎる少年 : Invisibleman's Deathbed (20th Jan @ Shimokitazawas Shelter)
2004
ATTENTION!!よりCAUTION!! : THE NEAT BEATS (7th Dec @ Ebisu Liquidroom)
ド派手な黒色 : インビシブルマンズデスベッド (27th Oct @ Shibuya O-WEST)
column : 偶然出会った彼女 : 浜村美智子のこと (4th Oct)
Interview : 理屈は後からついてくる - part2 - : Black Bottom Brass Band (11th July)
Interview : 理屈は後からついてくる - part1 - : Black Bottom Brass Band (4th May)
楽音 : Black Bottom Brass Band (10th Apr @ Ebisu Qu'est ce la)
ロックンローラーの条件って? : THE NEATBEATS (18th Mar @ Shibuya BOXX)
ホーン≒ピストル : Black Bottom Brass Band (17th Feb @ Shibuya BYG)
DVD review : どう考えても普通の光景じゃない : Thee Michell Gun Elephant - a filmography of THEE MICHELLE GUN ELEPHANT the Complete PV collection TRIAD YEARS 1995-2002 - (5th Mar)
ジョニーすげぇよ! : The Johnny Boys (13th Feb @ Shinjuku DOM)
説明不要のロックンロール : JUDE (21st Jan @ Shibuya AX)
Disc Review : 『Single Complete』 : KEMURI (9th Jan)
2003
38歳の少年 : JUDE (28th Nov @ Zepp Tokyo)
おもちゃ箱 : BLACK BOTTOM BRASS BAND (12th Nov @ Shibuya Club Quattro)
イケナイコト : 東京スカパラダイスオーケストラ (26th Oct in 平安神宮奉納スペシャルライブ - NHK総合)
THE DECIBELS JAPAN TOUR 2003にて: THE NEATBAETS (22nd Sep @ CHELSEA HOTEL)
ルーシーの影 : Thee Michelle Gun Elephant解散...
1999
|
|